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法術装甲隊ダグフェロン 永遠に続く世紀末の国で 節分と『特殊な部隊』  作者: 橋本 直
第三十四章 本当に魔法少女なので

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第144話 正義の味方の反撃開始

「小夏!距離を取るんだ!あの魔法武具、接近戦には強いが距離を取ればなんとかなりそうだ」 


 そう言うとグリンはランの周りに結界を張った。


「分かった!そうするよ!」 


 小夏はそう言うと割れた窓ガラスをすり抜けて校庭へと脱出した。


「この程度の結界など!」 


 そう叫ぶとランは全身から赤い光を放射してグリンの結界をあっさりと破壊した。


「え!この力!」 


 その赤い炎のように見える力に驚いたグリンはそのまま宙に浮いて小夏の隣に並んだ。


「こんな小細工なんか、アタシには通じねーんだよ!」 


 そう叫ぶと一気に小夏に飛翔してランは剣を振るった。再び小夏は魔方陣を展開してそれを受け止めた。


『熱くなってるな、姐御。素に戻ってるじゃん』 


 そう言うかなめだが、明らかにバトル展開を楽しんでいるように言葉が弾んでいるのが誠にも良く分かった。


「小夏!どいて!」 


 叫び声と共に火炎が小夏とランを襲った。二人は飛びのいてその技が繰り出された上空を見上げた。そこには青い魔法少女のドレスをまとったサラが手に魔法の鎌を身構えていた。


「お姉ちゃん駄目!これは私とランちゃんの戦いなの!これは正々堂々一対一の対決なんだよ!手を出しちゃ駄目!」 


 そう叫ぶと小夏は杖を構えてランを見つめた。


「そう言うこった!これは女の意地を賭けた戦いだ!邪魔ものの出る幕はねえ!貴様の命はアタシがもらう!」 


 ランは一瞬で距離をつめた。だがすでにそこには小夏の姿は無かった。


「なに!」 


 驚愕するランだが、背中を杖で殴られて吹き飛ばされそのまま隣の神社まで吹き飛ばされた。何とか体勢を立て直すと、その鋭い視線を小夏に飛ばす。そして杖をかざして何かを詠唱している小夏に剣を向けた。


「そうでなきゃつまらねーな。見せてみろよ!テメーの本気を!」 


 ランは完全にノリノリで剣を振るって小夏に襲い掛かった。だがすぐさま三つに増えた小夏に包囲される形となった。


「なんだ?なんなんだ?」 


 焦ってランは周りの小夏達を見回した。だが、すぐに下から発せられた稲妻に巻き込まれて吹き飛ばされた。


「下ががら空きだよ!ランちゃん」 


 そう言ってそのまま空中で体勢を崩したままのランに小夏は杖を振り上げた。



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