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ミッドナイト・リィンカーネーション ~運命に選ばれた彼と恋をして世界が変わりました~  作者: 秋原かざや


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妖魔の国の最初のお仕事

 そして、翌日の午後。

 羅那とサナは身支度を整えて、羅那の実家に来ていた。

「さて……最初の管理活動に行ってみようか」

「う、うん……」

 ちょっぴりサナが頬を染めているのが見えた。ちょっとやり過ぎた……かなと羅那は思ったが、その分優しくしようと心に決めて。

「おう、俺も連れていけ」

「流石に父さんは駄目」

 羅那に却下されて、うぐっと翔は止まる。

(瘴気は問題ないけれど……あの魔導機械は絶対に見せられない!!)

 羅那はあの魔導機械を見せたくない一心で、却下していた。

「終わったら、また報告しに来ますから!」

「うむ。ちゃんと帰って来るんだぞ」

 そう翔が見送りに来てくれて。

「魔王様、お迎えに参りました」

「ヴェルメリアか」

 出てきたヴェルメリアに。

「むむっ……ら、羅那くんは渡さないんですからっ!!」

 羅那の腕をぎゅっとして、サナが敵意をむき出しにしている。

(え、サナの嫉妬、可愛すぎ……)

 思わず、頬を染めて照れてしまう。いや、そこ、胸が当たってる。

「と、とにかく、行こうか。ヴェルメリア、よろしく頼む」

「はい、お任せを……」

 羅那とサナ、そしてヴェルメリアの三人は、そのまま、妖魔の国へと向かったのであった。


「意外と浄化できてるみたい……かな」

「羅那様とサナ様のお力で、かなりの規模のエリアが浄化されております。後は様子を見ながら、浄化でもかまいませんが……」

「なら、さくっと綺麗にしちゃおうよ。羅那くん、お願い!!」

「ちょっと待って」

 サナがまた機械に触れながらやるのを、羅那が止めた。

「これって、繋がらなくても使えるんだよね? なら、僕でも使える……と思っていいんだよね?」

「え、あ……たぶん、そうかなーとは思うけど」

 サナの言葉に頷いて、緊張した面持ちで、羅那は機械に触れる。

(……あの時の記憶が蘇るのは……嫌、なんだけど)

「ついでだから、僕の中の災厄も全部、この中に入れて浄化していくよ。また暴走でもしたら嫌だし」

「え、魔王様……!?」

「大丈夫だよ、だからって、ここの管理者をしないってことじゃないし。それに、ここにもちょっと情がわいたというか……いや、この機械にはあんまりいい思い出ないけどね!!」

 慌てて否定しつつ、羅那は試しにと使ってみる。力を込めるとレバーを動かさずとも使用できるようだ。

 その様子を見て、羅那はようやく、ホッとしたようだ。

「じゃあ……全部、まとめて……浄化する!!」

 妖魔の国の瘴気と、羅那の中に入っていた厄災、その二つを纏めて、全て魔力に変えていく。

 羅那にまとわりついていた、蠢いた闇が、全て吸い取られて消えていった。

「これは……なんと力強い力……」

「ふうっ……うん、これで、すっきりした!!」

「えっと、羅那くん……本当に大丈夫? 結構、疲れたと思うんだけど……」

 サナが心配して覗き込んで来た。

「うん、大丈夫だよ。逆に災厄を魔力に変えることが出来て、ホッとしてるよ。これで暴走は……ないはず……うん」

 確実に暴走しないとは言えない。何故なら、以前よりもまたぐんと魔力が上がったから。

(不安の一つが無くなったのは良いけど、油断はできない……か)

 でもまあ、暴走する災厄がこれで処理することができたのは、かなり楽になった。

「それで……ヴェルメリア。妖魔達にはどのくらいの頻度、魔力を送ればいいのかな?」

「そうですね……これくらいなら、一週間に一度くらいで問題ないかと」

 状況を見るに、恐らく羅那かサナ、どちらかが浄化を行えば、問題はないのだろう。

「まずは、これで今日の分は終わり……かな? でも、まだこの妖魔の国のことを僕らは知らない。ヴェルメリア、よければ、少し案内してくれないか? この国を把握するのも、管理者の役目だと思うし」

 そういう羅那の言葉に、ヴェルメリアは静かに嬉しそうに微笑む。

「はい、魔王様。まずは、この場所のことをお教えしますね。ここは魔王の城となっております。ここで歴代の魔王様は執務や魔力の放出を行っておりました」

「ああ、ここが魔王の城……なのか。じゃあ、ちょっと外に出て、外観を見ても?」

「こちらになります」

 サナは羅那の腕をぎゅっとしながら、ヴェルメリアを警戒しているようだ。

 そんなサナの様子に思わず、笑みを浮かべて。

「大丈夫だよ。ヴェルメリアはただの従者。僕が見てるのは、サナだけだよ」

 そう耳打ちして、はうっとサナは頬を染めていた。

「ええ。サナ様、どうぞご安心を。私は主を支えるのみ……争うつもりはございません」

 と、困ったように笑みを浮かべるヴェルメリアに、サナはちょっとだけ、警戒を解いたように感じた。それでも、羅那の腕はしっかり離さないままだったが。

「さあ、お二方……この外が、我々……妖魔が住む国です」

 ヴェルメリアはそう言って、巨大な扉を開いたのだった。

 


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