第97話 女子達の気持ちがわからん!(挿絵有り)
ルイルイの突然の提案おかげで、対戦ペアが変わってしましたなぁ……
『ネガティ部 部長、顧問ペア』対『ポジティ部 部長、顧問ペア』……
まぁ、確かにルイルイが言っていた様にこのペアの方が『絵』になる様な気はするけども……
それと、テンテン部長とルイルイとの出会いもメチャクチャ気になるよなぁ……
その事を触れられただけでテンテン部長、急に態度が変わったからな。
うーん…。誰かその事を知っている人はいないだろうか?
それか、モブオに頼んで『アーカイ部』の人達に調べてもらおうか……
っていうか俺もヒドイ男だな?
どうにかしてテンテン部長の弱みを握ろうとしているんだからな……
あっ、そうだ…!!
そう言えば前妻木先輩はテンテン部長と幼馴染だったよな。
って事は前妻木先輩ならテンテン部長の秘密を知っているかもしれないぞっ!!
「まっ…前妻木先輩!!」
「あらっ、布津野君…。私に何か用かしら?」
「あっ…、ハイ…。少しお聞きしたい事がありまして……」
「ふーん…、私にだけなの? 菜弥美には聞かないの?」
「へっ??」
前妻木先輩は一体、何を言っているんだ??
「チョッ…チョット奈子!? 何で急に私の名前を出すのよっ!? ビックリするじゃないのっ!! ひ…一矢君は奈子に何か聞きたい事があるって言ってるじゃない!!」
「フフフ…、そうね……。ゴメンなさいね。で、私に聞きたい事って何かしら?」
「あっ、ハイ…。さっきルイルイが言ってたテンテン部長との出会いの話なんですけど、もしかしたらテンテン部長と幼馴染の先輩だったら何かご存じじゃないかと思いまして……」
「ルイルイ先生との出会い? フフフ……。さぁね…、私は何も知らないわよ……」
「ホ…ホントですかぁ……??」
「え…えぇ…。まぁ、知っていても教えないけどね……」
「って事は、やっぱり知ってるんじゃないですかっ!!」
「布津野君、アナタには人の弱みを握って優位に立とうとする様な人間にはなってほしくないわねぇ……」
「えっ? ええぇぇ…まあぁぁ…そうですよねぇ……。ス…スミマセン……」
あちゃー……!!
前妻木先輩にグサッとくる様な事を言われてしまったぞ……
「まぁ、そんな事よりも決勝戦、とても楽しくなってきたわね……」
「えっ!? いいんですか? もしルイルイ達が負けたらテンテン部長と美代部長が付き合う事になるんですよ? 前妻木先輩はそれでもいいんですか!?」
「ん? 布津野君は私の事を何か知っている様な口ぶりね……?」
「えっ? いっ…いやあぁ……。お…俺は何も……」
「フフ…。まぁいいわ。正直に言えば去年の私だったら、テンテン部長と美代部長が付き合うなんて絶対、嫌だと思うわ……」
「そ…それじゃ、今は違うんですか?」
「うーん…、そうね…。違うかもしれないわね……」
「えっ? な…何故ですか?」
「そうね…。それは、もしテンテン部長が他の人と付き合ったとしても、私には他に心を向けれる人がいるからかな……」
「えっ!? そっ…そうなんですかっ!? モブオの言っていた事とは少し違うなぁ……」
「ああぁ!! やっぱり多田野君がアナタに言ったのね? あれだけ口止めしておいたのに……。ホント、おしゃべりな子ね……」
「あっ、しまった…。ス…スミマセン……」
「別に布津野君が謝る事では無いわ。でもそういう所、嫌いじゃないけどね…。まぁ、私も最近、テンテン部長とは別に少し気になる人が現れたのよ……」
「え―――ッ!? そっ…そうなんですか!?」
「フフ…ええ、そうよ。私よりも年下なんだけどね、それがその人、とても面白い人なのよ。見ていて全然飽きない人なの……」
はぁ…。そうなのかぁ......
前妻木先輩にそういう人が現れたのかぁ……
『面白くて飽きない人』……
『突っ込み』しか能がない俺とは真逆な奴だな!!
同じ学年にそんな面白い奴いたかな?
それとも他の学校の奴なのかな?
いずれにしても羨ましいぜっ!!
俺も『突っ込み』ばかりじゃなくて、もう少し『ボケ』の勉強をするべきだったな……
「それじゃあ、前妻木先輩はどちらを応援されるんですか?」
「うーん…、そうねぇ……。どっちを応援しよっかな。ねぇ菜弥美。アナタはどちらを応援するの?」
「えっ!? なっ…何で急に私に聞くのよっ!? 私は美代部長を応援するに決まってるじゃないっ!! 変な質問しないでくれるかな!!?」
そうだよな。菜弥美先輩がテンテン部長達を応援するはずないじゃないか……
「エ―――ッ!? ホントにそうなの、菜弥美??」
「あっ…当たり前じゃないっ!! 私は常に美代部長の味方なのよっ!!」
「フ―――ン…。そっかぁ…。分かったわ。変な事言ってゴメンなさいね……」
「ねぇねぇテルマ……」
「な…何? 芽仙……?」
「決勝戦、なんか凄い展開になってきたわね?」
「えぇ、そうね……」
「で、テルマはどっちの応援をするの?」
「何でそんな事を聞くの……?」
「うーん、なんかテルマはテンテン部長達を応援しそうな気がしちゃって……」
「な…何でそんな気がしたのよ!?」
「いやまぁ、何となくなんだけど……。『女の勘』みたいなやつかな……」
「フン…。アナタの『勘』は大したこと無いわね。それじゃ、まるで私が美代部長が負けてテンテン部長と付き合ったら『ハイ、一人ライバルが減った』みたいな事を思っているみたいじゃないのよっ!!」
「い…いや、別にそこまで私言って無いから……。もしかして、テルマって『ツンデレ』なの? それとも『ツンドラ』なのかな……?」
「『ツンデレ』…? 『ツンドラ』…? それ何?? 雨が少ない地域の事??」
「ねぇねぇ舞奈……」
「何? 聖香……」
「なんか先輩や先生達が付き合う、付き合わないを賭けて勝負する事になるなんて…考えもしなかったよね?」
「そ…そうねぇ……」
「でさ、どっちが勝つと思う? っていうか美代部長とテンテン部長が付き合う事は避けないといけないから、絶対に美代部長達に勝ってもらわないとね……」
「・・・・・・」
「ん? 舞奈、どうしたの? 体調悪いの?」
「あっ、聖香ゴメンなさい…。体調は大丈夫よ……」
「じゃあ、どうしたの? なんか考え事をしていたの?」
「うーん…チョットねぇ……」
「どうしたのよぉ~っ!! 気になるじゃない!!」
「え…えっとねぇ…。私、前から思ってたんだけど、自分の事を『好き』って思ってくれている人と自分だけが『好き』だと思っている人と結ばれるのはどちらが幸せなのかなぁ…って……」
「な…なんか、とても深い内容ね?」
「深いかどうかは分からないけど……。最近、私は自分の事を『好き』でいてくれる人と結ばれる方が幸せなのかなぁ〜って思う様になってきたの……。まぁ、本当は両想いがベストなんだけどね。…でも、今回の美代お姉ちゃんもルイルイ先生も相手の方が凄く好きな想いでいるパターンでしょ?」
「あっ、そっかぁ…。舞奈からすれば二人共、幸せ者じゃないかと思っているのね?」
「まぁ、簡単に言えばそうね…。あれだけ『好き』だと思ってくれている人がいるなんて、私からすれば凄く羨ましいわ……。私、今までそんな経験無いし……」
「わっ…私も無いわよっ!! 私なんかはいつも片想いばかりだったわ……」
「聖香はまだ良いじゃない…。私は今まで片想いもした事無いわよ。ホント、今まで異性に対して何も感じた事なかったから…。今まではね……」
「ん? 今までは……?」
う―――ん……、何かおかしい……。
えっ?
何がおかしいかだって?
それはそのぉ……
これは『男の勘』ってやつだが……、この決勝戦、選手もだけど他の周りの人達も何か複雑な想いで見ている様な気がするんだよなぁ……
「そろそろ決勝戦始めるわよっ!!」
あっ、この声はルイルイと審判を交代した花持部長!!
ピッ、ピピ――――――――――――――――――――――ッッ!!!!
わっ!!
チョッ…チョット待ってくれ!!
最後は俺の突っ込みで終わる約束だろっ!?
って俺は誰に言っているんだっ!?
そ…それよりも……
ほ…本当に、百話で一学期編は終われるのか――――――――――――っっ!!??




