第48話 肉はどうするんだっ!(挿絵有り)
カレーライスの具材争奪戦開始!?
ルイルイは一体何を企んでいるのか!?
「お前達~っ!ここの敷地は自然豊かで小川も流れているし、『名染伊太農園』も『名染伊太牧場』もある。この敷地内にある物は何でも好きなだけ持って来ても良いぞーーーっ!」
「ルッ、ルイルイ!一体アンタは何を企んでいるんだっ!?」
「何を言っているんだ、ヒトヤン。人聞きが悪いなぁ~。私が何か企むような人間に見えるか?」
「思いっきり見えるわっ!!」
「どっ、どうしよう!みんな行っちゃったわ!」
「一矢っ!今、ルイルイに文句を言っている暇は無いわよ!」
「あっ...そうだな...」
「よしっ、フツオ!俺がここに残るから、お前と舞奈ちゃん、和久塁さんの三人で食材を探してきてくれっ!」
「えっ?ちょっと待ってくれ、モブオ!俺は走るのは全然ダメだしお前の方が足は速いんだから、モブオが食材を探しに行った方が良いんじゃないのか!?」
「いや、フツオ。お前忘れていないか?今回の合宿でのお前の目的は何だっ!?あの二人を仲良くさせる事だろ?ってことはあの二人のそばには俺よりお前が居た方が良いに決まっているじゃないか?それと俺には良い作戦があるんだ。フツオ、ちょっと耳を貸してくれ!」
ボソボソボソ……ボソ…ボソボソ…
「よし、分かったよ!お前凄いな!さすがは学年総合二百位だっ!」
「それ褒めてないぞっ!嫌味かよっ!!」
「それじゃぁ米を炊くのはモブオに任せるぜ!二人共急いで行こう!」
しかし、ルイルイの奴、とんでもない企画を考えやがって…。食材を洗ったり切ったりするだけでも大変なのに、その食材を探して持ってこいだなんて…。チッ、覚えてろよ!いつか反撃の狼煙を上げてやるからな~っ!!
「ねぇ~一矢~、カレーの具材のメインはジャガイモやニンジンだけど、まずはルイルイが言っていた農園に行ってみる?」
「そうだな、舞奈。まずは農園に行こう!」
「布津野君、お肉はどうするの?向こうに牧場があるけど、それは流石に無理があるわ」
「そりゃそうだな!俺達に肉をさばけるわけないもんな!まぁ、肉の事は後で考えようぜっ!今はまず野菜から集めよう!」
さぁ、この慌ただしい状況の中で、この二人を仲良くさせる事なんてできるのか?
『頑張れ俺!諦めるなヒトヤン!』って何で俺が自分の事を『ヒトヤン』って言わなきゃいけないんだっ!思わずつられちまったぜっ!それもこれもみんなルイルイのせいだからなっ!!
「おい、アレ見てみろよ!あの三人、学年総合一位『桃色ナイスバディ』の『寿志光舞奈』と総合二位『三組のカリスマ女子』の『和久塁聖香』と意外にも総合十位『何か凄い普通の奴』の『布津野一矢』じゃないのか!?」
「ホントだ!なんか凄いメンバーだなっ!!しっかし、美人二人と仲良く鼻の下を伸ばしながら具材探しをしている布津野には絶対負けたくないよなぁっ!?」
「あぁ、そうだな!絶対負けたくないな!三組の奴等はともかく他のクラスの奴等とは協力して、あいつ等には絶対勝とうぜっ!」
「ねぇ、ちょっと~。この具材探しって勝ち負けなんかあるの~?」
「わ、分からないけど…。でも、あの所長代理だったらあり得るんじゃ無いのか?とりあえず早く具材を探したほうが絶対良いに決まってるぜっ!」
「痛いっ!」
「ど、どうした、舞奈!?」
「ッツ~……。ちょっと足首をひねったみたい…」
「舞奈、大丈夫?歩ける?」
「歩けるのは歩けるけど…走るのは無理みたい…」
「仕方ない。ゆっくり歩いて行こう。農園まではもう後少しだし。最悪肉の事は諦めよう。別に野菜カレーでも良いじゃん」
「そ、そうよね。ヘ、ヘルシーで良いんじゃない?私あまりお腹空いてないし…それに、ちょうど私、今ダイエット中だし……」
そういえば和久塁、お前、さっきバスの中でお菓子食べまくってなかったか!?そりゃぁ腹も空かんわなっ!それにダイエット中ってのも嘘だなっ!まぁ、舞奈の事を気遣って言ってくれているんだろうけども……
「オーーーーーーーーイッ!!この木の枝に牛肉の入った袋がいくつもぶら下がっているぞっ!!」
「なっ、何だとーーーーっ!?」
「そういう事だったのね?牛を捕まえるところからじゃ無かったのね!?」
「あっ、当たり前だろっ!そんな事よりも早く肉をゲットしないとなっ!よしっ!俺が肉を取りに行って来るから、二人はゆっくり歩いて農園に向かってくれっ!」
「わ、分かったわ。じゃあ肉はお願いね。舞奈、行きましょ!」
二年三組 四時限目
「そろそろ一矢君達、お昼の準備をしている頃かしら?良いなぁ…楽しそうなだぁ…。私も行きたかったなぁ…まぁでも二年生だから無理だけど…。舞奈ちゃんは料理が上手だからきっと美味しい昼食になるわね。私も食べたいなぁ…。「私の『神の舌』がそう言ってるわ…」ってね」(クスッ…)
「ちょっ、ちょっと今の見たかっ!?あのテルマちゃんが『クスッ』って微笑んだぞっ!」
「あぁ、俺も見た!凄い可愛らしい笑顔だった!一体テルマちゃんに何があったんだっ!?あぁ~っ!!ギュウッと抱きしめたいわっ!!」
「ホント木西さん、可愛らしいわ~。ずっと見てても飽きないわ〜。女の私から見ても可愛い過ぎてたまらないっ!!」
「ちょっと~やめてよねぇ~。変な道に走らないでよ~っ!?でも、アンタの気持ち分からない訳じゃ無いけども…」
ザワ…ザワザワザワ…ザワザワ…ザワザワ…ザワザワザワザワ……
何!?何で急に教室中がざわつきだしたの?そして何でクラス全員が私を睨んでいるの!?私、何かしたかしら?いつも目立たない様にしているのに…。
あぁ~もう!毎日毎日、私をジロジロ見て!私が一体何をしたっていうのよっ!はぁ…こんな時に一矢君が居てくれたらなぁ…あっ、そうだ。お昼休みに一矢君に自撮り写メ送ろっ!へ…返事来るかなぁ~?……
その頃、肉の袋がぶら下がっている木の下では…
「悪いな、布津野。早い者勝ちだから仕方無いよなぁ~?」
「さぁ!次は野菜だ!早く農園に行こうぜっ!」
「なっ、何で肉の袋がもう一つも残ってないんだよーーーーーーーーーーっ!!??」
お読みいただき有難うございました。
『謎めいた合宿編』が長引きそうなのでここ数話、少しだけですがネガティ部部員も登場させております(笑)ということは次回は...
また次回もお楽しみに(^_-)-☆




