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第24話 意外と良い奴だな!

美代部長に告白している奴がいる!その名も『テンテン』

一矢は動揺を隠しきれない。果たして今後の展開は!?


「みっ...美代部長に付き合ってくれだって――――――っ!?」


 な、何なんだこの感情は!?

 もしかして俺、ヤキモチを妬いているのかっ!?


「そ…そうなんです…。ホントにしつこくて困っています。私は、どうも『テンテン』さんのノリに付いて行けないんです…。常に明るくて元気な『テンテン』さんと一緒にいると、私はいつも疲れてしまうんです……」


 ま…まぁ…、美代部長にその気が無いんだから、そんなに心配する事は無いだろうけど......


 んっ? でも待てよ!!

 昨日ルイルイが言ってた言葉って…『嫌よ嫌よも好きのうち』......


 こっ...これはマズイぞ!


 美代部長はどう見ても押しに弱い所がある様にも見えるし......

 

 『好き』って言われて嫌な気持ちになる人なんて、この世に存在するのかっ!? 


 イヤ、いないだろう......


「ちょ、ちょっと一矢~っ!! 何をそんなに怖い顔をしているの? 美代お姉ちゃんが、その『テンテン』さんと言う人に告白されて嫉妬でもしてるの〜?」


「バ…バカな事を言うなよ舞奈!! なっ、何で俺がし…し、嫉妬しなくちゃいけないんだ!?」


「ホントに~?」


「あ…あぁ…。ホントだ......」


「わ…私…、そろそろ戻りますね!!」


 ガラッ…ガラガラ…パシッ!


 !?アレっ?


 何か美代部長、少し不機嫌そうな顔をして戻って行った様な気がするぞ…?

 な…何でかなぁ?


「ハッハッハッハ! ホント、お前達は面白い奴等だ! いや〜、これからの『ネガティ部』は見ものだな! そんじゃ、本業もソコソコにして、顧問の方に力を入れようかっ! ハッハッハッハ......」



 キーンコーンカーンコーン…



 はぁ~…、何か今朝の出来事で全然授業に集中できなかったぞ......

 ヤバイなぁ〜コレ……

 来月の中間テスト大丈夫だろうか…?


 う〜ん、とりあえず今日は一人で静かに弁当食べたいから屋上にでも行ってみようかな......


「おーい、フツオ~! どこ行くんだ~? 昼飯食べないのか~?」


「あ~モブオ…。今日は俺、何か一人で昼飯食べたい気分だから屋上にでも行って来るわ」


「ほぉ~…そっか。お前も何かと大変みたいだな。了解だ、それじゃあ俺は食堂に行って来るわ~」


 よしっ!

 舞奈も食堂に行ったみたいだし、屋上へ行こっと......


「ちょ…ちょっと待ってくれる? ふ、布津野君!」


 えっ!?


 久しぶりに先生以外で苗字呼ばれた様な気がするぞ!

 で、一体誰が俺の苗字を呼んだんだ!?


 !!!


「わ……和久塁わくるい!?」


 な…なんでクラスの女子のリーダーの『和久塁聖香わくるいせいか』が俺に声を掛けて来るんだ!?


 もしかしたら、いつも舞奈と仲良くしている俺の事も気に入らなくて何か文句でも言おうとしているのかっ!?


 はぁ…俺は今まで女子にそこまで嫌われた事は無いんだけどなぁ......

 まぁ好かれた事も無いけどな! 

 …って!ほっといてくれ!!


「お…、俺に何か用?」


「う…うん…。ちょっと寿志光さんの事で少し布津野君に聞きたい事があって......」


「えっ? 舞奈の事だって?」


「そ…そうよ......」


「別に俺に聞かなくても、本人に聞けば良いじゃんか」


 フンッ!


 ちょっとイジワルな言い方してやったぜ。

 別に俺は和久塁に嫌われたって構わないんだからな!

 全然怖くないんだからな!


 それが原因で今日からクラスの女子にハブられたって俺は全然…全然っ…全然気にし無いんだからな……


 い...いや、めちゃくちゃ気にはなるわっ!!


「ほ…本人に聞きづらいから布津野君に聞いてるんじゃない!」


「そうなのか? わ…分かったよ...。で、聞きたい事って何?」


「じ…実は私…。寿志光さんとお友達になりたいんだけど…寿志光さん、登校して来た日から誰ともお話しようとしないし…。でも、いつも独りぼっちの寿志光さんを見ていたら、やっぱり可哀そうだと思うし…。私から話しかけようと努力はするんだけど…どうしても彼女の周りに『近づくなオーラ』が出ている様な気がして全然近づけないの…。それで唯一、寿志光さんとお話が出来る『なんか凄い普通の子』で有名になっている布津野君に協力してもらいたくて声を掛けたの......」


「へっ…へ――――――――――――――――――ッ!! そうなの!? そういう事だったの!? へ――――――――――――――――――ッ!!」


「な…何!? そんなに驚く様な事なの!?」


「そりゃ~驚くさ! 俺の変な異名は余分だけどな! でも舞奈の事を『いじめ』の対象にしてた訳じゃ無かったという事だけでも驚きだわ!!」


「い…いじめって…。そんな事する訳無いじゃない! 布津野君、し…失礼よ!」


「悪い悪い…。でも、俺は和久塁が舞奈の事をいつも睨んでいる様に見えてたから、それでいじめの対象にしているんだと思っていたんだ......」


「わ…私は昔から目つきが悪いってよく言われるのよ。だからいつも笑顔でいる様に心掛けているんだけど、少しでも考え事をしたりすると笑顔が消えて、キツイ目に戻ってしまうの。小学校の頃はよく先生に『和久塁!お前何怒ってるんだ!』って言われたわ…。思い出しただけでも泣きそうになる......」


「そ…そうだったのか……。悪かったな。人を見かけで判断した俺が悪かった。それに、和久塁が言う様にいつもは良い笑顔してるもんな。元々美人だし、そりゃあクラスの女子のリーダーって呼ばれても不思議じゃ無いよな。よしっ、分かったよ! 俺も舞奈が俺以外と話をしないのはとても気になってたし、俺に出来る事なら何でもするぜ!! いつでも言ってくれ! とりあえず俺は今、腹減って死にそうだから、そろそろ行くわ~。じゃぁな和久塁! ありがとな!!」


「・・・・・・・」


 “なっ、何今の? …布津野君ってあんなに話やすい人だったの…? 「人を見かけで判断した」って彼言ってたけど…私も同じく、ずっと『ただの普通の子』としか見てなかったし…”


 “うっ!? なんか胸が苦しいし、顔も熱い様な…保健室に行った方がいいかな…”




 トントントンッ…トントントンッ



 この学園の屋上に行くのは初めてだな。どんな感じの屋上なのかな?

 めっちゃ楽しみだわ~! 嫌な事を忘れさせてくれると良いんだけどな…


 んっ? なんか鼻がムズムズしてきた…ハ…ハ…ハ――――――クショ――――――ン!!



 だ…誰だ!?

 俺の悪口を言ってるのはよ――――――ッ!!


 それとも、どこかの女子が俺の噂ででしているのかっ!?


 まぁ、それは絶対無いな!!

 って、ほっといてくれっ!!

お読み頂き有難うございます。

今回も『テンテン』のフルネームは謎のままでしたね(笑)

おそらく次々回くらいには判明しますので、それまでは皆さんで考えていただければと思います(笑)

また今回の一矢も美代部長も脇役の(笑)和久塁さんも、それぞれ今までに無い感情が芽生えつつあるかもですね。そして他の部員達は!?

乞うご期待です!!

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