表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
185/193

第185話 気絶している場合じゃねぇぞ!!

 しかし親父達が騒がしいからあまりセリフが聞こえないなぁ……

 まぁ、子龍先輩のセリフは最初の頃だけで後はうんうんと頷いているだけだがな。


「子龍も今日はウキウキでしょうね。アレだけたくさんの『お姫様達』に囲まれているんだから……」


「そうなんですか、テルマ先輩? 子龍先輩ってあまり女子に興味が無い様に見えるんですが……」


「フフフ、そう見えるだけよ。ああ見えて、子龍は『女好き』なのよ。でも『超人見知り』だから自分から女子に話しかけられないだけなの。でもまぁ、子龍が一番興味あるのは一矢君だけどね」


「テ、テルマ先輩!! 変な言い方は止めてくださいよ!! それでなくてもたまに子龍先輩が怖い時があるんですから……」


 いずれにしてもテルマ先輩は子龍先輩が『お姫様達』に囲まれてウキウキしているって言っているけどさ、それなら毎日『ネガティ部』に来ている時なんかはどうなるんだ?


 あの『お姫様達』なんかよりも皆さんの方が『超絶美人』なんですからね!!

 俺だって毎日、ウキウキ……いや、ドキドキしているんですから!!



『各国の姫達はシリウス王子の妻になる為に必死にアピールをしている』


「シリウス王子!! 私が妻になったアカツキには……ま、毎日一緒にお風呂に入りあなた様のお身体を隅々までお洗いさせていただきます!!」


 ブッ!! なんていうセリフだ!?

 高校生の学園祭の劇で言う様なセリフかよ!?



「オイオイ、ケシケシ? 女子高生にあんなセリフ言わせていいんかいなぁ?」


「ち、違うぞヒトヤン!! 俺はあんなセリフは書いてないぞ!! この場面は『各姫アドリブで』って書いてあるんだ!! だから今のセリフはあの子が勝手に言っているセリフだ!!」


「菜弥美ちゃんのお父さんの声も丸聞こえでしたね……?」


「そうですね、美代先輩……」


 それにしても今のセリフがアドリブだとしたら他の姫達も……

 これはマジで子龍先輩をゲットする為に彼女達は後先考えない様なことを言うんじゃないのか!?


 ヤ、ヤバいな……これは非常にヤバいぞ。

 果たして子龍先輩は彼女達の猛アタックに耐えれるのだろうか?



「シ、シリウス王子!! 私が妻になったアカツキには毎日、膝枕をして耳元に優しく息を吹きかけたり耳掃除をしたり……お望みなら何でもさせていただきます!!」


 何で普通に耳掃除をするって言わねぇんだ!?

 耳元に息を吹きかけるっていうセリフはいらねぇだろ?


 ほら見て見ろ。子龍先輩の顔がめちゃくちゃ赤くなっているじゃないか。そして顔の角度がいつもの四十五度から恥ずかしさのあまり少し後ろを向いて五十度くらいになっているぞ!!


 でもまだ耐えれているみたいだな。

 頑張れ、子龍先輩!!


「シリウス王子!! 私が妻になったアカツキには毎日あなた様が望まれる、あんなことや、そんなことや、こんなことまでやっちゃいますよ!!」


 どんなことをヤルってんだよ!?

 いや、こんな所で言うんじゃねぇ!!


 子龍先輩の顔が更に赤くなったぞ!!

 そして顔の角度は……現在、五十五度くらいか!?


 しかし、このまま角度が大きくなってしまうと……



「シリウス王子!! 私が妻になったアカツキには毎日、は、は、『裸エプロン』で生活します!!」


 ヒエーッ!! あの女、こんな大勢の客の前で何て事を言うんだ!?


 バタンッ!!


 あーっ!! 遂に子龍先輩が顔を後ろに向けすぎてバランスを崩して倒れてしまったぞ!!


「こ、これはマズいぞ……完全に気絶しているぞ」


「布津野君、何がマズいの?」


「えっ? ああ、羽和さんか……いや、このままでは子龍先輩が危ない気がするんだ」


「そうなの? だったら今から助けに行きましょうよ?」


「ん? そ、そうだな。とりあえず体育館の中にいれば何があっても子龍先輩を助ける事ができるよな?」


「そうそう、だから私も一緒に行くわ。どうせ『アクティ部』は暇なんだし。ってことで針切部長、布津野君の代わりにウエイターをお願いしますね?」


「えっ? なっ、何で俺がウエイターをやらなくちゃいけないんだ!?」


「針切部長、あなた死にたいんですか……?」


「やっ、やります!! 喜んでやらせていただきます!!」


 オイオイ、どっちが部長なんだよ?


「それじゃ、掛端君も一緒に来てちょうだい!?」


「えっ? ぼ、僕は別にいいけどさぁ……落駒さんだけにしてしまうと……」


「大丈夫よ。針切部長が二人分頑張ってくれるから!!」


「えーっ!? そ、それは無理があるだろう!?」


「二人分頑張ってくれたら、ご褒美として『菜弥美部長とデート券』を差し上げますよ」


「な、何だってーっ!? そういうことなら俺は死ぬ気で頑張るぞ!!」


「ちょっと羽和さん!! 何を勝手にそんなことを決めているのよ!!」


「よし、話がまとまったところで早く体育館に行きましょう!!」


「まとまってないわよ~っ!!」


 し、しかし……この羽和さんって子は仕切らせたら天下一品だな。



「布津野君!?」


「何だ、羽和さん?」


「途中で津田君も連れて行きましょう!!」


「えっ? 何で津田弟も連れて行くんだ?」


「フフフ、まだ気付かないの布津野君? 私と掛端君、そして津田君の三名は『布津野ファンクラブ』の会員じゃないの!! だから布津野君が困っている時や人手が必要な時はいつでも私達を使ってくれていいのよ!!」


 あっ、そういうことか……


「ってか、その『布津野ファンクラブ』は解散しろって言ってるだろ!!」




「 「 「キャー!! 子龍君が倒れたわよ!?」 」 」


「 「 「ど、どうする? 劇を中止にするか?」 」 」



「孔明君、どうしましょ? し、子龍が倒れちゃったわよ!?」


「お、落ち着くんや、こころちゃん!! 俺が舞台まで行って来るから」


「ハッハッハッハ!! 心配する必要は無いよ、シリシリの両親達!!」


「おっ、なんやルイルイ? もしかして今からおもろい事が起こるんか?」


「さすがはヒトヤン様だな。そうだ。これからが『本番』なんだよ!! おい、そこの音声係のくそガキ!! 私にマイクをよこすんだ!!」


「えっ? くそガキって僕のことですか?」



 

キ――――――――――――――――――ン……


『舞台上の姫達、そして会場にいる全ての女ども、よく聞け!! 今、シリウス王子は永遠の眠りについてしまった!! しかし彼を目覚めさせる方法が一つだけある!! その方法とは……』



 タッタッタッタ……


「この声はルイルイか!? あの女、何を言う気だ!? 絶対にろくなことを言わないのだけは分かるぜ!! は、早く体育館に行かないと!!」



『彼を目覚めさせるには熱~いキスをするしかないのだ!! そしてキスで彼を目覚めさせた女こそ、シリウス王子の妻となる!! さぁ、女どもよ、立ち上がれ!! シリウス王子を目覚めさせよ!! 会場にいる女全員にキスをする権利があるぞーっ!!』


 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 ゴ……ゴゴ……ゴゴゴゴ……ゴゴゴゴゴ……


「 「 「 「キャー!! 子龍君!! 私が目覚めさせてあげるわーっ!!」 」 」 」



 やっ、やはり嫌な予感的中じゃねぇかーーーーッッ!!!!


お読みいただきありがとうございました。


子龍先輩の演劇が順調に始まったと思った矢先に色々な理由(笑)で子龍先輩は気絶してしまう。

しかし、これはどうもルイルイには想定内だったらしい。

そしてルイルイは会場の女子全員を巻き込んだ演劇を執行する。


果たして一矢と『布津野ファンクラブ』の面々は子龍を救う事ができるのか!?

別に救わんでもいいと思いますが(笑)


ということで次回もお楽しみに(^_-)-☆

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
cont_access.php?citi_cont_id=192309388&s
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ