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第163話 一流の顔じゃねぇんだよ!!

「つ…津田先輩……? 本当に津田先輩なんですか?」


「ハッハッハッハ!! 勿論、アタシだっ!!」


 え――――――っ!? 津田先輩って、前髪あげたらこんなにも美少女だったのか!?


「お…驚きましたよ!! まさか津田先輩がこんなにも美少女だっただなんて!!」


「ハーっ!? 止めてくれないか、布津野君!! アタシは顔のことを言われるのが一番嫌なんだよ!!」


「えっ? 何でですか、津田先輩??」


「そうですよ、津田先輩!! 私も驚きました。テルマ先輩と同じくらい可愛くて、それに小っちゃくて……」


「ピンクの子まで何を言ってるんだ!? アタシは可愛くないし、可愛いと思われたくもないんだ!! それにアタシはこの顔が嫌で嫌でたまらないからな!! だから日頃は前髪で顔を隠しているのだからな!!」


「な…何でそこまで自分の顔が嫌なんですか?」


「うーん……それはなぁ……」


「それは……?」


「アタシの顔が『一流』の顔じゃないからだよ!!」


 はーっ!? なんじゃそりゃ!?


「あ…あの〜……? 『一流の顔』っていう意味が分からないというか、そもそも『一流の顔』ってどんな顔なんですか!?」


「うーん、『一流の顔』ってのはなぁ……アタシの親父みたいな顔のことだな!!」


 アンタの親父の顔なんて知らねぇし!!


「いっ…いや、津田先輩? 俺達は先輩のお父さんの顔を知らないのでピンとこないんですが……」


「そっ…そうですよ。私もピンときませんよ……。ただ、津田先輩のお父様が『一流の顔』だってことは、とっても『イケメン』ってことだとは何となく想像ができるというか……」


「言われてみればそうだね。君達はアタシの親父の顔は知らなかったよなぁ……でも『彫刻家』として世界的に有名だから一度や二度はテレビなどで観た事があるかもしれないけどな……うーん、そうだなぁ……アタシの親父の顔を分かりやすく言えば……」


「ほう、分かりやすく言うと?」


「本当は悔しくて言いたくないんだが、うちのバカ弟の翔妬しょうとと瓜二つなんだよ!! ほんと、アイツは『三流野郎』のくせして顔だけは『一流』の親父の顔にそっくりだから、アタシとしては、めちゃくちゃ腹が立つんだよ!!」


「へっ…へぇ……そ…そうなんですかぁ……ハハハハ……」


 うわぁぁああ、津田先輩の『美的感覚』は普通の人と少し違うのか?

 あの津田弟の顔と同じだなんて……


「ひっ…一矢?」


「どうした舞奈? そんな小声で……」


「私、なんだかショックだわ……『一流』イコール『イケメン』じゃないことに……」


「ハハハハ……」


 舞奈、お前の気持ちはよ~く分かるぞ!!


「と…ところで津田先輩、別館の壁に何をされているんですかっていうか、こっ…これ、もしかして『壁画』ですか!?」


「ああ、そうだ『壁画』だ……」


「こ…こんな所に絵なんて描いてもいいんですか!?」


「ハッハッハッハ!! 驚くのも無理ないことだが大丈夫だ!! これは名染伊学園長からの依頼だからな!!」


「えっ? そうなんですか!?」


 学園長は一体何を考えているんだ?

 『別館』といえども校舎の壁に絵を描かせるだなんて……


「学園長曰く、今年の『学園祭』はとても特別らしくてな。それでこの『一流の絵描き』であるアタシに壁一面に絵を描いてくれと頼みに来たんだよ」


「そ…そうなんですか……しかし何だか凄いですねぇ……さすが『名染伊太学園』というかなんというか……」


「アタシもこんなに大きなキャンパスに絵を描くのは初めてだから、大変だけど凄くやりがいがあるんだ。それにアタシにとって今年が最後の『学園祭』になるからね。学園長も粋な計らいをしてくれたと思って感謝しているんだ!!」


 まぁ、学園長も俺の親父と親友だったんだから発想は普通の人とは少し違うんだろうなぁ……


「それで、壁にはどんな絵を描かれているんですか?」


「何か人の絵のような気がするんですが……」


「おっ? ピンクの子、よく分かったね。そうだよ、人物像だよ。でも一人や二人じゃないぞ。アタシがこの壁一面に描こうと思っているのはアタシが学園でこれまでに出会った人間を全て描こうと思っているんだよ!!」


「えーっ!? 出会った人、全てですか!? そ…それはめちゃくちゃ凄いですね?」


「ハッハッハッハ!! そうだろう? 勿論、布津野君達も描かせてもらうからね!!」


「えっ!? 私達の顔も描いていただけるんですか!? それは凄い!! これは良い思い出になります!!」


「そう言ってくれるとアタシもやりがいがあるってもんだよ。ただもう、あまり日にちがないから今日から毎日夜遅くまでやらないといけないんだけどな……」


 津田先輩、マジで凄い人だ!!

 まさに『一流』だ!!


 俺も小さい頃から絵を描くのは好きだったから、この壁一面に絵を描くのがどれだけ大変なことなのかはよく分かるぞ!!


 なんだか俺も……


「あのぉ、津田先輩!!」


「何だい、布津野君?」


「いや、あの……も……もし宜しければ壁画を描くのを俺にも手伝わせていただけないでしょうか……?」


「えーっ!? 一矢、アンタ本気で言ってるの!? これから『コスプレ喫茶』の準備もしていかなくちゃいけないのに!!」


「そ…それはそれで、ちゃんとやるよ……。でも俺はこの壁画に少しでも関わりたい気分なんだよ……」


「ハッハッハッハ!! 『ネガティ部』は『コスプレ喫茶』ってのをやるのかい? それはそれで非常に興味深いけど……それに『コスプレ衣装』が必要ならいつでも『クリエイティ部 衣装担当』に言ってくれ。喜んで協力してくれるだろう。それに布津野君がアタシの壁画を手伝いたいってか?」


「は…はい……ダメでしょうか……?」


「駄目なワケ無いじゃないか!! その逆だよ!! 布津野君みたいな小さい頃、『絵画コンクール』で『佳作』やら『努力賞』やら『特別賞』などを総なめにしてきた『実力者』が手伝ってくれるなんて、めちゃくちゃ助かるよ!!」


 つっ…津田先輩!!


 『壁画』の手伝いを了承してくれたのは嬉しいですけどね……


 俺が今まで『中途半端』な賞しか取って無いのに『実力者』っていう表現は止めてくれませんか!?


 恥ずかしくて死にそうだぜっ!!


お読みいただきありがとうございました。


津田獏葉はまさかの美少女!!

そして現在、『別館東側』の壁一面に壁画を描こうとしている。


それに対して一矢は津田に『壁画』を手伝わせて欲しいと頼むとあっさり了承......


しかし舞奈が心配しているように一矢は『コスプレ喫茶』の準備を怠ることなくできるのだろうか!?


どうぞ次回もお楽しみに(^_-)-☆

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