第155話 『ポジティ部』と『ネガティ部』の関係だと!?
「えぇ――――――っ!? 素伍井一成が俺の爺ちゃんだって~っ!?」
「そやで。凄いやろ?」
「凄いのは分かったけどさ、その人が俺の爺ちゃんだってのは衝撃過ぎるだろ!? それに苗字が『素伍井』だったから俺の身内だとは全然、思わなかったぞ!!」
「ハッハッハッハ!! まぁ、そうやろな。でも俺も元々は『丘司那』姓やし、俺の親父が『素伍井』から『丘司那家』に婿養子に入ってもおかしくないやろ? だから一矢も気にせずにどこかの婿養子に入ってもええで~」
「そんな先のことなんて知るかよっ!!」
しかし、かなり驚いたぜ……
まさか『初代異端児』が俺の爺ちゃんだったなんて……
それに『学園』ができた経緯や『ポジティ部』ができた理由もなかなかドラマチックだよなぁ……
「そういえば爺ちゃんって結構、昔に亡くなってるんだよな?」
「ああ、そうや。俺が小さい頃に海難事故にあってなぁ……それで行方不明になってしもて、ほんまは遺体も見つかってないから死んだかどうかもわからへんねんけど……まぁ、荒れた海やったし助かってはいないやろなぁ……ほんま壮絶な人生の人やったわ……」
アンタも結構、壮絶な人生だろっ!? って突っ込みたいところだが、やめておこう……
「それで『ポジティ部』ができた理由やそういった活動をしてきたのかは分かったけどさ、それじゃ親父は何で真逆の『ネガティ部』を創ったんだよ?」
「まぁ、それはこの作品の『スピンオフ小説』の『ポジティ部』を呼んでもらえば分かるんやけどなぁ……最近、作者の奴、息詰まっとんのか知らんけど、続きを書いとらんけどな……」
「言ってる意味が分からねぇよ!!」
「ハッハッハッハ!! 冗談や、冗談……。俺が『ネガティ部』を創ったんは『ポジティ部』の活動だけでは限界を感じたからやねん」
「えっ? 限界……?」
「そうや、限界や……。世の中の人間の大半はどちらかといえば『ネガティブ』やねん。そうでない人でも多少、ネガティブなところはあるねん。だから学園内の生徒も世の中の縮図みたいなもんでネガティブな性格の生徒が多数をしめてるんやわ。そんな大多数の人間に対して少数の『ポジティ部』が頑張ってもそう簡単に彼等を助ける事は不可能やっちゅうことや……」
「何となく言っていることは分かるけど、『ネガティ部』を創ったらそれが解消されるのか? そこらへんが俺にはよく理解ができないんだけども……」
「そりゃぁ、そう簡単に解消はされへんけど、学園の中でも超ネガティブな性格の人間を集めた部活動の中で彼等が少しでも自信を持って、性格も明るくなってきたらどうなる?」
「えっ? それは周りも影響されてますます明るい学園に……あっ!!」
「そうや、つまりそういうことや。勿論、彼等だけに部活動をさせても何も前身はせぇへんで。『何事も後ろ向き集団』やからな!! でもその中にポジティブな人間を数名混ぜて活動すれば知らん間に彼等は少しずつ活発になってくるねん。そのことに気付いた俺は学園長に相談して、『タイタイ』を無理矢理、部長にして俺が兼務の副部長になって内部から直接彼等と活動をやりだしたんやわ。その結果……今の『ネガティ部 部員』と同じや。少しずつ彼等の性格が変化していったんや……」
今の『ネガティ部 部員』?
まあ、そう言われてみれば美代先輩も他の人達もこの半年の間で少しずつ言動やら行動が変わってきているような気もするけど……でも今の『ネガティ部』に在籍している部員の中に一人もポジティブな性格の人間はいないと思うんだが……
「もう一つ言うとわ。俺が『ネガティ部 副部長』でも限界はあったんや。まぁ、俺ってこんな性格やろ? 俺みたいな『超ポジティブ』な奴について行くのはめちゃくちゃ大変やったんや。まぁ、半ば強制的なところもあったしな。だから反発もあったし、全員が全員変われたわけではないねん。でも今年、遂に俺とタイタイが思い描いていた『ネガティ部』が誕生したんや!!」
「えっ? どういうこと??」
「お前や、一矢!!」
「へっ? お…俺が何なんだよ!?」
「お前のような『普通』の少年がまさか『ネガティ部』に入部するとは思ってへんかったし、『普通』の性格の一矢やから、皆に馴染めずに直ぐに辞めてしまうと思っとったけど、意外と彼等と馴染むどころか、『普通』のお前が彼等に良い影響を与えていることが分かったんや。これは俺もタイタイも超ビックリしたで~っ!!」
親父、今何回『普通』って言いやがったんだ!?
「それにお前は母さん譲りの『突っ込み』も活かされてるみたいやしな!!」
うーん……俺は今、褒めて貰っているのか?
「だから外からテンテン君みたいな子に『ネガティ部』を刺激してもらって、内から一矢みたいな『普通の子』に彼等をフォローしてもらう。そうすれば俺の時みたいに無理矢理でもなく、反発も無く自然に彼等の性格も変化していって、最終的には自分に自信を持ち出し、眠っている才能が開花して、いずれは『名染伊太助』が望んでいた将来の日本を支える多くの人材が現れるという事なんや……」
「な…なんか、えらい深い話だな……? それに俺みたいな『普通』の……いや、『普通』とは認めたくは無いけど、本当に俺なんかにそんな力があるんだろうか?」
「ハッハッハッハ!! それでええねん!! 一矢は何もややこしいことは考えず今のまま思った事、やりたい事を『普通』にしとったらええねん!!」
「ってことは、今までのテンテンさんは『ポジティ部』としてワザとあんな行動をしてたってこと?」
「うーん、そやろな。全部が全部ちゃうとは思うけど、いずれにしても彼は『ポジティ部の中のポジティ部』やで!! 今回の体育祭も体調悪い中、『ネガティ部』……特に来年卒業するミヨミヨに『最後の刺激』を与える為に頑張ってくれたんや。ほんま彼には感謝やわ!!」
テ……テンテンさん……
カッコ良過ぎるじゃねぇかっ!!
「それとルイルイにも感謝やな」
「えっ? 何でルイルイ何かに感謝なんだ?」
「だってそうやん。ルイルイの『占い』のお陰で一矢は『ネガティ部』に入部したようなもんやんか。それに彼女は『ネガティ部顧問』というのをうまく利用しながら『元ポジティ部 部長』として内部から刺激を与えてくれてたやろ? まぁ、やり過ぎなところもあるけどな……でもそれがルイルイのやり方やからなしょうがないわ……」
ルイルイ……
前からルイルイの言動や行動に違和感を感じてたけど、もしかしたら親父が言っていることが『答え』ってことなのか?
ルイルイは口が悪いだけで本当は良い奴ってことなのか!?
俺の事が好きだってのも『ネガティ部 部員』に刺激を与える為の『演技』ってことなんだろうか……?
「親父はルイルイが今まで俺達にやってきたことを全て知ってるのか?」
「いや、全部は知らんでぇぇ……」
「じゃぁ俺のことを『ダーリン』って呼びながら誘惑してくるのは『演技』なのか!?」
「ハッハッハッハ!! そんなこと知るかいな!! 別に一矢さえ良ければルイルイと結婚してくれてもいいんやで。あっ、ルイルイは一人娘やからお前、将来『久地川一矢』になるか? おお!! それ、めっちゃ良い案やわっ!!」
「バッ…バカなことを言うなよ!! 何で俺まで『婿養子』にしようとするんだ!!??」
お読みいただきありがとうございました。
色々な謎が解明された回となりました。
次回は少し日常回となりますよ。
どうぞ次回もお楽しみに(^_-)-☆




