第147話 我が生涯に一片の悔い無しだなっ!!
遂に『文化部対抗綱引き』の決着の時!!
「はっ…花持!! 何で士仙が一番先頭なんだよ!? 前が全然見えねぇじゃねぇか!!」
「うるさいわね、贅太!! あんた達が前に行ってもロクなこと無いじゃない!! あんたは『ネガティ部』に勝ちたくないの!?」
ん? なんか『エグゼクティ部』の人達が揉めているぞ……
「俺は勝ち負けなんかどうでもいいんだよ!! こんな『奇跡的瞬間』を見逃してしまう方が俺は嫌だっ!!」
「ほんと、あんたってエロイわね!! 向こうの作戦にわざわざ引っかかる必要なんて無いのよっ!!」
「おーい、芽仙ちゃん……いや、部長?」
「えっ、どうしたの? 士余木君と公忍開君……?」
「いやさぁ……斬麻伊先輩の言う通りだよ……。せっかく目の前に『名染伊太学園の軌跡』と後々語り継がれるかもしれないこの状況を、士仙のバカでかい背中で何も見えないなんてさ……あまりにも残念過ぎるだろ……?」
「だよなぁ……ほんとガッカリだよぉぉ……」
「でもアンタ達は『生徒会』もやっているし、いつも彼女達に負けず劣らず美人の和久塁聖香会長を近くで眺めることができるんだから、それで満足じゃないの?」
「バッ…バカな事を言わないでくれ!! 会長の近くにはいつも仙道の奴がいてさ、俺達に近づけさせない様に妨害ばかりするんだよ!!」
「何ソレ!? 『生徒会』はいつも何をやってるのよ!?」
「なぁなな花持先輩~? お願いやから向こうと同じ様に『背の順』で並ぼうなぁ? じゃないと俺等、全然気合い入りませんわ~」
「おだまり、伏江君!! あなたは料理のことだけ考えてればいいのよ!! いや、今は『ネガティ部』を料理することだけを考えていればいいのよっ!!」
「うまい!! って言うてる場合とちゃうわな……」
「でもさ、蘭那? 私達は『ネガティ部』の『傘下』なんだし、別に勝ちにいかなくても良いんじゃないの?」
「何を言ってるの、師本ちゃん!? 私は一度くらいは何でもいいから……どんな形でもいいから『ネガティ部』に勝ちたいのよ!! 特に『親友』になった『越智子美代』にはねっ!!」
「はぁぁ……ほんと、よく分からん子だわ……」
『さぁ、各チーム、準備は出来ましたか!? そろそろ決勝戦を始めますよ~っ!!』
おっ、遂に来たか……
俺的には元から優勝なんてする必要は無いと思っていたけど、まぁ、みんな恥ずかしさを我慢してルイルイの『秘策』に従ったんだし、俺も気合いを入れて頑張るとするか!!
「ふっ…ふっ……」
ん? なんだ?
さっきから『ふっ…ふっ…』っていう声がするけど……
「ふっ…布津野君!!」
「あっ、何だ、羽和の声だったのかよ!? 一体どうしたんだ?」
「わ…私……この格好とても恥ずかしいし、他の人達と見比べたら凄く引け目を感じてしまうんだけど……だからこの決勝戦の私には申し訳無いけどあまり期待して欲しくないとうか……」
「なんだ、そんな事を気にしていたのか? 大丈夫だよ、羽和!! 羽和のテニスウェア姿も十分似合ってるし、とても可愛いと思うぞ!!」
他の人達も似合ってるけど、やっぱ日頃からスポーツをやっている羽和が一番似合っていると俺は思うんだけどな……
「えーっ!! そっ…そうなの!? 私似合ってるの!? そ…それに可愛いだなんて……(ポッ)……あっ…有難う布津野君!! なんだか私、力がみなぎってきた気がするわ!! 心配かけてゴメンなさい。私はもう大丈夫だからっ!! こうなったら奴等に死ぬほどの思いをさせてやるからっ!!」
「いっ…いや別にそこまでは……」
クルッ……
「えっ? なんだ?? 他の女子部員が全員俺の方を振り向いたぞっ!?」
「 「 「ひっ…一矢君、私達は似合ってるのかしら!?」 」 」
なっ…何だよ一体!?
みんなどうしたんだよ!?
「ひっ…一矢~っ!! ちゃんと答えなさ~いっ!!!!」
舞奈のあんな怖い顔、久しぶりに見たぞっ!!
「みっ…みんなとても似合ってるし、めちゃくちゃ可愛いですよ!!」
こ…これで良いのかな……?
ニッコリ
「さぁ、みんな気合い入れていくわよ~っ!!」
「 「 「 「オォ――――――――――――――――――ッ!!!!」 」 」 」
うわっ!! みんな急に気合いが入ったぞっ!!
トントン……
「えっ? あぁ針切部長、何ですか?」
「君はホンット~に、『たらし』の素質があるよなっ!!」
「いっ…言ってる意味が分かりませんよ!!」
「おいおい仁見君?」
「な…何でしょうか、根津先輩……?」
「布津野君より君の方が遥かに『イケメン』だとは思うけど、どう見ても布津野君の方が『ネガティ部』の中ではモテモテだねっ!? っていうかなんだか『ハーレム状態』だなっ!? 羨まし過ぎるよ!!」
「ハハハ……僕はイケメンでも何でもないですよ。それに一矢君の方が僕なんかよりはるかにイケメンですから……。そして彼は心が『超イケメン』ですからねっ!! モテて当然ですよ……」
「ハッハッハッハ!! 仁見君も最高の男だな!! とても気に入ったぞっ!! 今度、俺と一緒に遊びに行こうぜっ!!」
「えっ!? えーっ!? ぼっ…僕はそんな趣味は無いですよっ!?」
「はぁああ? 君の言ってる意味が分からいぞ……」
『さぁ、それでは皆さん!! 綱を持ってしゃがんでください!! いいですかぁ? 始めますよ~っ!! それでは……よーい……』
パンッ!!
「 「 「うりゃぁぁぁああああ!!!!」 」 」
「 「 「どりゃぁぁぁああああ!!!!」 」 」
『さすがは決勝戦だーっ!! 両者、一歩も譲らず!! 中央のポールが全然動きません!!』
「なっ…何で!? 一気に決着がつくと思ったのに~っ!! 男子達、ちゃんと力入れているの~っ!? ってかアンタ達、何さっきから身体を左右に動かしているのよっ!? そんな動きをしたら力が入らないんじゃないのっ!?」
「だってよぉ花持……こうでもしないと『ネガティ部女子達』のテニスウェア姿が全然見えないんだよ!!」
「そうですよ花持先輩!! ってか、士仙ももう少し俺達に気を遣って身体を小さくしろよっ!!」
「そんな事、士仙君が出来るはず無いでしょ!!」
「キャーッ!!」
「大丈夫ですか、テルマ先輩!?」
「痛った―い……尻もちついちゃったぁぁ……」
「 「 「う、うぉぉぉぉおおおおおお!!!!」 」 」
「 「 「テッ…テルマちゃんの可愛いらしい太ももがぁ~っ!!!!」 」 」
『おーっとぉぉおお!! 会場は……特に男子共は木西さんが尻もちをついただけで大興奮だーっ!!』
フフフフ……なかなか良い演技だテルテル……
その調子で他の女子達も適当に尻もちをつくんだ……
「キャー」 「イヤーん!!」 「痛―い!!」
何だ!? 次々と女子達が尻もちをついているんだが……
もしかしてこれはワザとなのか!?
「畜生ッ!! おい士仙ッ、お願いやからどいてくれ~っ!! こんな刺激的な光景、もう一生見られへんかもしれんやん!!」
「こらっ、伏江君!! 仲間に『どいてくれ』って、何言ってるのよっ!?」
「久地川先生?」
「おう、ワクワクか。どうした?」
「本当にこんな作戦で『ネガティ部』が勝てるんですか? それにあの先頭の上空先輩は全然表情が変わっていないみたいですし……」
「フフフ……大丈夫だ、ワクワク……。恐竜みたいな顔をしたアイツでも所詮『男の子』だ。もうすぐボロが出てくるぞ。よく見て見ろ。少しずつ奴の顔が赤くなってきてるだろう?」
「えっ? あっ、ホントだ!!」
ん? なんだか上空士仙先輩の様子がおかしいぞ!!
身体中が震えている様に見えるんだが……?
「ウグッ……ウグッ……」
「どっ…どうしたのお兄ちゃん!? 体が震えているわよ!!」
「み…みんな……ゴメン……俺、もう限界だ…………」
「えっ? 何が限界なの??」
ドッピュ――――――――――――――――――ンッッ
『なっ…何と上空士仙の鼻から鼻血が大量に吹き飛んだ~っ!! そして掴んでいたロープを放してしまったぞ~っ!!』
「 「 「うわぁぁぁぁああああ!!!!」 」 」
『そして上空士仙以外の選手が『ネガティ部チーム』の方に引っ張られて吹き飛んでしまったぞ~っ!!』
ってことは……
「お……俺達が勝ったぞぉぉおおおお!!!!」
「 「 「やったわぁぁぁああああああ!!!!」 」 」
「イテテテテッ……み…みんな大丈夫? それと……えっ? し……士仙……君……!?」
「だっ…大丈夫か士仙!?」
「凄い鼻血の量だぞ!!」
「しかも白目むいてるし!!」
「早く医務室に連れて行かないと!!」
「フフフ……所詮奴も『思春期の男の子』なんだよ……顔は無表情でも心の中では目の前にいるテニスウェア姿の美少女達に大興奮だったのさ。ハッハッハッハ!!!!」
何だ!? もしかして上空先輩、立ったまま気絶してるのか!?
この巨体で立ったままなんて……
でもこの状況どこかで見たことがあるような……
あーっ!!
こっ……これは……
『我が生涯に一片の悔い無し』的なやつじゃねぇか~っ!!!!
お読みいただきありがとうございました。
ルイルイの『秘策』が炸裂し、遂に『綱引き対決』も『ネガティ部』の勝利!!
しかし士仙君は大丈夫なのか!?
まぁ彼も見た目はアレですが中身は『男の子』ということが分かり安心しましたよね(笑)
さぁ、残るは『文化部対抗リレー』です!!
『ネガティ部』が完全勝利となるのか!?
それともそれを阻止する『部』が出てくるのか!?
感動のフィナーレをあなたは見る事になる......
ほんまかいな?(笑)
どうぞ次回もお楽しみに(^_-)-☆




