第142話 ご褒美が欲しいだと!?
「 「 「舞奈ちゃん、おめでとう!!!!」 」 」
「ハァハァハァ……み…皆さん、応援有難うございます……」
「凄いよ、舞奈ちゃん!! これで僕達は『借り物競争』に続いての一着だから、これで『裏ルールの罰ゲーム』を受けなくて済むんじゃないかな!?」
「そうね。子龍の言う通りだわ。本当に舞奈ちゃん、有難う……」
「ハァハァハァ……子龍先輩のおっしゃる通りになれば良いですよね。それにテルマ先輩も有難うございます……」
「しかしうちの部の一年女子がこれだけ頑張ってくれたんだから私達上級生も『綱引き』や『リレー』で頑張らないといけないわね!?」
「そうですね、菜弥美ちゃん……。私はあまり力が無いので『綱引き』はお役に立てないかもしれませんが、最後の『リレー』だけは『死ぬ気』で頑張りたいと思います……」
いや美代先輩、そこまでの気持ちにならなくてもアナタはメチャクチャ足が速いですからっ!!
「ひ…一矢……」
「ん? ま…舞奈、お前本当によく頑張ったよ……。それに色々とゴメンな。俺がマラソン選手に推してしまったからお前に辛い思いをさせてしまってさ……」
「べ…別にいいわよ。全然気にして無いと言えば嘘になるけど、でも一矢や前妻木部長達の協力のお陰で後半は『男子達からのイヤラシイ目』も気にせずに思いっきり走れたからさ……」
「そう言ってもらえると俺も安心だけどさ……。しかし舞奈の走りは凄かったよ。やっぱ舞奈は『根性』があるよな……」
(ボソッ)「本当はもっと違う…紅伊奈みたいな根性が欲しいんだけどなぁ……」
「えっ? 今何て言ったんだ?」
「べっ…別に何でも無いわよ!! それよりも前妻木部長、花持先輩、津田先輩、そして聖香、色々と助けてくれて有難うございました!!」
「舞奈~っ!! ウェーン!! ほんとよく頑張ったね~!! ウェーン!!」
「なっ…何で聖香が泣くのよ? でもありがとね……」
うんうん、とても素敵な光景だな!!
俺も日頃からこういった光景を『優しく』突っ込みたいところだな。
「舞奈ちゃん、私達は別に何もしていないから。どちらかといえば、あそこで倒れている人達が頑張ってくれたお陰だから……。掛端君、アナタも最後まで『私の指示通り』によく頑張ってくれたわ。この事は天翔さんに報告しておくからね」
ガバッ!!
ビューーーン!!
なっ…何だ、掛端の奴!? 『天翔さん』の名前を聞いた途端に急に立ち上がって『飼い犬』のように前妻木部長のところに『ハァハァハァ』言いながらすっ飛んで来たぞっ!?
「ワンワン…いや、ハァハァ……」
今、本当に『飼い犬』になってたよな!?
「ハァハァ……。前妻木部長、俺やりましたよ~!! 部長の言いつけ通りに頑張りました!! これは『ご褒美もの』ですよね!? ハァハァハァ……」
何だこいつは!? 前妻木部長にご褒美をねだっているぞっ!!
「ご褒美……? うーん、そうねぇ……。それじゃあ、掛端君には『綱引き』での一番前で綱を引っ張る権利と『リレー』のトップバッターを務める権利を与えるわ。引き続き頑張ってちょうだいね?」
「えっ、え――――――っ!? まだ僕は他の競技にも出場するのですか!? これだけ走った後に更にあと二つも……。ぼ…僕……倒れるかもしれないですよねぇ……?」
いや、マジでやばいだろっ!!
前妻木部長もたまに怖い事を言う人だけど、掛端には容赦ねぇなっ!?
「嫌なら別にいいのよ。うちは部員がたくさんいるから掛端君の代わりは誰でもやってくれると思うし……」
「やります!! 喜んでやらせて頂きますよ~っ!! ワンワンワン!!」
やっぱりお前は犬かよっ!?
ってか、この二人は絵にかいたような『SMコンビ』だなっ!!
「ご褒美か……」
「どうしたの舞奈?」
「聖香、私もマラソン頑張ったから『ご褒美』をもらってもいいわよね……?」
「えっ? う…うん、そうね。舞奈が『ご褒美』に何が欲しいのかは分からないけど、そりゃぁ、あれだけ頑張ったんだから『ご褒美』の一つや二つくらい貰っても誰も文句なんて言わないと思うわ!!」
「だ、だよね……」
トボトボトボ……
「舞奈? どこ行くの? って、一矢君に用事なのね? あっ、そっか。マラソン選手に舞奈を推したのは一矢君だしね……ん!? ちょっと待って、舞奈!! あなたもしかして一矢君に何か『ご褒美』を貰おうとしているんじゃないでしょうね!?」
「ひ…一矢……」
「どうした舞奈? 何か顔が赤いぞ。大丈夫なのか?」
「……ちょうだい……」
「えっ? 何か欲しいものでもあるのか?」
「ご……ご褒美をちょうだい……」
「ご褒美? ああ、アレだな!? 掛端を見ていてそう思ったんだな? そりゃそうだよな。マラソンで一番頑張ったのは舞奈なんだからな。っていうかちょっと俺との距離が近すぎないか?」
あと少しで舞奈の胸が俺に当たりそうなんだが……
「それで、舞奈はどんなご褒美が欲しいんだ?」
「わ…私が欲しいのは……」
「 「 「 「はっ!!」 」 」 」
「どうしたの? みんな同時に『はっ』ってさ?」
「子龍君……。私、何か嫌な予感がするのですが……」
「私もです、美代先輩!!」
「あら? 菜弥美もなの? 私もよ……」
「先輩達もですか!? 実は私もです。どうも舞奈の様子がおかしいような……」
「え~? そうかなぁ? 何か一矢君と話をしているようだけどさ……」
「でも舞奈ちゃん、顔がとても赤いですよね?」
「そっ、そうですよね!?」
「それに、一矢君との距離が近すぎるわ……」
「私、何か嫌な予感がするので二人のところへ行ってきます!!」
「別にいいじゃないですかぁ……。舞奈ちゃん頑張ったんだし、少しはソッとしてあげたら……」
「 「 「子龍、うるさい!!!」 」 」
「ヒエェェェェェェエエエ!!!!」
「で、舞奈が欲しいご褒美って何なんだ?」
「私が欲しいご褒美は、一矢に……」
「えっ? 俺に何……?」
「舞奈、ちょっと待って!!」
「舞奈~っ!! あなた一矢君に何をするつもりなのぉぉ!?」
へっ? 聖香と紅伊奈は一体何をそんなに慌てているんだ!?
「私が欲しいご褒美は一矢に抱き付きたいの!! そして一矢に頭をナデナデして欲しいのよぉぉおおお!!」
ガバッ!!
「えーっ!?」
ボワ――――――――――――――――――ンッ!!!!
「へっ?」
「うわぁぁぁああああああ――――――ッ!!」
ビュ――――――――――――――――――ンッ!!
「ひっ…一矢ぁぁあああ!!??」
「 「 「一矢君が吹っ飛んだぁぁああ!!??」 」 」
『おーっとぉぉおお!! 布津野君に抱き着こうとした寿志光さんの胸が先に布津野君に当たり、その衝撃で布津野君が吹っ飛んでしまったぞぉぉおおお!!!!』
グフッ……
こ……こんな恥ずかしいい状況をじっ……実況なんかするんじゃねぇよ!!
ってか俺、怪我してないだろうな?
いや、俺なんかよりも舞奈は大丈夫なのかっ!?
お読みいただきありがとうございました。
舞奈が欲しいご褒美は一矢に抱き着いて頭をナデナデ......
だがしかし皮肉にも舞奈の胸がその夢を打ち砕く!!
舞奈のメンタルは大丈夫なのか!?
そして次回は『文化部対抗綱引き』も始まります。
どうぞ次回もお楽しみに(^_-)-☆




