第141話 えっ?何の差だって!?
「舞奈~っ!! あと二週だ!! 頑張れ~っ!!」
皆の協力のお陰で遂にここまで来たぞっ!!
「舞奈ちゃん、行けそうね?」
「あっ、菜弥美部長…そうですね。ここまで来たら何とか上位でゴールして欲しいですね?」
「ところで何で舞奈ちゃんの周りを、あの『濃い人達』が囲んで走っているのかしら?」
「えっ!? 菜弥美部長、それ知りたいですか!?」
「ハァハァハァ……あと一周で私の役目は終了だけど、さっきから男子達の視線が私にというか私の胸の方に集中しているような気がするんだけど、気のせいなのかしら……?」
「 「 「寿志光さんの大きく揺れる胸が拝めないなら、井羅須戸さんのそこそこの胸で妥協するしかねぇよな!!」 」 」
「カーッ!! なっ…何なのよ!? 男子達、寿志光さんの『巨乳』を見てたってことなのね!? それで私が寿志光さんの前で走っているから、仕方なく私で『妥協』をしてるってことなのね!? それが分かってしまった途端に何だか私の身体が重たくなってきたじゃない!!」
「いっ…井羅須戸部長? だ…大丈夫ですか? 私の前を走るのがキツイなら、もう無理されなくても私は大丈夫ですよ」
チッ!! キツイ理由が違うっつうの!!
「寿志光さん、お気遣いは無用よ!! 私も『クリエイティ部 部長』としてのプライドがあるから、あと一周はあなたの前を絶対に走るんだからっ!!」
ん? 何か、井羅須戸部長と舞奈が走りながら会話をしているぞ!?
二人共、かなり限界がきているんだから会話なんてしないほうが良いんだけどなぁ……
「舞奈お嬢、大丈夫かいな? 顔色悪いで~」
「えっ? 大丈夫です!! 私の為に有難うございます。伏江先輩もお疲れならもういいですよ。私は大丈夫ですから……ハァハァハァ……」
「何を言うてるねんな、舞奈お嬢!? 俺がここまで来てリタイアするわけないやろう? 俺は最後まで舞奈お嬢の横を走る続けるで~っ!!」
「その『舞奈お嬢』って呼ぶのは止めていただけませんか!? ハァハァハァ……」
『さあ、遂に残り一周となりました~っ!! 果たして一着でゴールするのは誰なのか~っ!?』
法曹部長!!
アンタ、いつの間にかリタイアしてるじゃねぇかっ!?
「井羅須戸~っ!! よく頑張ったぞ~っ!! もうお前の『そこそこの胸』を犠牲にしなくてもいいからなっ!!」
津田先輩、なんちゅう応援だよ!?
「カーッ!! つっ…津田先輩……なんて事を言うんですか!?」
『おーっとぉぉ!! 井羅須戸さんが顔を真っ赤にしてしゃがみ込んでしまったぞ~っ!? 一体、彼女に何があったんだ~っ!? そして再び寿志光さんが先頭に躍り出たぞ~っ!!』
「 「 「うぉぉおおおお!! 最後の最後で寿志光さんの『雄姿』が見れるぞーっ!!!!」 」 」
何が雄姿だっ!?
お前等、そんなこと全然思ってねぇだろっ!?
『観客、特に男子達が大興奮をしているぞ~っ!!』
「しかし津田先輩、井羅須戸部長リタイアしてしまいましたが構わないんですか? このままだと『クリエイティ部』は『アーカイ部』と同じく最下位になってしまいますが……」
「ハッハッハッハ!! アタシは最初から順位なんてどうでもいいんだよ。盛り上がればそれでいいのさ。このマラソンで一番盛り上がるのはあの『桃色ナイスバディの子』が一着でゴールするのが一番だとアタシは判断したのさ。それに『裏ルールでの罰ゲーム』だって全然気にならないしな!! 逆にうちの部の『ファッションデザイナー』や『メイクアップアーティスト』関係の部員の力が発揮できるチャンスでもあるんだから『罰ゲーム』を免除なんて絶対にゴメンだしな!!」
なるほど!!
『部』によってはそういう考え方もできるのか……
しかし……やっぱ津田先輩は色んな意味でかっこいいよなぁ……
さすがは『一流芸術家』だな。
でも実の所、俺も『ネガティ部』も『罰ゲーム』をする方が良いとは思っているんだけどな……まぁ、みんなそれが嫌で必死に頑張ってるのも良いことだから今は何も言わない様にはしているが……
『さあ!! 残り半周です!! そして寿志光さんが先頭で走り、そのすぐ後ろを掛端君、伏江君、仙道副会長が追いかける形となっています!!』
「前妻木部長の目の前で最終的に僕が一着でゴールをするぞ~っ!! 前妻木部長、僕の『雄姿』を見てくれてますか~っ!? って全然僕のことを見てくれてないし~っ!! ん!? ああ、布津野君と仲良くお話をしているのか~……。それじゃあ仕方ないかぁ……」
「『聖女様』の為に俺は負けないぞーっ!! 選挙には負けたけどマラソンでは絶対に負けないからな~っ!!」
「二人共、うるさいわっ!! 黙って走れやっ!!」
「あっ!? 舞奈ちゃん達四人が横並びになりましたよ!!」
「美代先輩、そうですね!! これは最後まで分からないぞっ!!」
「舞奈~っ!! 頑張れ~っ!!」
「舞奈ちゃん、頑張ってーっ!!」
『最後の直線を四人が並行して走っているぞ~っ!! これは最後の最後まで分からなくなってきた~っ!! 果たして誰が一着になるのか!?』
法曹部長、いつの間にかトラックの中に仮設の放送席をつくってやがるぞ!?
ある意味あんたも凄い人だなっ!?
そして舞奈達はこのまま並んでゴールするのか!?
「 「 「寿志光さんの揺れ…いや『雄姿』すげぇぞっ!!」 」 」
お前等、今言いなおしたよなっ!?
『あと10メートル、5メートル、そして……』
「舞奈~っ!! 行け~っ!!」
「一矢……っ!!」
『ゴール!! 四人同時にゴールしたぞ~っ!!!!』
「 「 「うぉぉおおおお!! 凄い戦いだったぞ!!」 」 」
「 「 「みんなよく頑張ったぞ~っ!! 『文化部』の戦いとは思えなかったぞ~っ」 」 」
いや、それマジで俺も思うわっ!!
ってか、誰が一着なんだ!?
ゴール付近で体育祭スタッフ達が協議しているみたいだが……
『え~皆さん、ただいまの競技の協議の結果、写真判定で順位をはっきりさせたいと思いますので、しばらくお待ちください』
ダジャレかよ!? ってか『写真判定』になったのか?
というか、いつの間に写真を撮っていたんだ??
『皆さん、お待たせしました~っ!! 判定がでました~つ!!』
「誰が一着なんだ……?」
「どうか舞奈ちゃんが一着でありますように……」
『発表します!! 文化部対抗マラソンの一着に輝いたのは!!』
輝いたのは!?
『胸の差で寿志光さんが一着となりました~っ!!』
「 「 「うぉぉおおおお!! 胸の差き来た~っ!! うぉぉおおおお!!」 」 」
「皮肉にも勝因が胸の差かよっ!?」
ってことは舞奈をマラソンに推したのは、ある意味間違いじゃなかったってことなのか!?
お読みいただきありがとうございました。
遂に舞奈が『胸の差』でマラソンを制しました!!
一矢の人選は間違いではなかったということですね(笑)
さぁ、『体育祭』もいよいよクライマックスです。
残る『文化部対抗競技』は『綱引き』と『リレー』のみ。
果たしてどんな結果になるのでしょうか?
どうぞ次回もお楽しみに(^_-)-☆




