第103話 思った通りだぜっ!(挿絵有り)
突然の新入部員
ネガティ部のメンバー達の反応はいかに!?
「皆さん、今日から新しく私達の仲間になられました『野家乃紅伊奈』さんです。仲良くしてくださいね」
「一年八組の野家乃紅伊奈と言います。身長は百五十センチ、体重は四十キロ、スリーサイズは上から九十、五十九、八十三です……」
「やっ…野家乃さん!! べ…別にスリーサイズまで言う必要は無いですよ……」
「えっ? あ、スミマセン……。布津野君に知って欲しくて思わず言ってしまいました」
へっ? 俺に知ってもらいたい??
どゆこと??
「ひっ…一矢は女の子のスリーサイズに興味があるのっ!?」
「なっ…何を言ってるんだ舞奈!! 俺は別に知りたいなんて一言も……ってまぁ、知りたくない訳でも無いけどさ……」
「やっぱり知りたいんじゃないの!! こっ…この『普通の変態』!!」
「ふ…『普通の変態』って何だよっ!?」
「ほうほう……。野家乃さんのスリーサイズはっ、と…メモメモ……」
「なっ…何でモブオまで部室に来てるんだよっ!?」
「いや、俺はアレだよ。『アーカイ部』としての取材だよ」
「何で『ネガティ部』に新入部員が入ったくらいで取材に来る必要があるんだよ!?」
「オイオイオイッ!! フツオ、お前は本当に何も分かって無いんだな? この『ネガティ部』ってのは学園内でも『超有名』な部活なんだぞ!! その『超有名』な部活にまたしても『超美少女』が入部したんだ!! これは取材して当たり前の話じゃないか!! なっ、聖香ちゃん?」
「えっ!? ま…まぁ、そうね……」
「それじゃあ、何で聖香までここにいるんだ!?」
「わ…私は舞奈に『何か不安だから聖香も部室に来て』って頼まれたから来ただけだし……。べ…別に『ネガティ部』の新入部員が『超美少女』だから一度この目で見てみないといけないわっ!!って思ったから来た訳じゃ全然無いから!!」
いや、絶対そう思ったんだろっ!?
それに、舞奈も何が不安で聖香を呼んだんだろうか??
「あと、私の特技は『太る事』と『痩せる事』です……」
何だかややこしい特技だなぁっ!?
「ところで野家乃紅伊奈さん。うちの部はお互いに下の名前で呼び合う様になっていますので、今日から野家乃さんの事も『くいなちゃん』って呼ばせて頂いてもよろしいですか?」
「はい、それは全然構いませんよ。それでは私も、皆さんの事を下の名前で呼ばせていただきますね? えっ、えーと……越智子部長の下の名前は何ておっしゃるんですか?」
「はい、私の下の名前は『美代』と言います。どうぞ宜しくお願い致します」
「こちらこそ宜しくお願いします。美代部長」
「ただ、私が部長でいられるのは今月限りですので、来月からは『部長』は外して呼んでくださいね……」
あっ、そうだった……
美代部長が『部長』でいるのは今月までだった……
何かとても寂しいよなぁ……
出会って数ヶ月しか経ってないけど、めちゃくちゃ濃い数ヶ月だったからなぁ……
「私は現副部長で二年の『大石菜弥美』です。『くいなちゃん』、今日からよろしくね! で、私の事は『菜弥美』って呼んでちょうだいね?」
「はい、分りました。菜弥美先輩、どうぞよろしくお願い致します」
「私は二年の……一応…『木西テルマ』って言うんだけど……。苗字の『木西』ってのは今すぐ忘れてちょうだい。だから私の事は、いつどんな時でも『テルマ』って呼んでね」
一応『木西テルマ』って何ですか!?
それに、苗字を今すぐ忘れて欲しかったら別に苗字言わなくても良かったのに……
「はい、宜しくお願い致します。テルマ先輩……」
「ぼ…僕は二年の『仁見子龍』って言います。僕の事は『子龍』って呼んでね」
「わ…分かりました子龍先輩…。はぁ、良かったぁぁ……。先程からずっと横を向かれているので、私メチャクチャ嫌われているんじゃないかと心配していたんですよ……」
「べ…別にくいなちゃんの事を嫌っている訳では無いんだよ。ちょ…ちょっと首を痛めていてさ…今月から『整骨院』に通うつもりなんだよ……」
子龍先輩、何嘘こいてるんですかっ!?
アンタの首はただの『人見知り』から来てるだけじゃねぇか!!
「へぇ…そうなんですか……。それでは首の痛みが治ったら、もう『沈黙の四十五度』って呼ばれなくなりますね……」
「へっ? 僕って、周りからそんな呼ばれ方をしてたのかい?」
「えっ、ご存じ無かったんですか!? 『ネガティ部』の人達は周りから色んな呼ばれ方をしていますよ……」
こ…この野家乃さんは子龍先輩の首の事を知ってて話をしていたのか!?
何か嫌だなぁ……
「それじゃあ、私はどう呼ばれているの??」
「えっ? あぁ、テルマ先輩はですねぇ……」
「ちょっと待ってくれ野家乃さん!! 今はそんな事よりも君の事を知りたいんだけど……。他にも色々と聞きたい事があるんだけど良いかな!?」
あっ…危なかったぜ……
テルマ先輩に周りから『金髪美少女小悪魔天使』って呼ばれている事を知られてしまったら、テルマ先輩の事だから絶対に気にするだろうからな……
この野家乃紅伊奈って子は少し『危険な香り』がしてきたぞっ!!
「で、布津野君…いえ『一矢君』って呼んでもいいのかな? 一矢君は私に何を聞きたいのかな……?」
「えっ? あぁ、そうだな。まずは何で『ネガティ部』に入部しようと思ったんだ?」
「それは簡単な質問ね。理由は二つあるんだけど、一つ目の理由は前に入っていた『エグゼクティ部』よりもはるかに楽しそうに思えたからかな……」
「じゃあ、二つ目の理由は?」
「えっ、聞きたい? 二つ目の理由を今ここで言っても良いのかな……?」
「えっ? ここで言えない理由なのか?」
「うーん、そうねぇ……。私は別に良いんだけど、皆さんがとても驚く様な気がするから……」
「そっ…それじゃあその前に……」
おっ! 舞奈の奴、ようやく口を開いたな。
「えーっとぉ…。アナタは三組の『寿志光』さんだったわね?」
「そうよ。私の名前は『寿志光舞奈』、私の事は『舞奈』って呼んでくれて良いから!! それよりも、く…『くいな』は一学期の時は結構『ぽっちゃりさん』だったけど、本来の『くいな』はどっちが本当の『くいな』なの!?」
相変わらず舞奈は『順応性』が高いよなっ!!
前もそうだったけど、すぐに躊躇なく下の名前で呼べるんだからな。
それなのに何で性格は『マイナス思考』なんだろうか??
「本来の私? うーん、そうねぇ……。今までの人生の中で今の体型の時の方が期間は長かったから、本来の私は『今』って事になるのかな。元々生まれた時から体が小っちゃくて、体型も細かったしね……」
「そっ…そうなんだぁ……。じゃぁ何で一学期はあれだけ『ぽっちゃりさん』だったの?」
「そ…それは……」
「べ…別に言いたく無かったら無理して言わなくても良いのよっ!!」
「無理ではないわ……。私が何度も何度も太っては痩せての繰り返しをしてきたのには理由があるの。それはね……」
そ…それは!?
「この体型だと男の子にモテ過ぎちゃうのよ。だから、それを良く思わない女子達の『嫉妬の嵐』に巻き込まれちゃって『いじめ』にあっちゃったの……。それで、いつの間にか私には女友達が一人もいなくなったの……。だから私はそれが嫌で、無理矢理太って男の子達が私の事を意識しなくなる様にしていたのよ……。元々私はストレスを感じたら『やけ食い』をするタイプだったから、太るのはとても簡単だったわ……」
・・・・・・
「 「 「 えっ、え――――――っ!? 」 」 」
っていうか、俺の思っていた通りだったぜっ!!
この子も『ネガティ部 部員』に相応しい性格の持ち主だわっ!!
それに名前が『野家乃 紅伊奈』『やけの くいな』だろっ!?
縮めると……『やけ くい』……
やっ…やっ…『やけ食い』やがなぁぁぁぁ!!!!
お読みいただきありがとうございました。
今回は『野家乃紅伊奈』ちゃんの自己紹介の前半っていった感じです。
次回に『本当の入部』理由が明らかに!?
それにしても『くいな』ちゃんの性格はまだまだ謎が多いですね。
私もどうしようか悩んでいます←嘘です(笑)
という事で次回もお楽しみに~(^_-)-☆




