34/35
姉妹とか関係無しで
取り敢えず、今日は帰る事にした。
理奈は、私の少し前を歩いていた。
いつの間にか私より身長が高くなっていた。
男の子みたいに髪を短くした理奈は、私に何か訴えているようだった。
少し肌寒い風が吹く。月を見上げると罪悪感が湧いてくる。
「光さん、私ね。考えたんだ」
理奈がそうつぶやいた。
「何を?」
「私達、姉妹でしょ?」
「うん」
「あー!もー!何て言えばいいんだろ?だからね?うーんと、私を姉妹としてじゃなくて、1人の人として見て欲しいんだ」
「え?」
「だから、姉妹とか関係無しでさ見て欲しいんだ」
「うん」
理奈の星を見つめる瞳は、何か綺麗だった。




