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理沙の本性

「ボールをしっかり見て、にい、いち、はい!」 カキーン


「理沙すげ〜」


「ありがとう」 カキーン


(理沙、余所見しながら打ってるし)


「ふぅ、終わった!25球中、1球ファールか」


「お疲れ様、理沙」


「うん、次何処にいく?」


「何処でもいいよ」


「じゃあ、私にバッティング教えて」


「うん」


「お、理沙じゃん、何なに?そっちの綺麗な人だれ?」


「気安く名前で呼ぶな、誰だっていいだろ」


「釣れない事言わないでさぁ」


「ダカラ、サワンナッテイッテンダロ」


理沙は、男の人が大嫌いで、触られたりするとブチ切れる。


「硬い事いわんでよな?理沙、牧田さんがどうなってもいいの?」


この男、アウトみたい。理沙がヤバイほど笑ってる。満面の笑みで


「だぁかぁらぁ、言ってる事ぉ〜わかんないかなぁ?貴方が私を好きでもぉ、私は貴方が嫌いなのぉ。ううん、嫌いってほどじゃない

むしろ、大嫌い」


理沙が壊れた、何も起こりません様に。


理沙は、その男の子に近付いて、触れて、耳元で呟く。きっと、私にきかれたくないのだろう。


「てめぇなんか存在価値がねぇんだよカス。

息すんなゴミクズ、いや、たわけが、あと、私の大切な陽奈に手出したり、喋りかけたり、触ったりしたらどうなるかわかってるよね?めちゃくちゃにするって言ってたけど、そんな事出来ない体にしてあげるから」


「ごめんなさい」


男は、走って逃てった。


理沙は、男性恐怖症なのに、あんな近くでよく話せたな。


「光姉、ちょっと休憩したい」


「理沙大丈夫なの?」


「うん、大丈夫」


「理沙が今朝言ってたのってあの人の事?」


「うん、めっちゃ鬱陶しかったんだ」


「そっか、理沙さっきなに話してたの?」


「存在すんなゴミクズみたいな感じで」


「はは、理沙は凄いね」


「そんなことないよ」


「理沙泣いてるの?」


「気持ち悪くなってきた」


「あんな、男の人に近付いて話すから、無茶しすぎ」


「うん、私」


「ん?」


「やっぱり何も無い」


「そっか」

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