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Parfumésie 【パルフュメジー】  作者: じゅん
消えるように。
324/369

324話

 端的に言えば、非常に高難易度の曲。特にピアノのパートが難しく、チェロも充分に高難易度だが、それ以上にピアノはショパンの曲の中でも屈指。チェリストがコンサートで弾きたくても、弾けるピアニストを探すのが難しい、ということもあるほどに。ゆえに演奏される機会の少ない、いわゆる隠れた名曲。


 実力派のチェリストであるフランショームという友人がいたことも関係してか、ショパンはチェロを愛し、当時はよりメジャーなヴァイオリンソナタではなく、チェロソナタを書き起こした。しかし彼にとってこの曲は『失敗作』であることも有名。何度も何度も書き直している。


 楽譜というものは出版社や校訂者によって多少なりとも違いはあるが、この曲は特に細かな違いが多くあり、受ける印象がかなり変わるほど。演奏する側としても、どの楽譜を使用しているか、しっかりと打ち合わせていないと、ピアノとチェロが二人の会話のように噛み合わない。


 だがフォーヴは確信している。弾ける、それもかなりの練度で。だからやってみたくなる。どの版の楽譜だろうと。


「どうだい? ここにはキミに合わせられるチェリストはいるかい? 私なら。満足させられる……かもね」


 この曲のピアノとチェロの関係は非常に面白い。どちらが主役、というわけでもなく両方主役。いわゆる対位法的なこの二つの楽器の捉え方は、それまでにはショパンの曲にはあまりなかったもの。スケッチのみだがヴァイオリンのための曲も構想していたようで、死の間際にいても、さらに新しい試みをしていたことがわかる。


 だからこそ。我々には相応しいと思わない? 対等で。補い合って。そんな声がブリジットには聞こえてきそうで。


「……」


 しかしそれよりもニコルには気になることが。


「最後、ってどういうこと?」


 最後って『レント・コン・グラン・エスプレッシオーネ』じゃないの? この曲はどういうアレ?

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