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11 ゲーテラに迫る謀略1《追放者SIDE》

 SIDE ゲーテラ


 キラル王国、王城の一室――。


「父上、調査の手が我々まで迫っていますよ」

「ちっ」


 補佐官を務める息子の言葉に、ゲーテラは顔をしかめた。


「調査だと……よりにもよって、内務大臣であるこの私を――」


 ぎりぎりと奥歯を噛み締める。


「カイルあたりの差し金か。調子に乗りおって」


 カイルは宮廷魔術師の一人で若手のホープと目されている青年だ。

 魔術師としての才能は、魔法大国であるこのキラルでも随一だった。


 性格は実直で正義感が強い。

 以前に追放したフレイに、どこか似たところのある男だった。


「私の元にも調査の手が伸びているようです、大臣」


 宮廷魔術師の筆頭であるジューガが苦々しい表情で報告する。


「ご賢察の通り、やはりカイルの仕業かと」

「あの小僧……!」


 ゲーテラがうなった。


「ジューガ、お前にも責があるぞ。あんな小僧をいつまで野放しにしているつもりだ。お前がきちんと管理しておかんか!」

「……申し訳ございません」

「なんなら、私の手の者を使うか? 今のうちに口封じを――」

「いえ、若いながらもカイルは力のある魔術師です。生半可な暗殺者を使ってはよくて失敗、悪ければ我々の仕業だとつかまれかねません……」

「ぐぬう……」




 しゅおおお……んっ。


 ジューガが退室すると同時に、周囲に黒い闇が広がった。


「父上、これは――」

「案ずるな。私の手の者だ。ジューガとの相談を終えてから話す手はずになっていた」


 驚く補佐官を、ゲーテラは片手を上げて制する。


「ガーベラ王国の使者と、な」

「っ……!」


 補佐官の顔色が変わった。


「父上、それは――」

「なんだ、その顔は。私は別に何も大それたことは考えておらん。他国の者と情報交換をするだけだ」


 ゲーテラが鼻を鳴らした。

 そう、自分はあくまでもキラルのために働いているのだ。


(少なくとも、今はまだ……な)


 黒い闇はやがて黒いローブをまとった三人の男へと変わった。


 短距離での空間転移魔術だ。

 といっても、王城の要所には外部からの空間転移をブロックするための術式が何重にもかけられている。


 そう簡単には、この術で内部に入ることはできないのだが、ゲーテラはこの執務室内に掛けられたブロックを一時的に解いていた。

 もちろん、彼らを招き入れるためだ。


「よく来たな」

「はっ、またお会いできて光栄です、閣下」


 三人はゲーテラに深々と頭を下げた。


「今日はどんな情報を持ってきたのだ?」

「情報ではございませぬ。提案にございます」

「提案だと?」

「我らが主が、あなた様をお誘いです。キラルに見切りをつけ、我がガーベラに下らぬか、と」

「なんだと……!?」


 ゲーテラが眉を寄せた。


「それはつまり、この私にキラルを裏切れと言っているのか?」

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