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7 魔獣対策相談

「そのサイフォスという魔獣の封印を強化することはできないのか? 復活すれば、大きな被害が出るのは間違いないだろう?」

「ああ。もしアーシアに出てきたら、この国全体がメチャクチャになるはずだ」


 と、メーヴェ。


「そんなことは、させない……っ」

「封印を強化するのは難しそうだね。当時、あたしたちがサイフォスを封印した後、色々試したんだが――現状の封印を下手にいじれば、かえって封印が弱まるという結論だった」


 メーヴェが小さく息をついた。


「といっても、他の時代の英霊なら意見は違うかもしれない。いちおう、後でハーヴェルに確認しておいてほしい。あいつに聞いて駄目だったら、誰に聞いても駄目だ」

「分かった」


 術式の精度や正確さ、そして知識について、ハーヴェルの右に出る者はいない。


「それと……封印場所自体も時間が経つと空間ごと移動してしまうタイプなんだ。あれから600年ほど経っているから、現在の封印場所がどこにあるのか分からない」

「……封印場所を探すところから始めなきゃいけないわけか」


 俺はため息をついた。


「そっちは得意そうな英霊を使って探してみるよ」

「それがいいだろうね」

「で、仮にサイフォスが復活してしまった場合は――やはり、英霊たちで迎撃してもらうことになるだろう。どうだ、メーヴェ。お前ならその魔獣に勝てるか?」

「あたしに『勝てるか?』だって……? ふん、言うようになったじゃないか」


 メーヴェが獰猛に笑った。


「――と言いたいところだけど、あの魔獣に関しては最大限の警戒をしたほうがいい」

「ん、常に強気なメーヴェにしては珍しいな」

「実際に戦った者でなければ分からない……奴の恐ろしさは、魔王よりも上だ」

「えっ」

「あたしたち勇者パーティが魔獣を封印できたのは、奴がまだ完全体でなかったことと、いくつもの偶然が重なったから……一歩間違えば、あたしたちは確実に全滅していた」


 メーヴェが言った。


「魔王ガルヴェラを打ち倒した――あの勇者エルヴァインでさえ、魔獣には歯が立たなかった。当然、このあたしもだ」

「そんなに……強いのか」


 ゾッとなった。


「とにかく警戒するんだね。それしかない。封印や魔力探知に長けた英霊を総動員しておいた方がいい」

「分かった。情報に感謝する」


 俺はメーヴェに礼を言った。




「ふう……」


 俺は大きなため息をついた。


「今代の『赤の魔王』を退けたばかりだっていうのに、一難去ってまた一難か……」

「フレイ様……」


 レミナが俺の手をそっと握った。


「私にもお手伝いできることはありますか?」

「ありがとう、レミナ。まずはメーヴェの言っていた魔獣の封印場所を特定して、それから事に当たるよ」

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