15 退くか、戦うか
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【警告】
英霊召喚数が一定を超えた場合、術者へのフィードバックの危険性あり。
フィードバックが限界を超えると、術者の精神が破壊されます。
本当に追加召喚しますか?
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今まで十年以上も全自動英霊召喚の術を使っているけど、こんなメッセージが出てきたのは初めてだ。
まあ、今までは英霊たちを複数召喚して、なお苦戦するという局面はなかったからな。
さすがに魔王クラスが相手だと、リスクを冒さなきゃいけないってことだろうか。
だが、俺の精神が破壊される危険性がある……か。
俺は横目で英霊たちを見つめた。
ハーヴェルとメーヴェは懸命に防御魔法を維持しているし、レオンは魔王の剣技に押されている。
援軍は、絶対に必要だ。
「――大丈夫だ。追加召喚を頼む」
一拍置いて、俺は答えた。
英霊たちが体を張ってくれているんだ。
主である俺だけが、安全地帯でのうのうとしているわけにはいかない。
相手は魔王なんだ。
ここが踏ん張りどころだ――。
ヴンッ……!
空間が歪み、十数人の英霊が一気に現れた。
「くっ……!」
全身から力が抜けるような感覚が走る。
さすがに一度に召喚しすぎたか……!?
ただ召喚するのと、緊迫した状況下で召喚するのでは、英霊自身の負担や消耗度も変わる。
そしてその負担や消耗は俺の魔力の消費量に直結する――。
「おっと、ここは俺たちも加勢させてもらうぜ」
「全員で魔王を倒した方がいい」
と、すでに召喚済みの破砕騎士ゴルや魔術師たちがやって来た。
「みんな――」
これで総勢三十名近く。
多数で一人を取り囲む形になるが、今は体面など気にしていられない。
「よし、全員の力で魔王を討て」
俺は命令を下した。






