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12 至高と漆黒2

「【千の光弾(サウザンドバレット)】!」

「【増殖する盾(ブランチシールド)】」


 メーヴェが無数の光弾を放ち、ハーヴェルが無数の盾を生み出してそれらを防御する。


「へえ、手数で押し切ろうと思ったけど……やるねぇ」

「私の防御はそう簡単には崩せません」


 実力伯仲だ。


 メーヴェが強いのは分かっていた。

 間違いなく、あらゆる英霊の中で最強クラスである。


 だが、ハーヴェルは――。

 強いことは知っていたが、メーヴェと互角にやり合えるほどだったとは。


 まだまだ、英霊については知らないことがたくさんある。

 俺は二人の戦いを見守った。


「あんたの適性は、どっちかっていうと非戦闘職かと思ってたんだけどね」


 メーヴェが言った。


「こんなに戦えるとは思わなかったよ」

「いえ、あなたの言う通り……私は戦闘向きの魔術師ではありません」


 首を振るハーヴェル。


「もともと、私が志していたのは魔術によって人の役に立つこと。生前はある国の宮廷魔術師を務め、その国のインフラ整備などに尽力していました」

「ま、そっちの方が似合ってそうだね、お前には」


 メーヴェが笑った。


「ですが、いつのころからか……国は戦争による領土拡大を目指すようになりました。私もまた、インフラ整備などよりも戦争での活躍を求められるようになりました」


 ハーヴェルの表情が沈む。

 生前のことを思い出しているのか。


「家族を人質に取られ、戦火に巻きこまれる人々を見て……私は戦うしかなかった。大切な人たちを守るために――殺して、殺して、殺し続けました」

「……ふん」

「だから私は――戦いというものを忌避しています」


 ハーヴェルが言った。


「もちろん、降りかかる火の粉は払います。敵に襲われている者がいれば、戦って守ります。だけど――自分から戦いを望むわけではありません。強さを望むわけでも」

「強さを望まずに、それほどの強さを身に付けたっていうの? まったく……」


 メーヴェが苦笑した。


「もしあんたが、あたしのように『強さを望む者』だったなら――最強はあんただったかもしれないね」


 掲げた両手に巨大な光球が生まれた。


「【魔王滅戦咆(ヴィルガロア)】。あたしの最大呪文だ。こいつを受けきったら――あんたの勝ちでいいよ」

「なるほど……異界の魔王の力を使った魔力弾ですか。では、私のすべてを懸けて防ぎきるとしましょう」


 ハーヴェルが杖を体の前に立てる。


「【守護女神の盾(イルファリアベール)】」

「そっちも異界の女神の力を使った防御か。ふん」


 メーヴェが口の端を吊り上げて笑う。


「あたしの攻撃とあんたの防御……どちらが上か、はっきりさせようか!」


 そして。

 彼女の手から光球が飛ぶ。


 一直線に、ハーヴェルに向かって。


 さあ、決着のときだ――。


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