6 俺自身の力
「けど、俺自身には大した力はないんだよな……」
あらためて思う。
もちろん、だからといって卑屈になるわけじゃない。
以前にもレミナから言われたことがある。
俺自身に力があるかないかよりも、英霊を使えること自体が力なんだと。
その力を大切に、誇りに思ってほしい――と。
思い出すたびに、勇気づけられる。
「ありがとう、レミナ」
「は、はい……?」
目の前にレミナがいた。
し、しまった、自分の考えに没頭していて、周りが全然見えていなかった。
「わ、悪い、なんでもないんだ」
「え、えっと、私にお礼を言われていたような……?」
「……ああ。実は」
と、さっき考えていたことをレミナに説明する。
「そうですか。フレイ様を少しでも勇気づけることができたのであれば、すごく嬉しいです」
「俺はこの国の人間じゃないからな。不安もある。レミナが側にいてくれるから、いつも勇気づけられてるよ」
「っ……! わ、私でよければ、いつでも……ずっと支えたいです」
レミナが顔を赤くして言った。
「あっ! ずっとっていうのは変な意味じゃなくて、えっとこれからも、というか、つまり、その、えっと……」
「???」
「ち、違いますよ! だからどさくさに紛れて告白したわけじゃ……い、いつかは、でも……あ、いえいえ……」
相当混乱してるみたいだ。
一体、何を言いたかったんだろう、レミナは……?
「俺自身の力、か」
その日の仕事を終え、俺は自宅に戻ってきた。
結局、英霊に頼りきりなんだよな……。
「おっと……」
バランスを崩してふらついてしまった。
何もしてないはずなのに、妙に疲れてるな、俺。
気疲れだろうか……。
と、
『【全自動・英霊召喚】が発動しました。結果を表示しますか?』
えっ、このタイミングで?
「よく分からないが……結果表示を頼む」
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自動召喚種別:支援
召喚英霊 :多数(待機状態)
英霊種別 :多々
英霊等級 :多々
自動行動結果:主を勇気づけるための行動待機
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「今度は英霊たちが俺を勇気づけてくれるのか?」
思わず苦笑した。
まさか、こんなことまで自動で発動してくれるとは。
至れり尽くせり、というべきなんだろうか――。






