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2 魔法教師ハーヴェル

「本日は王立魔法学園の編入試験に参加いただき、ありがとうございます。私、この学園の責任者をしておりますフレイ・リディアと申します」


 俺は壇上から受験生たちに挨拶をした。


「今から君たちの魔法の素質を測りたいと思います。それによって個々人に適したカリキュラムを組み、ゆくゆくはこの国を支えるような魔術師に成長してほしい、と考えています」


 受験生たちは真剣な目で俺を見ている。

 うん、みんなからやる気を感じるぞ。


「まずは先ほど申し上げた素質の測定です。これは私の使い魔であるハーヴェルが行います」

「ハーヴェルと申します。あなた方の素質を測り、また以降の授業も受け持つ予定です。以後お見知りおきを」


 壇上から一礼するハーヴェル。


 女子の受験生の何人かが嘆声をもらすのが聞こえた。

 まあ、美男子だからなハーヴェルって。


「【魔力解析(アナライズ)】」


 ハーヴェルが呪文を唱える。


「把握しました。予想以上に高い素質を持った方が多いですね」


 その顔に笑みが浮かぶ。


「あれだけで魔法の素質を全部把握したのか?」

「はい。後ほど主にお伝えします」


 俺の問いに答えるハーヴェル。


 あいかわらず、すごいな。

 感嘆しつつ、俺は進行役に徹する。


「この後は入学手続きや必要な書類、授業の流れなどを説明していきます。十五分後に講堂に集まってください」


 生徒たちに案内し、ハーヴェルとともに壇上から降りた。




 俺たちは中庭から講堂に移った。


「なあ……これって大将一人で十分終わる仕事じゃねーの」

「あたしたちがいる意味ってないよねー」


 ボルテックとキキが話していた。


「まあ、彼らの中にはいずれアーシアの魔法職部門に就く者もいるだろうし、この国の魔法職トップである宮廷魔術師全員が顔見せするのもいいんじゃないかな?」

「顔見せか……」

「彼らがいずれあたしたちの後輩になるかも、ってことね」

「私たちは先輩として彼らを導く責務がありますから」


 レミナがにっこりと言った。


「ただ、ちょっと退屈なのは事実だな。やることねーし」

「だねー」


 と、ボルテックとキキ。


「じゃあ、魔法の実演でもするか? 彼らに手本を見せるってことで」

「俺は何かをぶっ壊すことしかできねーぞ」


 ボルテックが言った。


 ……講堂内で破壊魔法を使うのはやめた方がよさそうだな。


「あたしも見栄えのある魔法は使えないし。レミナちゃんは?」

「それなら私よりも英霊さんに使ってもらった方がいいのではないでしょうか?」


 レミナが提案した。


「ハーヴェルにか……なるほど、いいかもしれないな」



 トップクラスの魔術師の魔法を実際に目にするのは、いいイメージづくりになる。


 魔法っていうのは『イメージ』が重要な技術だからな。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] なまじっか高すぎる素質を持った生徒が英霊を講師に育ちすぎると、このまったく使えない先輩たちの中で仕事するのはなかなかの苦行になりそうw 最初の1人2人までは甲斐甲斐しく真面目にやるとは…
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