表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

36/187

4 カイルの報告《追放者SIDE》

 キラル王国の宮廷魔術師カイルは、先の魔獣迎撃戦について、国王の前で報告を行っていた。


「なんと――『赤の魔王』とは伝説にある魔界七大魔王の一つ。その配下が攻めてきたというのか」


 王が眉を寄せる。


「しかし、それをお前が食い止めたのだな。我が国への侵攻を未然に防いだ功績は大きい。それに魔王に対しても、我が国には容易に攻めこめないという牽制にもなろう。よくやったぞ、カイル・ソーンウィール」

「もったいなきお言葉にございます、王よ」


 王のねぎらいに、カイルは恭しく頭を下げた。


「それを指揮した筆頭宮廷魔術師ジューガ・エルガ。お前もよくやった」

「もったいなきお言葉にございます、王よ」


 隣でジューガが頭を下げる。

 その口元が笑みの形に緩んでいた。


(あんたの手柄じゃないだろ……)


 カイルは内心でつぶやく。

 もちろん、自分の手柄でもない。


「恐れながら、申し上げたいことがございます。王よ」

「なんだ、申せ」

「お褒めにあずかり恐縮の至り……なれど、先の魔族と魔獣の侵攻を食い止めたのは私ではありません」

「ほう?」

「お、おい、カイル、何を――」

「私や他の宮廷魔術師、魔法戦団はいずれも魔獣の前になすすべがありませんでした。戦力の差は圧倒的といってよかったのです」


 カイルが告げる。


「そのとき、他国の魔術師が現れ、私たちを救いました。魔族も魔獣もその者と使い魔が一掃したのです」

「なんと……そのような猛者が、我が国の外におるのか」


 王が目を輝かせた。


「ぜひ、その者を召し抱えたいものだ。のう、ジューガ?」

「そ、それはその……」


 ジューガの目が泳ぐ。

 すでに追放した人間だ、とは言いづらいのだろう。


 と、そのジューガがものすごい目でこちらをにらんだ。

 余計なことを言いやがって、と視線で訴えかけている。


 カイルは彼の視線に対して、軽く会釈した。

 それから王に向き直り、


「その者の名は、王もよくご存じかと」

「ほう?」

「高位魔族と魔獣軍団を見事に打ち倒した者の名は――」

「お、おい、やめろ、カイル!」


 ジューガの制止も聞かず、カイルは言い放った。


「フレイ・リディア。かつて我が国で宮廷魔術師を務めていた男です」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
↑の☆☆☆☆☆評価欄↑をポチっと押して
★★★★★にしていただけると作者への応援となります!
執筆の励みになりますので、ぜひよろしくお願いします!


▼新作です! こちらもよろしくです~!▼
「攻撃されたら俺の勝ち!」悪役転生特典でスキルポイント9999を【カウンター】に極振り→あらゆる攻撃を跳ね返すチートスキルに超進化したので、反射無双します。

冴えないおっさん、雑魚ジョブ【荷物持ち】からEXジョブ【上位存在】に覚醒して最強になる。神も魔王も俺には逆らえない。俺を追放した美少女勇者パーティも土下座して謝ってきた。




▼書籍版3巻(完結)発売中です!▼


kun1bs4io9gl0fk5dyr9uqnj48h_h3n_go_no_2mpy.jpg


▼コミック7巻(完結)発売中です!▼

lkqz359y6ui42nz4jeork9nrdknh_1dzk_go_np_2vpe.jpg
― 新着の感想 ―
[気になる点] いや、正体不明の魔術師とか流浪の魔術師、って紹介されたならともかく、「他国の」魔術師を自分とこで召し抱えたいとか気軽に言うなよ王様。 戦争起こしたいのか。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ