1 アーシアに帰還
魔族と魔獣を掃討した俺は、アーシアに戻ってきていた。
王に報告を済ませた後、執務室に戻る。
レミナ、ボルテック、キキの三人が出迎えてくれた。
「みんな、ただいま」
「お帰りなさい!」
「よう、お疲れさまだ。大将」
「無事で何より~」
三人とも笑顔だ。
「しかし、すげーな。高位魔族と13体の魔獣をあっさり撃退してくるなんて。無敵じゃねーか、大将」
「もうフレイくん一人でいいんじゃないかな? あたしは楽したい~」
ボルテックとキキがはしゃいでいた。
「本当に……すごいです……!」
レミナは目をキラキラとさせて、俺を見つめていた。
「素敵、です……」
「えっ」
「はっ!? 思わず本音がっ……!」
レミナは口元を手で押さえ、顔を赤くした。
「い、今のは忘れてください……」
「あ、ああ」
「ふーん……?」
キキがニヤニヤとした顔で俺とレミナを見る。
「なんだ?」
「んー、仲がよくていいなぁ、って」
「まあ、レミナには何かと世話になってるからな」
「そういうことじゃなくて……ふふ、気づいてないんだ?」
「えっ」
「んー、なんでもない……がんばってね、レミナちゃん」
「もう、キキったら」
にやけるキキに、照れたようなレミナ。
今一つ会話の意味が分からないが――、
「よし、報告してくるか」
戻ってきた早々だが、俺はふたたび出かける準備を整えた。
「? 王様への報告はさっき終わったのでは?」
「魔法戦団か? それとも騎士団か?」
「いや、その辺にも後で報告はするけど――」
その前に行くべきところがある。
「ちょっと、な。悪いけど、しばらく出てくる。留守を頼む、みんな」
ガルヴェラのことは、みんなには言えない。
異空間――。
俺はガルヴェラの居城に来ていた。
「さすがの手際だな、フレイ」
俺を出迎えるなり、ガルヴェラが言った。
あいかわらず魔王というイメージとはかけ離れた可憐な美少女だ。
「我の腹心は間に合わなかったようだ」
「いや、心遣いには感謝している」
俺はガルヴェラに軽く礼をした。






