表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

182/187

6 そのとき

【宣伝】

ノベマ限定公開の新作『無能扱いで実家から追放された俺、世界最強の竜王の力に目覚め、辺境でスローライフをする』にて、第3回グラスト大賞に応募中です!

広告の下のタイトルをクリックすると小説のページに飛べますので、ぜひお読みください~!


 SIDE ゴル



(動けねぇ……くそっ、ドジったぜ)


 ゴルの胸元を貫いたのは、魔力弾の類のようだ。


 幸い致命的な傷ではなさそうだが、決して軽いダメージではない。一般的には『重傷』と言っていいだろう。


「な、なんて魔力だ……!」


 他の英霊たちがうめく。


「高位魔族どころか、魔王に匹敵するレベル……!?」

「その通り」


 六体の魔族が笑った。


「魔力だけなら、魔王級に近いレベルまで【強化】していただいたのだ」

「その分、生命力の消耗が桁違いに激しくなり、我らはもはや長く生きられない……」

「だがファルレーゼ様のお役に立てるなら、それも本望!」

「さあ、蹴散らしてやるぞ、英霊ども!」


 それぞれが斬撃や魔力弾を放ってくる。


「ザナトベード、防御を!」

「【氷結防盾(アイシクルシールド)】!」


 ゼルスの指示に『氷輪の結界士ザナトベード』が巨大な氷の盾を作り出した。


「きゃあっ……!?」


 が、一瞬で盾を砕かれ、そのまま英霊たちは吹き飛ばされてしまう。


 さらに六魔族の攻撃はやまず、英霊たちは一体、また一体とダメージ超過で実体化を解かれて消えてしまう。


「つ、強すぎる――」


 残った英霊たちはいずれも戦慄していた。


「てめぇら、逃げ……ろ……」


 ゴルは激痛をこらえて、他の英霊たちに呼びかける。


 Sランクの自分でさえ不覚を取ったのだ。AランクやBランクの英霊では歯が立たないだろう。


 あの六魔族は、やはり以前とは戦闘能力が段違いに上がっている。


 あるいは魔王に近いレベルにまで――。


「お言葉ですが、ゴル殿――ここは退くべき局面ではござらぬ」


 フーマがクナイを構えた。


「フレイ殿は我らに魔獣を足止めせよと仰せでござる。主君の命に従うのが忍びの務め」


 その眼光には強い覚悟がみなぎっている。


「たとえ死すとも――主の命を果たす」


 さらに、


「君の忠告はありがたいが、私たちとて簡単にやられはしないぞ、ゴル」


 ゼルスがひらりと竜にまたがり、空中に舞い上がった。


「ここには……あたしたちしかいないでしょ」


 言いながらも、エレクトラの体は震えていた。


 彼女とて、恐ろしいのだ。


「メーヴェやハーヴェル、レオンたちには頼れない……っていうか、別に頼らないけど……とにかく、今戦えるのはあたしたちだけ! 世界を守れるのも、あたしたちだけよ!」


 ばちっ、ばちばちばちっ……!


 彼女の全身からまばゆい雷光がほとばしった。全魔力を集中しているのが分かる。


「お前ら……」


 誰一人、逃げようとする英霊はいなかった。全員恐怖を感じながら、その恐怖に打ち勝ち、立ち向かおうとしている――。


「これがあたしの最大雷撃よ! 【十字雷霆砲(クロスボルト)】×300――」


 エレクトラの周囲に弾ける雷光の束――その一つ一つが、彼女の得意魔法である【十字雷霆砲】なのだろう。


 それらは空中で一つに合わさっていき、より強力な雷撃となって一直線に放たれた。


 全魔力を集中したエレクトラが叫んだ。


「【極・十字雷霆砲(グランドクロスボルト)】ぉっ!」


 さらにゼルスの槍が、フーマのクナイが、他の英霊たちも剣を繰り出し、魔法を放つ。


 五十近い人数の連携攻撃だ。


「その程度が全力か? ぬるいわぁぁぁぁぁぁっ!」


 六体の魔族が哄笑する。


 ぐおんっ!


 その哄笑が、すさまじい音圧を伴った衝撃波と化した。


 小さな城くらいなら消し飛ばしそうなエレクトラの最大雷撃は、六魔族の体に触れることさえなく、空中で消滅する。


 他の魔法も軒並み消し飛ばされ、剣や槍などを手に突進した英霊たちは全員吹き飛ばされた。


「そんな!? 防御呪文すら使わずに、声だけで――!」


 愕然とうめくエレクトラ。


「防ぐまでもない、ということさ。今度はこちらから攻撃しようか? レベルの違いを思い知れ」


 六体の魔族から魔力弾が次々に飛んでくる。爆風とともに英霊たちが吹き飛ばされていく。


 戦いとすら言えない、一方的ないたぶり。


「まだよ……」

「まだ、でござる」

「だよな」

「諦めるか――」


 だが、英霊たちは傷だらけでなお立ち上がった。


「ふん、次の一撃で終わりにしてやろう」


 ずおおおおっ……!


 六魔族の頭上に巨大な魔力球が浮かび上がった。


 攻撃の連発でいたぶるのではなく、最大の攻撃で薙ぎ払うつもりなのだろう。


 それを防ぐすべは――彼らにはない。


「終わりだ!」


 魔力球が放たれた。圧倒的なエネルギーが、周囲の空間すら歪ませながら突き進む。


 ゴルはせめて他の英霊たちを守ろうと、先頭に立って斧を構えた。


 そんなことをしても、結局は全員が爆風に巻きこまれ、消し飛ばされると分かっていても――。


 盾役にならずにはいられなかった。


 魔力球は、今や眼前にまで迫っている。


(ここまでかよ、ちくしょう――)


 ゴルが奥歯を噛みしめた、そのときだった。




「【邪神の爆炎(ザルクフレア)】!」




 六魔族の魔力球をさらに上回るほど巨大な火球が、上空から振ってくる。


 ごうっ……!


 火球は魔力球を飲みこみ、あっさりと消し飛ばしてしまった。


「何……!?」


 ゴルたちは驚いて空を見上げる。


 そこに浮かぶ、いくつものシルエット。


「悪い、遅れた!」


 現れた影の先頭にいるのは、黒髪の凛々しい青年だった。


 彼らの主――フレイ・リディアだ。


 その傍らにはメーヴェやハーヴェル、レオンなど『楽園』に残った英霊たちがいる。


 さらに青いローブ姿の青年魔術師、二本の剣を携えた美女剣士、紫の僧衣をまとった女僧侶の姿も――。


「よくがんばってくれた、みんな! おかげで助かったよ」


 フレイがにっこりと笑顔で告げた。


 その笑顔だけで安心感が湧いてくる。


 厳しい戦況の中でも、希望が湧いてくる。


「ここからは俺たちでやる」


 フレイの全身から金色に輝く魔力のオーラが立ち上った。


「っ……!?」


 ぞくり、とゴルの全身に鳥肌が立つ。


 今までのフレイからは感じたことがないほどの、すさまじい威圧感だった。


「な、なんだこいつは……今までの主とは全然違う――!」

【読んでくださった方へのお願い】

面白かった、続きが読みたい、と感じた方はブックマークや評価で応援いただけると嬉しいです……!

評価の10ポイントはとても大きいのでぜひお願いします……!


評価の入れ方は、ページ下部にある『ポイントを入れて作者を応援しましょう!』のところにある

☆☆☆☆☆をポチっと押すことで

★★★★★になり評価されます!

未評価の方もお気軽に、ぜひよろしくお願いします~!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
↑の☆☆☆☆☆評価欄↑をポチっと押して
★★★★★にしていただけると作者への応援となります!
執筆の励みになりますので、ぜひよろしくお願いします!


▼新作です! こちらもよろしくです~!▼
「攻撃されたら俺の勝ち!」悪役転生特典でスキルポイント9999を【カウンター】に極振り→あらゆる攻撃を跳ね返すチートスキルに超進化したので、反射無双します。

冴えないおっさん、雑魚ジョブ【荷物持ち】からEXジョブ【上位存在】に覚醒して最強になる。神も魔王も俺には逆らえない。俺を追放した美少女勇者パーティも土下座して謝ってきた。




▼書籍版3巻(完結)発売中です!▼


kun1bs4io9gl0fk5dyr9uqnj48h_h3n_go_no_2mpy.jpg


▼コミック7巻(完結)発売中です!▼

lkqz359y6ui42nz4jeork9nrdknh_1dzk_go_np_2vpe.jpg
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ