12 グレイスとケーラに挟まれて
「英霊の誰かが結界を張ったのか?」
「いえ、この魔力波長は、英霊のものではありません。【全自動・英霊召喚】の術式と同じものですね」
首をかしげた俺に告げたのは『万里眼グレイス』だった。
「私には見えます。驚くべきことに、この結界を張った者こそ誰あろう――」
「つ・ま・り! 結界を張ったのは、術式を生み出した大魔導師――アレクシア・リディアちゃんだねっ!」
さらに『真実の妖瞳ケーラ』が明るく叫ぶ。
「あー! 結論だけ横から言うなんてずるいです!」
「えっ、ずるくないよ? おいしいところは逃さないんだ、僕ちゃん」
「私が最高にかっこいい決め顔で語って、主にアピールしようと思ってたんですっ」
「えっ、アピール? やっぱりグレイスちゃん、主のことが好きなんだ?」
「っ……! な、な、何を言っているのですかっ! 私は、一人の英霊として主のことを――あわわわわ」
グレイスはなぜか真っ赤になって慌てふためいた。
「むー……前々から怪しいと思ってたんだよね。グレイス、あんた……主のことが好きなわけ?」
メーヴェがグレイスをにらむ。
「わ、私は別に……というか、その、主を好きになってはいけない、ということはないでしょう。自由意志では……?」
「うっ」
グレイスの言葉が思わぬ反撃だったのか、珍しくメーヴェがたじろぐ。
「そ、そもそも、メーヴェさんこそどうなんですか? 主といつも一緒にいるじゃないですか?」
「そ、そ、そんなことないって! あたしは、ほら、えっと最強の戦力だから、必然的に主の傍にいることが多いっていうか、別にいちゃつこうとしているわけじゃないっていうか……」
あれ? なんだか、メーヴェの顔がほんのり赤いような……?
「お、これは恋の修羅場か~? いいぞいいぞ、僕ちゃんそういうの大好物だ! もっとちょうだい、そういうのもっともっと!」
ケーラが大興奮だった。
「うーん、恋の修羅場とかそういうのじゃないと思うんだけどなぁ」
つぶやいた俺に、
「「主の鈍感」」
メーヴェとグレイスが同時にツッコむ。
「いや、なんでだよ!?」
思わずツッコみ返す俺。
「ここから先は、君に試練を受けてもらう」
突然、そんな声が響き渡った。
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