18 三つの決戦8
「悲鳴を上げる暇もありませんでしたか。最強の英霊たちといっても他愛ない」
「いや、まだだ」
ズィーラーが後方を指し示した。
そこにはメーヴェとエレクトラの姿がある。
「別の英霊による幻術だろ? 見え見えじゃねーか」
「くっ……」
俺の側で『深緑の僧兵ラハム』がうめく。
確かに、今のはラハムが作り出した幻影である。
彼の得意技は聖神ゼルクの力を借りて操る幻術。
その再現度は本物と寸分たがわず、最高ランクの魔術師や僧侶でさえ見破ることはかなわないとされるが――さすがに『青の魔王』の精鋭たちには通じなかったらしい。
「幻影で俺たちを欺き、死角から攻撃する――浅はかな戦術だぜ」
「いかに強力な英霊を持っていようと、指揮官が凡庸では無意味ですね」
ザインが槍を振りかぶり、ふたたび竜巻の一撃を放った。
ごおおおおおっ……!
メーヴェとエレクトラがその竜巻に巻きこまれ、一瞬で消し飛ばされる。
ちょうど先ほどの幻術のときと同じような光景だ。
「メーヴェ! エレクトラ!」
俺は思わず声を上げた。
「他愛もない。後はそちらの指揮官を片付けるとしましょう。リディアの血族――魔王様が警戒しているから、どれほどのものかと思えば」
「しっかり騙されてくれたな」
俺は二体の魔族を見据えた。
「な、何……!?」
魔族たちは初めて驚きの表情を浮かべた。
「まさか、これも幻影だというのか――」
「今のは魔法ではない――どういう仕組みの幻なのです……!?」
「そう、魔法ではない。拙者の『技術』なり」
声の主は――フーマ。
東方大陸に伝わる『忍術』スキルを操る英霊だ。
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