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7話 GOO。


 7話 GOO。


「――おっ、おどれ、ごらぁ! 人前で、何言うてんねん……っ!」


「ま、ま、まったく、罪華は、本当に、いつも、いつも、わけの分からないことばかりほざいて。正気とは思えないわね」


「奇妙な妄言を垂れ流すのはやめていただきたいですね」


 ――そんな彼女たちの反応を見て、

 トウシは、


(……紅院は、視線を外した。黒木は、無駄に視線を合わせてきた。性格をふまえて考えると、どちらも『本気で茶柱の発言をごまかそうとしている』としか思えん……)


 さらに、トウシは、深く観察していく。


(表情の曇り方が、クリア。どうやら、黒木は、『嘘をつく人間の心理』を知っとるみたいやな。丁寧に『嘘をつく時の反応』を隠そうとしとる。それが、少々、あからさますぎて、逆にビンゴ。……ここまでして隠したい茶柱の発言)


 そこで、トウシは、茶柱の発言を正確に思い出す。


『根拠は、この前のGOOとの闘いにゃ。敵の魔法で、ツミカさんがダメージをくらいそうになった時、トコてぃんが、普通に、その身をていして、かばって――』


(GOO……NTTレゾナントが運営するポータルサイトが、確か、gooやったと思うが、でも、あっちの読み方は『ジーオーオー』ではなく『グー』なんよなぁ……そもそも、前後の言葉とあっとらんし……同じ理由で胃流出路閉塞の略であるGOOとも違うやろう……前後から推測しようとすると……敵……魔法……ダメージ……なんかのゲームか? いや、もし単なるゲームなら、ゲームの話としてテキトーに流すはず……わざわざ、『本気でごまかそう』とはせんやろう……そうなるだけの理由がある概念……魔法……闘い……)


 そこで、トウシは、

 頭に浮かんだ無数の選択肢の中から、

 もっとも適切であるものを捻出する。


(……まさか……『グレート・オールド・ワン』……か?)


 クトゥルフ神話に登場する神格。

 その階級の中に『グレート・オールド・ワン』という概念が存在することを、トウシは知っている。


 神話関係は、トウシにとって『興味の対象外』なので、

 クトゥルフに『めちゃくちゃ詳しい』というわけではないが、

 トウシの『基本的な頭の出来』はケタ違いなので、

 クトゥルフに関しても、最低限以上の知識はある。


(……もし、本当にそうやったとして……)


 『彼女たちの慌てぶり』や、

 『学校の奇妙な痛み方』という、

 二つの前提を踏まえた上で、

 色々な可能性を頭の中で考えた。


 その過程で、頭の奥を探ってみると、


(……この学校は、エゲつない龍脈の中心である……みたいな記憶がある……龍脈……GOO……魔法……)


 その結果、トウシの頭脳は、

 最悪の結論をはじきだす。


(……この学校にはGOOが出現し……このバカ女どもは、セーラ〇ムーンばりに、そのGOOと戦っている……)


 自分が導き出した結論に対して鼻で笑いそうになった。

 が、しかし、トウシは、グっと奥歯をかみしめてこらえた。


 どれだけ荒唐無稽であろうと、

 自分の頭が導き出した答えを否定することはできない。


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