表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

641/941

46話 センエースエンジン搭載型。


 46話 センエースエンジン搭載型。



『――【ウムル=ラト】のノーダメージ撃破を確認。【壊れたウムル=ラト】を召喚します』



 謎の声のアナウンスが流れて、

 奇怪なジオメトリが空中に描かれる。



 ――そのジオメトリの向こうから、



「……プハァ」



 禍々しいオーラに包まれたウムル=ラトが出現した。



「クシュー、コホー」



 完全に飛んでいる目。

 異様な雰囲気。

 明らかに壊れている。


「ギャガヤガヤガァアアア!!」


「やかましいぃいいい!」


 軽いイラつきを叫びながら、

 センは壊れたウムルの顔面に、軽い一発をブチ込んだ。


 セン的には、挨拶レベルでしかないが、


「ブゴヘェエエエッッ!!」


 壊れたウムルは、

 ダンプカーにでもはねられたかのように、

 勢いよく吹っ飛んで、

 ベジャッ、と地面に激突した。


 その様を見て、センは、


「……今の俺の前だと、素ウムルも壊ウムルも大差ないな。どっちもゴミだ」


 ボソっとそうつぶやいてから、


「さて……本来なら、ここで、ウムルの体がトラペになるんだが……」


 などと、過去を思いながら、『壊れたウムルの死体』の様子をうかがっていると、




『――【壊れたウムル=ラト】の瞬殺を確認。【センエースエンジン搭載型ウムル=ラト】を召喚します』




 奇妙なアナウンスが流れて、センは眉をしかめる。


「せ、センエースエンジン? ……なんだ、その不穏なベイビーワードは……言葉の意味はよく分からんが、とにかく全力でイヤな予感がする」


 などと、ビビリ散らかしていると、

 そこで、ウムルの死体がグニュグニュと蠢きだし、


「……ぷはぁ」


 完全人型に落ち着くと、

 そこで、天を仰いで、


「……ついに、私は完全体となった。私の中で、大いなる私が脈動している」


 吐息をもらし、

 自分自身に酔いながら、

 スっと、視線を、センに落として、


「それでは、センエースよ。私のウォーミングアップに付き合ってもらおうか」


 そんなことを言ってくるウムルに、

 センは、


「……いいだろう。ウォーミングアップでおしまいにしてやるぜ」


 と、テンプレを決め込んでから、

 軽やかに、空間を駆け抜けた。


(奇妙な圧力を纏いやがって……しかし、さほど、強くなったようには思えない……いや、強くなっている感じはする。覚醒ロイガーとトントンぐらいの数値は感じる。が、しょせんは、その程度だから、対処できないレベルだとは思わない。余裕ではないが、死ぬ気で頑張れば、普通に勝てる)


 『センエースエンジン搭載型ウムル』に対する、

 センの評価は『だいぶ強くなったっぽいけど、それだけ』という程度にとどまる。


 数値的には、間違いなく膨らんでいるし、

 妙な圧力も纏っている。

 ――が、それ以上の何かは感じない。


(……『ウザい切り札』的な何かを切られる前に、このまま圧殺してやる)


 魔力とオーラを練り上げて、

 ウムルに対して、神速の特攻をかますセン。


 完全に、ウムルの顔面を捉えたと思った拳は、


 ――実際に、ウムルの顔面をシッカリと捉えていた。


「ぐぁああっ!」


 吹っ飛んだウムル。

 かなりの大ダメージを受けた模様。


 ただ、


(……あんまり手ごたえがねぇ……直前で軸をズラしやがった……)


 殴ったセンは、心の中で、ボソっとそうつぶやいた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ