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49話 壊れたモンスターの強さはエゲつない。


 49話 壊れたモンスターの強さはエゲつない。


「底力がなければ、そこらの『壊れたモンスター』と同じで『厄介な暴走機関車』になりはてる。人を対象にした場合は『破壊衝動にかられたサイコパス』と表現するのが適切かもしれない」


「……ふぅん……」


「それを踏まえて、オメガ火ゴブリンの脅威を教えよう! なんと、オメガ火ゴブリンは! ……完全に発狂している!! もはや、自我のかけらもない! 今、こうしておとなしくしているのは、私が魔法でムリヤリおさえつけているからであり、解き放てば、普通に暴走する! どうだ!!」


「いや、どうだって言われても……ダメじゃん。発狂してんじゃん」


「人間と違い、下級のモンスターは、もともと、自我がだいぶ薄いから、壊れていても、戦闘力的には、まったくデメリットはないと言っていい。むしろ、モンスターに『強さのみ』を求めるのであれば、下級・上級関係なく、壊れていた方がいいまである」


 『真の強さ』を求めた場合、

 『狂気に向き合う心の強さ』が必須だが、

 『暴れさせること』だけが目的なら、

 壊れ切っていたとしても問題は皆無。


「――『正しく運用することが目的の召喚獣』が『壊れている』――とかになってくると、細かいコントロールが出来なくなるので、いろいろ問題ありだが。……ちなみに、この辺は、イメージとしては、あれだな。『旅の序盤に、友達からもらったレベル100のポ〇モン』みたいな感じだな」


「……友達がいないから、イメージがわきにくいですねぇ……人にモノを説明するときは、『難しい言葉』を使わないようにこころがけてくれます?」


 などと、どうでもいい返しで対話をかき乱すセン。


 『バッジが足りない時、高レベルのポ〇モンが言うことを聞かない』というコトぐらい、普通に一般常識として理解しているが、しかし『友達』というワードを使われてしまったため、無意味に『謎の反発』をしてしまうという、奇妙な状況が出来上がってしまった。

 本当に面倒くさい男である。


「さて、それでは、さっそく地獄をはじめよう。これから、君は、本物の修羅を知る。深淵と混沌のクレオール。君の知らない世界が、今、幕を開ける。オメガ火ゴブリンの圧倒的な力を前にして、君の心は恐怖に打ち震えるだろう。しかし、誰も助けてくれはしない。終わらない無間地獄の中、君は『世界の無慈悲さ』を思い知り、その結果、命を憎悪するようになる。そこから、また新たな、命の革命がきらめき、真なる萌芽が魂魄の奥で――」


「いや、だから……『さっそくはじめよう』って言ってからの御託ごたくが長いんだって。その、『知識マウントとっている時だけ無駄におしゃべりマシンガン』なところ、ウチのメディック担当にそっくりだな……」


 鬱陶しそうにそうつぶやいてから、


「散々、煽られたことで、こっちの準備は、一応、とっくに出来てんだから、マジで、さっさとはじめようや」


 そう言いながら、センはスっと腰を落とす。



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