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45話 狂気の集中力で、堅(けん)と見(けん)に徹すれば、警戒心の足りない相手に、奇形のカウンターを叩き込むことも可能。


 45話 狂気の集中力で、けんけんに徹すれば、警戒心の足りない相手に、奇形のカウンターを叩き込むことも、不可能ではない。



 ――『武舞台の端っこギリギリ』に立っているセンは、


「ひぇ!!」


 と、悲鳴を上げながら、

 身体を『奇妙な角度』にねじった。


 重心をコントロールし、

 体軸のバランスを調整しながら、

 ――『逃げ惑うフリ』をしつつ、

 あえて残した左足で、

 センは、『サボンを倒した男の足』をひっかける。



「ぬっ――ああああああっっっ!!」



 すべてのムーブが見事に重なって、

 『サボンを倒した男』は、大幅にバランスを崩し、

 自ら、場外へと吹っ飛んでいった。


 その光景を見ていた、他の参加者は、全員、


(((……あーあーあー……あのバカ、自爆しやがった……油断するにもほどがある……)))


 と、『サボンを倒した男』の無様さに呆れかえったが、

 ――そんな中で、センは独り、




(……計画通り……)




 極悪人面で、作戦の成功を喜んでいた。




 ★




「運が重なっただけとはいえ……まさか、予選を突破するとは……信じられないな」


 予選終了後、そう声をかけてきたのは、

 予選開始前に声をかけてきた愚連C級の男だった。


 Cマッチョは、さわやかな笑顔を浮かべ、


「とてもじゃないが『実力で突破した』とは言えない内容だったが……まあ、おめでとう。バロール杯の二次に進むというのは、そう簡単なことじゃない。一生の自慢にするといい」


「……そぅしまーす」


 軽く流すようにそう言うセンに、

 Cマッチョは、


「ちなみに、お前、名前はなんていうんだ?」


「……『エン』です」


 『リフレクションの彼』と話した直後から、

 センエースは、自分の偽名について考えていた。


 『単なる偶然』に過ぎないとはいえ、『崇められている神の名前』を名乗るのは、やめておいた方がいいだろうという、純粋な危機回避。


 『ゼン』とか、『ゲン』とか、色々考えたが、

 その辺は、なんとなく、

 自身の中の『すわり』が悪かったので、

 結果的には『エン』になった。



「そうか。俺は、シーマッチ。今回は、惜しくも敗退してしまったが、しかし、それなりに健闘した男だ。この出会いも、何かの縁。仲良くしようや。一度、拳を合わせれば、もはや友人だ。もっとも、俺とお前は、拳を交わし合ったわけではないが、ははははは」



 などと、快活に、そんなことを言ってくるシーマッチに、

 センは、


「あ、俺、友達はつくらない主義なんで、大丈夫です」


 サラっとそう返した。




 ★





 二次予選の会場は、

 武舞台の地下にある『転移ゲート』を抜けた先にあるダンジョンだった。



「5時間以内に、このダンジョンをクリアすること。順位は関係なく、人数制限もありません。クリアできれば問答無用で二次突破です。中には、様々なワナが仕掛けらており、気を抜けば、一瞬で死にます」



 たんたんと、エゲつない事を言う運営スタッフ。

 続けて、


「ここで死ぬのは完全な自己責任になります。というわけで、警告させていただきます。死にたくなければ、入ってはいけません。死ぬのがイヤだという方は、このままおかえりください」


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