表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

259/941

76話 裏金庫の開き方。


 76話 裏金庫の開き方。


「……私の視点でいうと、あなたは、全知全能級なので、とっくにご存じかと……」


「数分前まで、図虚空がモノを食べられるということすら知らなかった男だぞ。今後は、二度と買いかぶらないでくれ」


 そう前を置いてから、


「それで? その裏金庫ってのはどこにある?」


「すいません。場所は知らないのです」


「……へ?」


「裏金庫の場所を知っているのは、かつてのリーダーである『内野光平和』と、ミレーさんの父親である『紅院正義』の二人だけなのです」


「……ようするに、今は、紅院正義だけって話か……」


 そこで、センは、即座に、

 カズナへ電話をかけて、


「紅院正義と話がしたい。間を取り持ってくれ」




 ★




 ――翌日の午前9時、

 例のホテルに呼び出されたセンは、

 あえて、瞬間移動で、

 紅院正義の前に姿を現した。



「はじめまして、こんにちは、閃壱番です。よろしく、どうぞ」



 あえて呑気な挨拶を置いてくるセンに、

 紅院正義は、


「……驚いたな。瞬間移動か。……それとも、常人の目ではとらえられない超スピードで、この場にやってきたのかな?」


「普通に瞬間移動だよ」


 そう言いながら、

 センは、この場にいる『3名』の表情をチェックしていく。


 ここにいるのは、

 『紅院正義』と、

 『アレマップ・ゾーヤ』と、

 『グリムディ・ナバイア』の三名。


 センは、3人の顔をチラ見したのちに、

 コホンとセキをはさんで、


「さっそくだけど、裏金庫の場所を教えてくれ」


 その発言に対し、

 ナバイアが、


「理由は? ボーイ」


 と、シンプルに高圧的な『上位者の態度』で質問してきた。

 それに対し、センは、フラットな表情で、


「裏金庫に眠っている強化パーツは、『いつか現れるかもしれない超人』のために保管しておいたものだろ? つまり、俺のものってことだ」


「日本人は『卑屈とも思えるほどの謙虚さ』を美徳としている民族だと思っていたが……君の傲岸ごうがんさは、その印象から大きく外れているな」


「お前の日本人に対する印象なんざ、知ったことか」


 ナバイアの嫌味なセリフを、ピシャリと切り捨てて、


「世界を守ってやるから、さっさと、俺の強化パーツをよこせ。無駄な話をしている余裕なんざない。夜の探索のために、日中は、できるだけシッカリと寝ておきたいんだ」


 と、そこで、ゾーヤが、


「君が、『紅院美麗たち』ですら『てこずる』ほどのGOOを倒してみせたという話は聞いているわ……けれど、だからといって、即座に、裏金庫を解放する、ということはできないわね。何にだって、ステップとプロセスというものがある。裏金庫に保管されている宝は『人類の希望』とも呼べる代物――」


 そこで、ナバイアが補足するように、


「あの超天才戦士『内野』にすら使うべきかどうか悩んだあげく、結果的には保留となったほどのレアパーツたち。それほどの宝を、どこの馬の骨かもわからぬ者に――」


 ごちゃごちゃとうるさいナバイアの言葉を途中で遮り、

 センは、強い目で、


「そのレアパーツたちを、無駄に惜しんだりせず、すべて、内野に使っておけば、GOO大戦での損失を抑えられていたんじゃねぇのか?」


 単純な疑問をぶつけてみた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ