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21話 バカなの?! 死ぬの?!


 21話 バカなの?! 死ぬの?!


「酒の肴くらいにはなるだろう」


 などとつぶやきながら、

 ウムルは、


「どうせなら、最後まで付き合ってやろう。さあ、くるがいい。技はともかく、肉体は極めて脆弱な貴様に、心技体、すべてが充実している『神』の高みを見せつけてやる」


 そう言って、広く両手を広げるウムル。


 ここで、センは結論を出す。


(生命力の差がエグすぎる……今の俺の状態だと、勝てるわけがない……せめて、こいつの『100分の1の力』でもあれば、なんとか出来ないこともない気がするんだが……)


 ギリっと奥歯をかみしめ、


(正直、茶柱から、携帯ドラゴンの剣を借りても、どうしようもねぇだろう……)


 現実と向き合う。

 センは、どんな時でも、決して、現実から目をそらさない。


(とはいえ、今のところ、他に手がねぇ……とりあえず、まずは、剣でやりあってみて、それでも、どうしようもねぇなら、また別の案を考える……)


 そう結論づけると、

 センは、茶柱に視線を向けなおし、


「茶柱、いつまでも呆けてないで、さっさと、俺に剣をよこせ」


 その言葉を受けて、

 茶柱は、


「……はっ……」


 と、鼻で笑い、


「私はバカじゃない。見ればわかる。……勝てないでしょ。剣を使ったって」


「……」


「ウムルは、あまりにも強すぎる……まさか、ここまでとは思っていなかった……」


 バツの悪そうな顔で、

 ふてくされたように、

 プイと、ソッポを向きながら、


「……ごめんなさい……こんなつもりじゃなかった。あなたを殺す気はなかった。それは事実。殺意を抱くほど、私は、あなたに興味を持っていない。心底、どうでもいい」


 と、小さな声で、ボソっと謝る。


「いらん言葉も混じっているが、しかし、だからこそ『マジで謝っている感』を感じるな」


 真摯な態度ではないが、

 しかし、『本気で悪いと思っている』ということだけは伝わってきた。


 『悪いと思っている』というより、

 『自分のミスを悔いている』といった方が正しいのだが、

 まあ、セン側からすれば、大した違いではない。


「お前が謝る姿は、かなりレアな気がするから、得をしたような気がしないでもない……が、しかし、今は、お前の謝罪とか、マジで、いらん。とにかく剣だ。さっさとくれ。なんか、今のところ、ウムルさんが、空気を読んで待ってくれているみたいだが、それもいつまで持つか分からねぇ」


 と、そこでウムルが、


「正直な話をするなら、私はヒマだ。今のところ、特にやるべきことはない。だから、この余興に、もう少しだけ付き合ってあげるつもりだ。もちろん、無限に待つ気はないがね」


「……あざーす」


 センは、雑に礼を言ってから、


「茶柱、はやく」


 と、せかすと、

 茶柱は、キっと、センを睨み、


「意味ないでしょ! なに考えてんの?! バカなの?!」



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