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[完結]捨てられ聖女と森の主・妹のためにと捨てられたんですけど?  作者: 安ころもっち


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17/79

17.ニコレッタ、再来城する。

城から戻り数日ぶりの拠点へと戻った私たち。


到着後、すぐに食事がしたいと強請られた私は休む間もなく腰の魔法のバッグから食材を取り出した。

王家からのお詫びの品。陛下がこの部屋いっぱいの物なら軽く入るバッグだと言われたのでありがたく頂いた。そのバッグの中には食材も色々入っていたので、こちらもありがたく使おう。


野菜を乱切りにしてボア肉をスライス。熱したフライパンにそれらをぶちこみ、塩、胡椒で味を付ける。軽く炒めたら少し刻んだ唐辛子を入れ、最後に醤油を追加してさらに炒めたら、簡単お手軽なボア肉炒めが完成した。

フェル用の大きなどんぶりに城で炊いてもらって小分けしていたご飯の入った器を1つ取り出し浅目に盛る。それにフライパンの肉炒めを山盛りに盛るとフェルの前に置いた。


ガツガツと食べ始めたフェルを見ながら、自分も同じものを少なめに盛り食べ始めた。やはり醤油を手に入れることができたのはラッキーだった。定期的に醤油と味噌も仕入れることができるので、今度はみそ汁でも作ろうかな?


そんな幸せなご飯を堪能し夜はフェルを枕にして眠りについた。


翌日から私は醤油と味噌が増えたことにより作ることができるようになった料理の数々を、大量に作っては魔法のバッグに放り込んでいた。あまりの楽しさに料理を作る手が止められなかったのだ。

味噌煮込みうどんに味噌カツ、卵焼きにはやっぱり醤油だよね。ラーメンは味噌も醤油もどちらも作っちゃおう。具材を変えての炒め物やお鍋だって美味しいよね。と思いつくままに作っていった。


それと、王家のお願いも忘れてはおらず、カエデの木の群生地に受け皿を設置しメープルシロップを作る量を増やしておいた。これぐらいで週に7~8個程度は増やせるだろうし、今も若干余剰気味なので大丈夫だと思っている。


そうこうしている間に次の日曜日はやってきた。

準備万端でフェルに乗り詰所まで移動する。道中すれ違う人たちの驚く声を聴きながらも、やっぱりフェルは早いなーと呑気に考えながら、視線を空へと泳がせていた。


「ニコちゃん、遠慮が無くなって大胆になったな」

「そりゃニコちゃんは何やっても許される存在になったんだもんねー」

詰所に到着すると、出迎えてくれたノルベルトは呆れ、エレナは笑顔で抱きしめてくれる。


「今日はお弁当だよ!」

そう言ってノルベルトに手渡したのはいわゆる焼肉弁当という奴だ。味噌ダレに付け込んである濃厚なボア肉がご飯に乗った自信作だ。


早速それを開けたノルベルトが匂いを嗅ぎ大喜びしていたが、同じようにその匂いでエレナのお腹が自己主張した為、早々に詰所から冒険者ギルドに移動することになる。

早く行こうとフェルに許可を取ってエレナと一緒に背に乗った。最初はびくついていたエレナだったが、私を後ろ抱きにしてそっと腰を落とし、フェルがゆっくりと走り出すとその乗り心地にすぐに上機嫌になった。


あっと言う間に冒険者ギルドにたどり着き、そのまま中へと突入すると、予想通りではあったが冒険者達が阿鼻叫喚で騒ぎ出し、それをギルド長が顔を出し一喝して治めていた。


私たちはすぐに談話室に逃げ込み、楽しいひと時を過ごした。


エレナの話ではすでに国から街中に森の主であるフェル様が定期的に往来するので、危害を加えた物は即処刑との御布令が出されているようだ。だからすぐに慣れるだろうと言っていたけど、そんなにすぐに飲み込める話ではないように思える。


エレナとの一時の団欒を存分に楽しんだ私はギルドを後にすると、再度フェルにまたがり王宮に向かう。騒がしくあった通りを進むとすぐに城へと到着する。指定されていた業者用の専用口から中へ入り前回の部屋へと通される。

用意されていた部屋にはすでにお菓子やフルーツがが用意され、フェルはフルーツ類を貪っていた。、私はすでに部屋で待っていた王国魔道師筆頭のエレオノーレの膝の上で餌付けされていた。


正直お腹はいっぱいだけど甘いものは別腹なので喜んでパクついていた。


それから暫くして、陛下が「遅れてすまぬ」とやってきた。

一緒に第六隊隊長のカルロ・オルランディと3名の兵士、それに国を取り仕切る宰相シモーネ・エルカーンと役人と思われる男が2人入ってきた。


陛下たちの私とフェルに対する畏まった挨拶に、「次からはもっと軽い感じでお願いしたい」とお願いし、フェルも『そうだぞ』と言われれていたので、次回からは多分だけど大丈夫だろう。


そして魔法のバッグから、用意していたメイプルシロップの容器を10個取り出し、さらには聖魔石を6つテーブルの上に置いた。そしてまた皆の動きが止まった。


『どうした人間たちよ!』

フェルのその一言で再起動した皆は、シロップは侍女が、聖魔石は震える手でエレオノーレが回収していった。


「ニコレッタ様……我々としても非常にありがたく感謝の念に堪えませんが、お返しできるものがございません」

そう言って頭を下げる陛下と、それに倣うように次々に頭を下げられることに少し面倒だなと感じてしまう。これは私自身の平和のためなのだ。


今後はできるだけのんびり暮らしたい。その為の保険でもあった。


これについては何も要らない。その代わりと言ってはなんだけど、今後は冒険者ギルド経由でシロップを納品することをお願いしておいた。これは前回言い忘れていたことだ。一々ここまで来るのは毎回面倒だったがそのことを決めていなかったと思い今回はここまでやってきた。


これで今回の用件は終わりだなーと思っていたら、陛下から別件で大事な話があると言われ、少しだけ緊張してしまった。

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