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【連載版】双子の姉が神子として引き取られて、私は捨てられたけど多分私が神子である。  作者: 池中織奈


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少女と、お城の完成 ⑩


 王様として認められるために行動を示すこと。それはとても大事なことで、そのことを楽しいなんて思っているのは少し違うかもしれない……。ただ私は何だかこうやって私達が出来ることを示したり、これだけ出来るのだと周りに知ってもらうこと。


 それはなんだか一種のお祭りか何かのように感じられて、少しだけ楽しかった。





「レルンダ様って凄いんだね」

「神子の力ってこんなことも出来るんですね……」



 私達に王様という座が務まるのか不安を感じていた人たちの表情が変わっていくこと。私達が王様であることを認めてくれて、そして未来のことを期待してくれていること。


 私はそのことも嬉しい気持ちでいっぱいになった。



 私とガイアスはきっとこれから王様として生きていくにあたって、この国の人達に私たちは大丈夫だよというのを示していかなければならないんだろうなとも思う。

 だってね、これからもっと人は増えていくかもしれない。ううん、きっとそう。



 私たちのこれからのことを考えると、もっと沢山出来ることも増やしていきたい。

 そうしたらもっと私達のことを王様として認めてくれる人たちも沢山増えるはず。うん、そんな未来を夢見ると私は楽しみで仕方がない。



 今も、これだけ多くの人達が私たちのことを凄いと言ってくれて、認めてくれることってとても素敵なことなんだもん。これだけでも嬉しくて仕方がないのに、これから先、この国がもっと大きくなればそれだけもっと素敵な光景を沢山見られるようになるんだよね。






「ねぇ、ガイアス。こうやって認められるのって凄く嬉しいね」

「ああ。こんな風に認めてくれるのは……なんというか、心にくるな」

「うん。じーんってするよね。これから先、人がどんどん増えてきたら私たちのことを認めないって人も出てくるかもしれない。けれども――私達のことを王様だって認めてくれる人がこれだけ居るってだけでも頑張ろうっていう、そういう気持ちになるよね」



 私とガイアスは、お城から周りに居る人たちを見下ろす。

 私とガイアスが手を振ると、皆が笑顔になってくれる。



 つい先ほどまで私たちが認めて欲しいって、色んなことを示した。その結果が、今の……皆の笑顔なんだなと思う。

 それが私は嬉しくて、思わず頬が緩む。



 


「そうだな。もしこの先、人が増えて問題が起こっても俺とレルンダのことを王様だとそう言ってくれるならそれだけでなるべく王様として国にとっても住んでいる人たちにとっても良い場所にしていきたいなって思う」

「うん。皆が皆、笑顔で居るのも、全員が幸せな場所ももしかしたら難しいかもしれないけれど――そういう場所を作れた方がいいもんね」



 夢物語だと誰かが言ったとしても、少なくとも私とガイアスはその夢を追い続けるだろう。

 こういう風に目標を抱いて、頑張ろうって思えたのは皆と出会えたからだ。




 私はガイアスと一緒に顔を見合わせて笑う。


 私たちがこの国の、王様になる。

 王様って普通は一人でやるものかもしれないけれど、私とガイアスは二人でやるの。足りないところを補って、二人だからこそ出来るようなことを沢山出来ればいいとも思う。



 なるべく全員と対話をして、分かり合えたら一番いいと感じる。けれど、それだと難しいこともきっとあるから。





「ねぇ、ガイアス。またあの時と同じように誓いあおうよ」



 私たちが誓ったこと。大切な人達と笑いあえる場所。皆が笑える場所を作ろうと、あの日誓いあった。

 そしてその誓いは形になって、私達は今回、王様になる。



 私はガイアスに向かって、右手を差し出す。拳を握った私の手を見て、ガイアスが笑った。

 




「あの時と一緒だな」

「うん。そうだよ。これから、また新しい誓いを立てよう。私はね、このレルガ・ニンフリュオールの国を、凄く大きくて、強い国にする。誰にも負けないぐらい、大切な人を失わずに済むように」



 誓いを立てよう。

 私達が、これから頑張るための決意を。



「ああ。これから人が増えて、そしてどんどんこの場所は変化していくとは思う。けれど、そこで王様として二人で認められたいな。二人で王様として頑張って、国が大きくなって……その名が広まっていくって凄くワクワクする」

「ね、私もそう思っているの。きっと二人で一緒なら、この国をどうにでも出来るよ。きちんと周りの意見を聞いてにはなるだろうけれど、一緒に頑張ろうね。互いに支え合って、王様として頑張っていきたい」



 二人でそんなこれからの言葉を、あの時と同じように口にする。

 そうしたらなんだろう、真剣な場のはずなのに……なんだか昔のことを思い出して笑みを浮かべてしまう。


 二人で笑いあって、拳を突き合わせる。



 これからも困難なことは度々あるかもしれない。それでも私たちはこの国で王様として生きていくことを決めた。この誓いを大切に心に留めて、これから頑張って行こうとそう思った。




 ――少女と、お城の完成 ⑨

 (神子の少女と獣人の少年は、二人で王様として誓いあう)

 

 

 




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