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【連載版】双子の姉が神子として引き取られて、私は捨てられたけど多分私が神子である。  作者: 池中織奈


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少女と、お城の完成 ①



 アリスへ


 元気にしている? 私は変わらず元気に過ごしているよ。

 私たちの住んでいる場所の国の名前が決まったの。ヒックドさん達にもランさん達経由で伝えられていると思うけれど、レルガ・ニンフリュオールって名前になったの。

 レゼット国の人達が合流してから、以前アリスが訪れた時からまた色々と変わっているんだ。きっとアリスは次に訪れた時に驚くとそう思っているの。

 目に見える一番大きな変化はお城が建てられたことだと思うの。

 私もそこに住むことになったけれど、なんだか広くて落ち着かない。これからもっと人が増えたらもっとにぎやかになるのかな。

 これから城下町の建築にうつるって皆、張り切っているんだ。

 なんだろう、こうやって自分達の手で一つ一つ作っていくことってとても楽しくて、出来上がると嬉しいなと思うの。

 アリスが次にこちらを訪れた時にはまた案内するね。次に会える時を楽しみにしてる。


 レルンダ







 アリスへの手紙を書いて、預ける。

 アリスとの文通は楽しい。アリスからの手紙では、周りで起こった出来事などを教えてくれたりなどする。だから私もそういうこの場所で起こっていることを書く。


 一応、今段階では伝えない方がいいかもしれないことは書かないようにランさん達にちゃんと確認をするようにしている。

 アリスがこちらに何かしようとしていなくてもそういう情報を知っているだけで大変なことになるかもしれないからって。



 アリスがこの前やってきた時とは、全く環境が変わっている。これだけの短い期間でこんな風に変わっていくなんて私自身も思っていなかった。それでも現実はこんな風に常にずっと変化を続けている。



 お城が出来上がって、部屋の上から外を見下ろすと沢山のものが視界に入ってくる。

 私の部屋、お城の中でも上の方にあるの。その方がいいってランさんたちに言われたから。




 ガイアスの部屋も近くにあるの。

 私はまだガイアスが王様になるといいのになぁという気持ちはまだ周りに相談出来ていない。一旦、色々と考えた上でランさんに伝えようとは思っているけれど。






「綺麗……」



 窓から見下ろすと、とても素敵な景色に思わず声が漏れる。

 木々に囲まれた自然豊かな場所。少しずつ城下町と呼ばれるものが作られて行こうとしている。遠くの方に森の中で暮らしている野生の魔物の姿も映る。これだけ高い位置だと、様々なものが目に映って楽しい。


 私はよくグリフォンたちの上に乗ったり、自分の魔法で空に浮いたり――上から下を見ることはよくしている。でもお城の上から見るのはまた違うとそんな風に感じる。



 窓を開けると、外から吹いてくる風がとても気持ちよくて……気分が良くなる。

 







「……こういう大きなお城、遠くから見てもすぐにわかりそうだけど神子の力って不思議だなぁ」




 神子である私自身にも分からないことが沢山ある。だから神子の力って不思議だなと思う。

 私が此処にいるから、危険な魔物は近づきにくい。それでいて私が……この場所が穏やかなままであってほしいってそう望んでいるから周りがこの城に気づくことが少ない。

 招こうという気持ちがなければそうなのかな? それともよっぽど近くに来なければ気づかないとか?

 その辺のことはこれから外からやってくる人たちと交流を持っていかなければ分からないだろうけれど。




 これからどんな人たちと会うことが出来るのかな。

 きっと出会ったことのない、面白い人たちに出会ったり出来るのだろうなとそんな風にワクワクする。






 部屋の扉をあけて外に出る。

 広い廊下には人気はあまりない。

 お城ってもっと人が沢山いるものみたいだけど、出来立てのお城で、この国は人がそこまでいないからそんなものなのだ。


 お城に住んでいる私達も、自分のことは自分でやっている。

 お城に住まうような人たちだと、誰かにお世話を去れたりなども多いって聞く。でもなんというか、私は自分のことは自分でやりたいなってそう思う。



 きっとこの国がもっと大きくなって、人が沢山増えても――そうでありたいなと思ったりする。色々と変わることは沢山あるだろうけれどきっとそうやって変わらないこともあるんだろうなって思った。





 ガイアスの部屋をこんこんっとノックしてみる。返事がない。

 ……勝手に入っていいのかなと少し悩んでしまう。もしかしたら中で倒れてたりしないかなと少し心配に思いながらおそるおそる声をかけて開けてみる。






 ガイアスは一人でベッドに横になっていた。気持ちよさそうに眠っている。





「ガイアス」




 何度か声をかける。

 だけどガイアスは眠たくて仕方がないのか、中々目を覚まさない。






「朝だよ」



 何度も声をかけると、ガイアスの目がぱちりっと開く。

 そして私と目が合うと、やっぱりまだ眠たそうだった。ちょっと寝ぼけている様子は少し可愛い。




 ――少女と、お城の完成 ①

 (神子の少女は、完成したお城で獣人の少年を起こす)





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