少女と、レゼット国 ⑭
「お城か、屋敷の館? そういうものを作るのは良いことだと思います。まだこの場所は周りから知られていませんがこれから外とも交流を深めていく必要がありますからね。それにしてもこの土地にそういった建物を建てるのはとても楽しそうです」
ランさんが目を輝かせている。
私とガイアスはシュオンガルベさんから話を聞いた後、早速ランさん達にそういう場所を作ってみたいと伝えに言った。
どういう反応が返ってくるかな? とそう思っていたけれど、ランさんは賛同してくれた。
というか皆、シュオンガルベさんの言う通り、そういう場所を作るのもありだって判断したみたい。
そういう場所が出来上がれば、外との交友もしやすくなるんだって。
例えば外の人達と交友を深める場合も……その場所がただの小さな家だったら、侮られてしまったりするんだって。もちろん、世の中、外見だけでは測れないことは沢山ある。
けれど結局そういうので判断してしまう人も多いのだって。
確かにそういうものなのだなと思うから、これを機にこの場所を整えようという話にはなっている。
お城か屋敷を建てるのはそうだけれども、それ以外の場所をもっと整えようと進めることにする。レゼット国からやってきた人たちの中では建築関係などを職にしていた人も当然いて、そういう人たちに相談してきちんと整えてもらおうって話になっている。
「どんなふうに作っていくか考えないと。建物いっぱい、建てる方がいいのかな? お城か屋敷作るなら周りの建物も合うものにした方がいいだろうし、人が住んでいなくても多めに建物を建てていたらその分、人が増えた時にどうにかできるだろうし……。ただ人を入れるにしても少しずつ増やすしかないよね。レゼット国の人達が問題を起こすとは思えないけれど、それでも用心はしなければならないし」
私はこれからどんなふうにすべきだろうかと考えて、口を開く。
考えなければならないことが本当に沢山ある。レゼット国の人達は徐々にこちらに向かってきていて、そういう彼らを受け入れればこの場所は村という規模では表せなくはなると思う。
色んな問題は起こるかもしれないけれど、良いことだなとは思っている。
そういう城とか屋敷とか大きな建物を作るのは当然時間がかかる。長期的な計画にはなるだろうなとは思っている。
それにしてもお城ってミッガ王国のヒックドさんが暮らしていたような場所だよね。
外観も気にしていかなければならないだろうけれど、何かあった時のための実用性もおそらく考える必要があるのかな? 攻め入られるなんて考えたくはないけれど、そういうことが起こるかもしれない。
それに私が寿命で亡くなった後、ずっと先の未来でこの場所で過ごしている人たちが大変な目に合わないようにはきっとしていた方がいいと思う。
神子である私が、この場所を大切にしていたらその効力はきっと死後も発揮されるとは思う。
だけれども絶対はないし、先の未来のことまで考えるのならばそのあたりのことも考えないといけないんだろうな。
うーん、こうやって考えることが山ほどあって、こうやって考えてみると大変そうだなとそう思う。
「お城の外観に関しても、どういうものにしたいか考えた方がいい」
「壁の色とか、どういう作りにするか、あとは部屋の数とか……」
「必要な部屋の設備についても考える必要がある」
「グリフォン様達が入れるようにした方がいいだろう」
「それと建てるのならば精霊樹を囲うようにした方がいいだろう。精霊樹に何かあるのは避けたい」
お城か屋敷を建てるとなった時に、お城の方がいいと言う人の方が多かった。それはこの場所の象徴として建てるのはありなんだって。それに私たちは此処を国にするって決めてたから。
これはそのための大きな第一歩。
私は城というものをよく知らない。ミッガ王国のお城しか見たことがないから、どういうお城を建てるべきなのかな?
精霊樹が前の時のように危険な魔物に襲われるなんてことは絶対に無くしたいし、精霊を見ることが出来る人は限られているけれど――精霊たちのことを利用されないようにはしたい。
それにこの場所にはグリフォンたちも含めて、珍しい存在が沢山いる。
寿命が長い種族だと、私が亡くなった後もずっと生きていくのだから、皆が喜ぶような作りにはしたいよね。
ドウロェアンさんが時折上空を飛び回るだろうから、その時に楽しんで見れるようにした方がいいとそう思う。
そういう私たちの希望を聞いた上で、レゼット国のそういう職をしていた人たちが図面を作ってくれるって言っていた。
お城ほどの大きさのものだと、ちゃんと図面を作った方がいいみたい。流石に頭の中で思い描いたものを好き勝手作るだと、あとから不備が出てきたりするみたい。
いくつかの候補をあげてくれるみたいで、そこから選ぶ形にするんだって。
……うん、凄く楽しそうでワクワクした気持ちになる。
――少女と、レゼット国 ⑭
(神子の少女は、周りと共にお城についての話をする)




