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忘却の魔剣士~また、君を見つけるまで~  作者: KUZAKI
第九章 冒険者学校最終年
133/137

第127話 リル

 

 リルトキア島からスアレまで3日。さすがに走って帰れるはずもなく、乗合の馬車で帰ることにした。


 俺は泥のように眠った。傷は癒えているが、体力は無いに等しい。折れた骨はなんとか戻ったが、左目は超越級じゃないとどうにもならない。


「にぃに、お腹空いた」


「んあ?ちょっと待てよ…」


 俺は魔導袋から、クッキーを取り出しリルに渡した。


「ありやと」


「どういたしまして」


 ニコッと笑うリルに癒される。頭を撫でて俺は再び目を閉じた。だが、視線を感じる。

 目の前に座っている子供が指をくわえて見ているのだ。仕方ない。


「こらっ!そんなにじっと見て…」


「お母さん僕も…」


 この親子荷物が少ないな…。慌てて出てきた、そんな様子だ。


「どうぞ、いっぱいあるのでお子さんに」


「え、良いんですか?」


「はい」


「ありがとうございます。えっと…冒険者の方ですか…?」


「え?はい」


 母親はクッキーを受け取り、子供に渡した。


「あの…シャニで暴れている怪物は討伐できるのでしょうか…。今日もまるで天変地異のような攻撃が見えました…。なぜかピタリと止みましたけど…」


 なるほど、それで避難しているのか。今日の俺とリヴァイアサンの戦闘の衝撃を受けて、慌てて逃げてきたのだろう。なんか申し訳ないな。


「あー、それなら、もう大丈夫です」


「え?」


「その怪物は、俺が討伐しましたので。避難する必要はありませんよ」


「え、ほ、本当ですか…?」


「はい、この失った左目と俺の疲労困憊を見ていただければ」


「あ…そうですね…。でも、妹さんは…?」


 妹?誰のこと言ってんだ?視線の先を見るとムシャムシャとクッキーを食べているリルを見ていた。

 にぃにって呼んでるもんな。そりゃそうか。


「この子は、シャニで保護したんです。あの惨状の中生きていたなんて奇跡ですよね」


「そういう事でしたか…」


 上手いこと誤魔化せたようだ。


「あの…本当に…ありがとうございます…」


 母親は口を抑え涙を流し始めた。


「夫は冒険者で、怪物の討伐に向かいそのまま戦死しました…。夫だけではありません…。あの怪物に多くの冒険者が殺されました…。彼らも浮かばれるでしょう…」


「そうですね」


 複雑だな。リヴァイアサンの暴走は、地元の冒険者が欲をかいた結果だ。一概にリヴァイアサンが悪いとは言えない。事情を知らない人からしたらリヴァイアサンは絶対悪だろう。


「お名前をお伺いしても…?」


「アレクサンダーです」


「アレクサンダー…あっ…"雷神"の…」


 雷神?あ、そうか。俺も神域に辿り着いた事で神の名を冠する称号が与えられるんだ。

 雷神か。新元素雷魔術を扱う俺唯一の称号だ。しかし、頭に勝手に刷り込まれるって本当みたいだな。見ず知らずの女性がパッと俺の称号を理解した。

 相変わらず世界の理って意味がわからん。


「では…」


「お兄ちゃんクッキーありがとう!!」


 親子は途中で馬車を降り、来た道を帰って行った。


「ふぅ…」


「にぃにつかれた?」


「ん?大丈夫。少し寝るな」


「ん、おやすみ」


 俺は再び眠りについた。


 ◆◆◆


「ん?どこだここ。扉?」


 俺は見知らぬ場所に立っていた。目の前には大きな扉がある。なんとも豪華でバカでかいて扉だ。作ったやつのセンスを疑う。


「入っていいのか…?」


 扉に手を置き、強く押した。


「ふん!!重っ!!」


 更に力を入れると、ゴゴゴゴと音を立てて扉が開いた。


「テーブル?」


 そこには大きな円卓とそれを囲むように13個の座席が設けられている。


「誰だ…?」


 12個の席には既に誰かが座っていた。顔にはモヤがかかっていてよく見えない。

 残り1つの席…。あれは俺の席だ。なんとなくわかる。

 座ればいいのか?なんか妙な雰囲気だ。誰も喋らないし。


「よっこらせ」


 座り心地は悪くない。ふかふかの椅子だ。こう見ると12人の姿がしっかり見えるな。


「ん?モヤがかった顔が…」


 俺が椅子に座ったと同時に、他の人達にかかっていた顔のモヤが晴れていった。


「え…?シリウス!?イグナス!?なんでこんなとこにいんだよ!」


「…」


 喋らない。ただ真顔で座っているだけだ。それにこの2人がいるってことは。


「やっぱここにいる12人は世界の守護者か…」


 そして、俺が13人目。神域到達者じゃ、最弱だな。まてよ?世界の守護者って12人じゃないのか?今度アルに会ったら詳しく聞いてみよう。


「シリウスとイグナス以外は初めて見る顔だ」


 円卓には各席の前にプレートが貼られてあった。

 "名前"と"称号"だ。


『ギムレット【剣神】』


「へー、この人がギムレットか。イグナスの茶髪は勇者の家系の遺伝なのか」


 ギムレットは茶髪で黄色の瞳だった。黄色…。半魔族か純魔族かな。


 順にプレートを見ていく。


『ニーナ・マレナ【水神】』

『シリウス・グレイブ【炎神】』

『イグナス・ブレイド【剣聖】』

『カルディア【鷹神】』

『ルーク・アルフィア【岩神】』

『リアム【虎神】』

『アイリーン・シャトル【火神】』

『レオン・ミレド【聖神】』

『メイナード【蛇神】』

『シンシア【亀神】』

『クレア・ミリアニア【風神】』


 そして、俺。


『アレクサンダー【雷神】』


 炎神と火神って何が違うんだろう?シリウスは妙に炎に拘ってるしなぁ、この間火の魔剣って言ったら怒られたし。

 それに、鷹神のカルディアって赤髪の人、カルマとよく似ている。


「ん?クレア・ミリアニアの名前と姿が薄くなってきてる…」


 どういう事だろうか。クレアは結構なお歳のようだ。優しそうな雰囲気を纏った如何にもおばあちゃんって感じだな。

 そして、俺の背後に何かがあることに気付いた。


「これは…剣の台座…?」


 そこには剣の台座が置かれていた。10本分の台座だ。そこには見慣れた剣が3本と知らない剣が5本刺さっていた。


「ソフィアの純白のロングソード、シリウスのバスタードソード、イグナスのブレイド…。これは魔剣の台座か」


 どうやら、魔剣も何かしら関係があるようだ。俺の後ろにあるって事は俺と何か関係があるのだろうか。それともたまたまか。

 この様子を見れば、魔剣は既に8本覚醒してるって事だよな?


「考えてもわからん」


 息をつき、椅子に腰をかけた。魔剣に13人の神域到達者。

 アル曰く『世界の守護者は世界の危機に自然と集まる』だっけか…。みんなその自覚はない。

 なら、後ろの魔剣も世界の危機に10本集まるのか…?

 すると、視界が激しく揺れ始める。


「な、なんだ!?」


 そして、俺の意識は現実へと戻っていった。


 ◆◆◆


「にぃに!にぃに!おーきーてー!」


「ん…うぅん…リルか…」


 激しい揺れの正体はリルだったか。俺を起こすために派手に体を揺らしたみたいだ。


「どうした?」


「うまのおじさんが」


「馬のおじさん?…あぁ馭者か」


「起こして悪ぃな兄ちゃん!あと30分程でスアレに着くぞ!」


「もうそんなに時間経ってたか…。了解です」


 もうすぐスアレだ。早くみんなに会いたい。そして、黙っていた事を謝りたい…。


「リル、にぃにとはなれたくない」


 そう言って俺の膝の上に座ってきた。スアレに着いたら捨てられるとでも思ってんだろうか。


「離れないよ、安心しろ」


「うん…」


 その後はリルの遊び相手になりながら時間を過ごした。


 ◇◇◇


 30分後、スアレ郊外シリウス邸前。


「あーーーー、着いたぁ…なんか、すごい懐かしく感じる…」


 実際は5日ぶりくらいか。もう何年も離れていたかのような感覚だ。それだけ、濃密な戦いだった。


「リル?」


 リルは俺の足にしがみつき、顔を俺の足に埋めている。緊張してるのだろうか、リルの表情が固い。


 時刻は昼過ぎ、みんなシリウス邸に居るはずだ。


「ただいまー」


 扉を開け、家の中に入る。家の奥からドタドタと騒がしい音が聞こえてきた。


「アレク!!!」


 廊下の先からは涙ぐんだエマが走ってきて、そのまま俺に抱きついた。


「うおっ…」


「おかえり…おかえり…。勝ったんだね…信じてたよ…」


「エマ…知ってたのか…」


「アレク隠し事下手だもん」


「そうか」


「ねぇ、お願いだから1人でどっか行かないでよ…」


「ごめんな」


 後に続いてソフィアも駆けつけてきた。


「アレクさん!!」


「ただいま、ソフィア」


「アレクさん…うぅ…生きてますよね…心配で心配で…」


「心配かけた」


 涙を流すソフィアの頭を撫でた。


「アレク、その目…」


「ん?ああ、無傷で勝てる相手じゃないよ」


「そうだよね、早く治さないと」


「先にみんなに挨拶させてくれ」


「うん!」


 抱きついていたエマは俺から離れた。そして、目を点にして俺を見る。


「その子は…?」


 俺の足に隠れているリルを見て言った。まぁ、気になるよな。


「リルこの人きらい」


「うぇ!?初対面でいきなり嫌われちゃった…どうして…?」


「にぃにはリルの」


「にぃに!?」


 エマがジト目で見てきた。まるで犯罪者を見るような目だ、やめてくれ…。


「この子はリル、事情は全員揃ったら話すよ」


「そ、そう、可愛いね!リルちゃん!」


「べー」


「ゔっ…」


「リールー」


「ふん」


 俺的には仲良くしてもらいたいとこだが、俺とイチャラブするエマが気に食わないみたいだ。

 リルは独占欲が強いんだなー。将来が不安だ。


「ただいまー」


「おー、アレク、おかえり」

「おかえり!」

「おかえりー」


 リビングにはシリウス、イグナス、アレイナの3人がいた。


「あれ?カルマは?」


「あー…。カルマはどうしても外せない用ができたってタカハシ村に向かった」


「どうしても外せない用?ファナは?」


「ファナは王都にいるぞ」


「そうか」


 何があったんだろうか。カルマは真面目だ、滅多な事じゃ引き受けた依頼を途中で辞退することは無い。俺が死ななかったから良いものの、本来なら6人で行くクエストだ。


「それより、よくやってくれた。これでアレクは名実共にSS級冒険者だ」


「どーも、今回はまじで無理かもって思ったがな」


「神域に到達したんだろ?」


「おう、わかるのか?」


「まあな、雷神様」


「うるせー」


 なんか気恥しいな…。雷神か。忘却の魔剣士もそこそこ気に入ってたんだが。

 これからは"雷神"忘却の魔剣士アレクサンダーになるのか。


「にぃに、このおじさんたちだれ?」


「「おじ!?」」


「いや、イグナス先生は十分おじさんだろ」


「言ってみるくらい良いだろ!」


「何この子可愛い…。お名前は?」


「リル!」


「へぇ、リルちゃんかぁ。いくつかな?」


「えっと…3!」


「3歳か!可愛いねぇ」


 アレイナはリルを抱っこして頬をスリスリしている。リルの言う3ってのは3歳じゃなくて3日ってことだと思うけど。

 アレイナには懐いたみたいだ。エマが羨ましそうに見ている。エマも子供大好きだからなぁ。


「色々ツッコミたい所だが、何があった?」


「ああ、順を追って説明するよ」


 俺はリルトキア島での出来事を全て話した。イグナスやアレイナは驚いて口が開きっぱなしになっていたが、シリウスはある程度予想していたようで冷静に聞いていた。


「なるほど、"あの"リルトキアが死んだのか」


「あの?」


「ああ、水神龍は聖神龍や神龍に次いで強い。始祖の龍に力の差はあまり無いが、有利不利は存在する。神龍や聖神龍はその万能な力で頭1つ抜けているが、それに限りなく近いのは水神龍だ」


「へぇー」


 このリルがアルや神龍並に強いのか。


「ほら、口汚れてる」


「んー」


 このミートボールを口いっぱいに頬張る幼女がねぇ…。まぁ、今はまだただの幼女だ。15歳になってからどうなるか…。


「リヴァイアサンの暴走には納得だ。ただ、敵対の道を選んだあいつに同情の余地はない。龍石はあるか?」


「ああ、ここに」


 魔導袋から龍石を取り出し、机の上に置いた。すると、それを見たリルが手に持つフォークを落とした。悲しそな、寂しそうな複雑な表情を浮かべている。転生しようと、魂は変わらない。記憶を失っても尚、リヴァイアサンとの日々は深く魂に刻まれているのだろう。その気持ちはよく分かる。


「にぃに…」


「リル…。これが何かわかるかの…?」


「わかんない…でも…これはリルの…」


 そう言い龍石を抱え込んだ。


「おいおい、ちょっと待て…まさかその子は…」


 シリウスは理解したようだ。さすが500歳を超える男だな。勘がいい。

 アレイナとイグナスは相変わらず口が開きっぱなしだ。


「ああ、リルは水神龍リルトキアだ」


「「え!?」」


「はぁ…。とんでもないのを持ってきたな…」


「リヴァイアサンの遺言でもある。15になるまで守って欲しいと」


「そうか。本来の守り手であるリヴァイアサンがいないんじゃ守るやつもいないからな。それはわかるが、なぜ水神龍は死んだんだ?あの反則級の始祖の龍を殺すやつがいるとは思えない」


 始祖の龍に喧嘩を売る馬鹿なんて普通はいないからな。

 さて、この名前を出したらイグナスは前みたいに暴走するだろうか。


「魔神龍ギルナンドだ」


「は…?」


 真っ先に反応したのはイグナスだ。何があったかは知らないがイグナスにとっては因縁の相手のようだ。


「始祖の龍の龍核を求めていたらしい。なぜリルトキアを狙ったのかはわからない」


 リヴァイアサンから聞いた話を全て伝えた。ギルナンドを撃退まで追い込んだこと、最後に深手を負ったこと、冒険者に裏切られたこと。


「胸糞悪いな」


「そうか、ギルナンドはイグナシアにいる可能性が高いのか」


「イグナス先生?」


「あー大丈夫だ。冷静だ、前みたいに突っ走ったりしてーよ」


「ならいいけど」


 前みたいに突っ走られたらこっちが大変だ。


「シリウス、龍核って何に使うんだ?なんでギルナンドは龍核を狙ってるんだ?」


「それは俺にもわからん。ただ、あいつは昔から何かしら実験ばっかりしてやがる。今回もどうせろくな事じゃない。止めれるなら止めたいが…」


「相手は始祖の龍か…」


 こんな話をしていてもリルは特に反応しないな。大事そうにリヴァイアサンの龍石を抱えてミートボールを口に頬張っている。可愛い。


「ねぇねぇ、ここに神域到達者3人いるんだよね?3人居ても始祖の龍には勝てないの?」


 エマが首を傾げながら聞いてきた。確かに、3人も居ればなんとかなりそうな気もするが。実際はどうなんだろうか。


「どうだろうな。ただ、600年程前に神龍バルティアに対して8人の神域到達者が挑んだらしいが、結果は呆気なく惨敗、3人でどうにかなるとは思えないな」


 シリウスやイグナス並の化け物8人でかかっても神龍には勝てないのかよ。とんでもないな。


「神龍や聖神龍は強さの次元が違う、それならまだ魔神龍を相手にする方がマシだ」


 と、イグナスは言っている。殺る気まんまんだな。どこにいるかもわからないのに。

 その後は今後の方針について色々話し合った。パンドラへの対応とか、俺がSS級冒険者になった事で起こる影響とか。特にこれと言った話はない。

 どうやらヨハネス国王は俺の卒業と同時にスアレ防衛の褒美授与とSS級昇格の発表を各国に向けてするらしい。これでイグナシアには4人のSS級冒険者だ。他所の国からは不満が漏れそうだな。


 話し合いを終え、それぞれ帰宅する。


「あ、そう言えば。神域に到達した時に見るあの円卓と魔剣の台座ってなんなんだ?」


 俺はシリウスとイグナスに聞いた。すると、2人は顔を見合せ首を傾げた。


「円卓?」

「魔剣の台座?」


 どうやら知らないみたいだ。覚えてないのか、本当に見てないのか。これは本当に見てないみたいだ。あの光景は俺だけしか見てないのか…?


「いや、なんでもない。気にしないでくれ」


 不思議そうに俺を見る2人を背に俺は寮に戻ろうと部屋を出ようとする。


「やーだー!!!にぃにといっしょがいい!!!」


 リルの叫び声が奥の部屋から聞こえた。イグナス、シリウスと3人で話し合いをしている間、エマ、ソフィア、アレイナにリルの遊び相手を頼んでおいたのだ。

 さすがに寮で一緒には暮らせない為、シリウス邸で預かってもらう運びになっていた。


「リルちゃん、アレクと一緒が良いって」


 そう言いながらリルを抱っこしたエマが部屋から出てきた。どうやら、エマにも懐いたみたいだな。どうやって懐柔したんだろうか。


「さすがに寮は無理だろ…」


「そうだよね…」


 エマからリルを受け取り、抱っこする。


「リル、毎日会いに来るから」


「やだ…」


「んー…」


 これは難しいなぁ。どうしたものか。


「リル、私達と一緒にいるの嫌なの?」


「いやじゃない…」


「なら、俺達と一緒に暮らさないか?」


 シリウスはリルの頭を撫でながら言った。シリウスも意外と子供好きなんだよな。

 すると、リルは目を丸くしてアレイナとシリウスを交互に見た。


「しりうすとあれいなは、にぃにのパパとママ?」


 形式上はまぁ、父親と母親か。


「わかるのか?」


「うん!にぃにとおなじにおいする!」


 匂い?使っている柔軟剤だろうか。

 シリウスはなにか考えてるみたいだ。


「龍特有の嗅覚か…」


「そうだよ!私達はアレクのパパとママだから、リルのパパとママにもなれるんだよ?」


「んー…」


 まだ渋ってるみたいだな。


「明日の晩御飯、リルの大好きなミートボールにしようかなー?」


 リルの目が輝き始める。飯で釣られたか…。


「にぃにばいばい」


「はいよ、明日また会いに来るからな」


「うん!」


 なんとかなったな。


 さて、学生生活残り1ヶ月楽しむとしよう。


第127話ご閲覧いただきありがとうございます!


次回をお楽しみに!

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