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忘却の魔剣士~また、君を見つけるまで~  作者: KUZAKI
第九章 冒険者学校最終年
122/137

第116話 重なる姿

 

『はぁ…やはりそうなりますか』


 その場に拡声魔術が響き渡る。聞き覚えのある声だ。なるべく聞きたくない、腹の底から怒りが湧き上がってくるような感覚だ。


「マイズ…!」

「お久しぶりですね、アレクサンダー君。エノリス群島での旅行は如何でしたか?」


 挑発するような笑みで俺達を見る。


「有意義だったよ。お陰で強くなれた」

「それはなによりです。お2人の力は我々にも必要不可欠ですからね」


 どうやら、エノリス群島に送ったのはわざとみたいだな。俺達の特にエマの力を覚醒させるために。

 すると、一瞬でアーグはマイズに肉薄した。


「おっと」

「チッ…」


 マイズは紙一重で攻撃を躱した。


「ほう。殺意の籠った一撃ですね」

「当たり前だ。俺はお前を殺すのに躊躇いはない」


 天滅級のアーグが敵になればいくらマイズと言えどやばいはずだ。

 しかし、なんだあのマイズの余裕は。


「おらぁ!!」

「ぐっ…」


 攻撃を躱しきれずマイズの鳩尾に強烈な一撃を叩き込む。


「くっ…ははは…やはり天滅級ですね…。子供といえど敵にしておくのは危険極まりない…」

「なにをぶつぶつ言ってんだよ!」


 アーグは再度肉薄し、拳を放つ。しかし、マイズは転移魔法陣で回避した。


「チッ…いつの間に魔法陣書いてたんだ」

「さぁ、いつでしょうね」


 体制を一旦立て直すために、アーグは俺達の元まで後退してきた。


「手助けは?」

「いりませんよ。1人で十分です」

「だろうな」


 アーグの力は圧倒的だ。あのマイズから一撃も受けずに一方的にダメージを与えている。これでまだ全力じゃないなんて強すぎだろ。


「戦闘経験が乏しいと言うのは、やはり大きなアドバンテージですね」

「何を言ってる」

「良いですか?戦いというものはどちらが先手を打っているかで大きく戦況を変えることができるのですよ」


 〔パチンッ〕


「なに…?…なっ!?」


 マイズが指を鳴らした瞬間、アーグの身体中から魔法陣が浮き出てきた。


「ぐっ!?ゴホッ…」

「アーグ!!!」


 アーグが吐血した。相当な量の血だ。


「なにしやがった!!」

「なに、心臓を2つほど潰しただけですよ」

「なん…だと…?」


 デーモンには3つの心臓がある。3つ全て潰され、息絶えた時デーモンは完全に消滅する。


「そして、既にもう仕掛けは済ませてあります」


 〔パチンッ〕


「ガッ!?」


 アーグの胸に突然剣が突き刺さった。いや、剣がアーグの胸に転移してきたんだ。


「アーグ!!くそっ…治癒魔術を」

「いえ、大丈夫です」

「大丈夫じゃないだろ!!エマ!防御魔術を展開してくれ!ソフィアとカルマはマイズの警戒だ!」

「「「了解」」」


 その様子を見てマイズは薄く笑っている。そのつり上がった口角を見ると自分の中でどす黒い感情が浮かび上がってくる。


「無駄ですよ。心臓は完全に潰しましたから」

「黙れ!!」

「はぁ」

「アーグ!!あとどのくらい持つ!?」

「あと2、3分程です」

「間に合わない…」


 心臓の修復…。つまり失った器官の再生だ。超越級治癒魔術…。

 実は、俺は超越級治癒魔術を使える。だが、それは時間と魔力がたっぷりある時だ。集中し、魔力を篭めるのに5分はかかってしまう。


「アレクさん、聞いてください」

「アーグ…?」


 アーグは俺の耳元に口を寄せた。


「僕は1度悪魔界に帰ります。デーモンがよくやる最後の逃げの手段です」


 そうか。ベリウルも七つの大罪も500年前に殺されかけて悪魔界に逃げたんだ。


「悪魔界にいる魔王(デーモンロード)は人間との共存を望む心優しきデーモンです。彼にも協力を取り付けることができるかもしれません」

「そうか…」


 魔王なんているのか。確かに七つの大罪は魔神の配下だ、魔王とは敵対する派閥なのか。

 悪魔界で魔王が生きているってことは七つの大罪でも手出しできない存在って事だ。強力な存在だ。


「何年後になるかわかりませんが、必ず皆さんの前に現れます…。その時はまた友と呼んでください…」

「ああ…当たり前だ。待ってるぞ…」


 アーグは俺の頬に触れ、柔らかく微笑んだ。


「生きてくださいね…。僕の友達…」

「ああ…」


 アーグの体から黒い魔力が溢れ、肉体が消滅していく。心臓辺りに出てきた白い光は天高く登っていった。悪魔界へ帰ったのだろう。


「アーグ…」


 アーグが消えた光景。俺にはアリアが死んだ時の光景と重なってしまった。俺の瞳から涙が溢れる。アーグは死んだ訳じゃない…。また会える。


「アレク…?」

「アレクさん…?」


 俺の様子を見てエマとソフィアは不安な表情を見せる。


「アリア…」


 違う。あの時とは違う。わかってる。だが、感情が止まらない…。なぜ、なぜ止まらない…。他になにか…。


 ◆


『大丈夫……これで、条件は満たしたから……』


 ◇


「はぁ…はぁ…うっ…うぅ…」


 涙が止まらない。止められない。


 ◆


『どうしてっ…!命が必要なら俺が死ねばよかった!!俺が…!』


 ◇


「はぁ…はぁ…なんだ…これは…」

「アレク!?どうしたの!!」

「ソフィア!!アレクの元に!」

「は、はい!!」


 仲間の声が聞こえる…。そうだ…仲間…。カルマ、ソフィア……エマ…。エマ…さん…。


 ◆


『また…私を見つけてね?アレクサンダー…』


 ◇


『ああ…私の親友…大好き…』

『生きてくださいね…。僕の友達…』


 灰色の髪の女性が、アリアが、アーグが、俺の頬を触り、消えていく…。ダメだ…。


 感情が爆発する。


「アレクさ……!?」


 駆け寄ろうとしたソフィアは思わず足を止めた。アレクの体からとてつもない量の魔力と龍覇気が解き放たれる。


「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!!」


「アレク!!!」

「アレク…さん…!!きゃあ!!」


 ソフィアがアレクの覇気に吹き飛ばされる。

 度重なる精神的負荷に、アレクは耐えられなくなっていた。


「アレク…!急にどうしちゃったの…?」

「感情が抑えられないほどの精神的負荷を負ったんだ…。あの状態は…。まずい…」


 感情を力に変える術を身につけたカルマだからこそわかる。アレクの状態は完全にタガが外れており、危険な状態だと。


「うぅ…くそっ…!!くそっ!!全く成長してないじゃないか…!!!」


 アレクは血が出るほど唇を噛み締め頭を地面に何度も叩きつける。


「やめて!!アレク!!」

「エマ…ごめんな…俺が弱いから…だから…エマに命を使わせてしまったんだ…」

「な、何言ってるの…?」

「俺が死ねば良かったんだ!最初から!!全部!!何もかも!!」

「ちょ、ちょっと!!」


 アレクの取り乱した状態にエマは動揺を隠せなかった。


「ふむ。感情の暴走ですか。彼の身に一体何が起こったのでしょうか。この程度で暴走してしまう程、心は弱くないはずですが」


 マイズはその様子を静観している。そして、その言葉はアレクの耳にも入った。


「この程度…?」


 アレクの視線はマイズの方に向く。


「マイズ…マイズ…!!!」


 マイズを見た瞬間アレクの怒気が増した。


「全ての元凶…」

「君は何を言っているのですか?」

「だまれ」


 その場からアレクが消えた。


「なっ…ぐあ!!」

「マイズゥゥアアアア!!!!!!!」

「くっ…!!」


 アレクはマイズに強烈な一撃を鳩尾に叩き込んでいた。追撃するように蹴りを放つが、紙一重でガードしていた。


「ハァー…ハァー…マイズ…。エマさんの次は誰だ?誰を魔力源にする?」

「君は一体…」

「母さんか!?ニーナさんか!?」

「ぐおぉっ…がはっ…!!」


 アレクは怒涛の勢いでマイズを殴り続ける。


「お前が全ての元凶だ!!ここで殺してやる!!!」

「がぁっ…!!」


 上空に蹴りあげ、そこから地面に叩きつけた。


「流石に…力の底が知れませんね…」

「はぁ…はぁ……」


 マイズは起き上がり、戦闘態勢に入った。そして、アレクも夜桜を抜き構える。


「ねぇ、アレクが…」

「ああ、あれはまずい。感情のままに力を振るえば取り返しのつかない事になる…」

「それに、アレクさんの発言はなんでしょうか…。まるで平行世界の…」


 3人の頭によぎるのは自分達とは違う世界から来たと思われるもう1人のアレクの様子。


「違う。あれは正真正銘この世界のアレクだよ。それよりも早く止めないと!!」

「ああ!!」

「はい!!」


 3人は飛び出し、マイズとアレクの間に割って入ろうとする。しかし、


「うわっ…」

「くっ…」

「入り込めません…」


 2人の勢いに気圧され、3人は後退る。


 アレクは龍の力を解放し、マイズに応戦する。対するマイズもかつてイグナスと戦った時のように闇の魔力を解放していた。


「聖神龍の加護…。流石に厄介ですね…」

「喋ってる暇あんのか?」

「くっ…」


 マイズの首目掛けて振り下ろした刀は紙一重で躱された。


「チッ…まだだ、もっと力を…」


 アレクの纏う雷の勢いが増した。


「まだだ!!」


 そして、雷は赤色へと変化する。


「そんなに力を使って大丈夫なのですか?だいぶ無理をしているようですが」

「だまれ…」


 たださえ激しかった戦いが更に激しさ増す。


「強いですね」

「余裕かましてんじゃねぇ!!」


「我流『龍迅:参ノ太刀』」


 目にも止まらぬ早さの3つの斬撃がマイズを襲う。


「くっ…私も少し本気を出した方が良さそうですね」


 マイズは瘴気を纏い、抑えていた魔力を解き放つ。


「凄い魔力量…」

「マイズの魔力量もそこが知れないのですね…」

「2年半前、シリウスと戦った時と同じくらいの気配だ」


 東の平原には雷と闇が吹き荒れている。


「アレクさん…相当無理してますね…」

「早く止めないといけないが…俺達じゃ近付けない」

「私が行く…!!」


 エマは龍の力を解放し、風を纏った。


「ふっ…!!」


 エマの纏う風は更に勢いが増し灰色の暴風へと変化した。


「エマさんも、あまり無理をしないでくださいね」

「大丈夫、私は冷静だよ」


 エマは2人の元へ飛び出して行った。


「くっ…」

「さっきまでの威勢はどうしたのですか?」


 マイズの猛攻を捌ききれず一撃食らってしまう。


「ぐっ…があっ!!」

「さっきのお返しです」


 アレクは上空に蹴りあげられ、そして地面に叩きつけられた。


「まだですよ」

「ぐっ…くそっ…」


 SSランクを圧倒した赤雷でも、マイズにはまだ通用しなかった。

 マイズはSS級冒険者にも匹敵する力の持ち主だった。


「あなたではまだ力不足です」


 瘴気と闇を纏った強力な拳がアレクの鳩尾を襲う。


 〔ガンッ!!!〕

「痛ったぁ…」

「おや」

「エマ…」


 マイズの拳はエマによって受け止められた。


「アレク、一旦冷静になって。みんなで戦お?」

「……ダメだ」

「そんな状態で何言ってるの」

「マイズはまだ全力じゃない。それに、カルマとソフィアまだ戦えるレベルじゃないだろ」

「私とアレクなら戦える」

「ダメだ」

「どうして!?」


 エマが戦闘に加わるのことをアレクは断じて認めなかった。いつものアレクなら力を貸してくれと素直に言うはずだ。しかし、アレクの顔には不安の色が出ていた。

 エマは自分が殺されるのを恐れているのだと瞬時に察す。


「話し合いの所申し訳ありませんが」

「「ぐっ…」」

「私を忘れられては困ります」


 2人の言い合いに見かねたマイズが肉薄し、2人を殴り飛ばした。


「エマだけは戦わせる訳にはいかない」

「過保護ですね」

「なんとでも言え」


 再びアレクとマイズの激しい戦闘が始まる。


「私も!!」

「エマ!!」

「これは…厄介ですね」


 その戦闘にエマが加わる。


「やめろ!!エマは下がってカルマとソフィアを守れ!!」

「いやだ!!」


 エマは断固として認めない。

 そうこうしている間にマイズが迫る。


「とりあえず、エマさんにはご退場願いましょう」

「うっ…」

「やめろ!!マイズ!!お前の相手は俺だ!!」


 殴り飛ばされたエマを見てアレクはマイズに肉薄する。


「お前は俺が殺す」

「殺せるものなら…ですがね」


 すると、アレクの背後から無数の熱線と光線がマイズ目掛けて放たれる。


「熱線に光線…なるほど、これは喜ばしい」


 殴り飛ばされたエマの周囲には各属性の球体が浮かび上がっていた。


「その黄金の瞳と魔力。賢者の力に覚醒していたのですね」


 マイズは満面の笑みを浮かべ拍手していた。


「アレク、私はアレクに負けないくらい強いよ」

「だが…」

「何を怖がってるの?アレクらしくないね」

「…」


 するとエマは、アレクの両頬を両手で触れた。


「ねぇ、私を信じて…?私も、アレクを信じてるから」


『あなたならできると信じてるわ……』


 灰色の髪の女性とエマの姿が重なった。


 あぁ…そうか…俺は…。

 アーグが消えてからずっと頭にモヤがかかったような感覚だったが、エマのおかげでモヤは消えた。自分を見失っていた…。


「ごめん、エマ。俺じゃ力不足だ、力を貸してくれ」

「アレク…!うん!!」


 俺とエマはマイズに向き直り、構えた。


「バラバラのままの方が良かったのですが。どうやろ一丸となってしまったようですね。煩わしい」


「いくぞ、多少の無理は覚悟しとけ」


 2人の纏う赤雷と暴風は勢いを増しマイズに迫る。


「我流『龍剣降斬』」

「風魔術『嵐刃(ストーム・エッジ』」


「くっ…」


 息のあった攻撃がマイズを押し返す。


「なぁ、ソフィア。俺達はこのままでいいのか?」

「良い訳ないですよ」

「なら、やることはひとつだな」

「ええ、私達も」


「「ここで限界を超える」」


 2人の戦いを見ていたカルマとソフィアは剣を抜き取り、力を解放する。


「お願いします。アリアさん…私に力を…」


 魔剣から大量の魔力が放出され、それをソフィアが纏う。許容上限を超えた力に身体中が悲鳴をあげる。


「くっ…きつい…ですけど、動けます…!」

「俺もだな」


 カルマの瞳から光が無くなる。それに比例して、猛々しい感情の渦はカルマの身体中から溢れ出し力へと変わる。


「……いくぞ」

「はい!!」


 カルマとソフィアは激戦に身を投じた。


 ◇◇◇


「おい、アレイナ。起きろ」

「…う、うぅん…シリウス…?」


 シリウスとアレイナはとある宿の一室で休んでいた。シリウスは早々に服を着て準備を始めている。


「アレイナ、お前も早く服を着ろ」

「え…?……きゃっ!!」


 アレイナは全裸でベットに寝ていた。


「あのな、もう夫婦なんだからそのくらい慣れろよ」

「結婚も急に決まったんだから慣れようにも難しいの!」

「それは、すまん」

「それで?なんでそんな急いでるの?」

「緊急事態だ」

「緊急事態…?」


 アレイナは身支度を済ませながら聞いた。


「4人の気配が強まった。尋常じゃない程に。相当無理してやがる、特にアレクだ」

「え?私には分からないけど…」

「気配の感じ方ばっかりは経験が物を言う。俺にははっきり伝わってくる。敵はおそらくマイズだ」

「それって結構やばいんじゃ」

「だから緊急事態なんだよ」


 2人は身支度を済ませ、宿を飛び出して行った。


 ◇◇◇


 戦闘にソフィアとカルマも加わり、4対1。勝負は俺達の優勢…になると思っていたが甘かった。


「なんなんだこいつ…!!力の底が見えない…!」

「私達4人でも…」

「はぁ…はぁ…もう、限界が…」


 ソフィアは鼻血を垂れ流し、その場に跪いた。


「ソフィア!無理するな!!休んでろ!」

「いえ…戦います…」


 フラフラになりながら剣を構える。


「はぁ…しぶといですねぇ…。私もそろそろ疲れてきましたよ」


 そんなこと言いつつ表情はケロッとしている。ムカつく奴だ。しかし、ダメージはしっかり与えている。マイズの回復が段々追いつかなくなっているのが目で見てわかる。


「鷹剣流『鷹神剣舞』」

「むっ…これは、なかなか」

「我流『登り龍』」

「ぐっ…」


 俺とカルマの連撃でマイズを防戦一方にする。


「風魔術『風神の撃槍(グングニル)!!』」


「ぐおぉ…!!」


「魔剣技『グランド・クロス』!!」


 エマとソフィアの猛攻がマイズに直撃する。


「ゴホッ…!!」


 ソフィアが大量の血を吐血した。


「ソフィア!!もう無理するな!」

「す、すみません…」


 ソフィアはもう限界だ。これ以上戦えば命が危険だ。


「謝るな…。生きていればそれでいい、あとは任せろ」

「はい…ご武運を…」


 俺はソフィアの額にキスをして、戦場に戻った。


「はぁ…はぁ…1人減りましたね…。ここまで追い込まれたのは2年半ぶりですよ…」

「しっかり殺してやるから安心しろ」

「満身創痍のあなたが言うセリフとは思えませんね」


 マイズは口角を釣り上げ、いやらしく笑った。そうだ、マイズのこの余裕が気に食わない。この自信はなんなんだ。


「楽しい戦いもこの位にしておきましょう。早々にケリをつけ、魔剣士と賢者を回収します」

「やれるもんならやってみろ」


「その余裕はいつまで持つでしょうか…?」


 マイズの身体中から今までと比べ物にならないほどの瘴気と魔力が溢れ出す。


「おい…まさか…」


 マイズの瞳孔が、まるで龍のように縦に割れた。


第116話ご閲覧いただきありがとうございます!


次回をお楽しみに!

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