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ミネルヴァ家 家族会議 5  

<沈黙の誓い>

 それは、❝○○のことを決して口外しないことを誓います❞


 といった決意表明もどきのことではなく、裁判官の持つ水晶を通して、


 ❝○○に関することを決して口外しないことを()()()()()()()お誓いします❞


 と、❝創造神(ビジュー)❞に対して誓いを立てることらしい。


 この世界を創った唯一の神であるビジューの名に誓うことで、生涯破ることのできない誓いになるそうだ。


 例えば……、うっかりで人に話そうとするくらいなら軽い頭痛と共に一時的に声が出なくなり、悪意なく日記に記そうとすれば軽い頭痛と共にペンを持つ手が動かなくなるくらいなんだけど、自分の意思で誓いを破ろうとすると、頭や心臓に激しい痛みを感じ、一生声を出せなくなったりペンを持つ手が使えなくなったりするらしい。


 そして、誰かに無理矢理(暴力や脅迫などで)聞き出そうとされたときは、聞き出される本人と聞き出そうとした人が共に激しい痛みに襲われ、双方が伝達手段の声や腕の機能を失うことになる。質問に対して頷いたり首を横に振って答えを示せという指示だったなら、一生首が動かなくなるってことだね。どれを想像してもなかなかに悲惨だ。


 なので❝<沈黙の誓い>を立てているから話せない!❞と言えば大抵の相手は諦めるんだけど、もちろんその言葉を信じない人もいて(誓いを立てたと嘘を言う人もいるからね)、その場合、無理やり口を割らされる人は災難以外の何物でもなく……。と思っていたら、無理やりに誓いを破らされた人が失くした機能は、後々回復するらしい。数年単位の時間が必要だけど。


 そう聞くと、商人だけでなくいろんな人に便利な誓い(手段)なんだけど、大きなデメリットが2つ。

<誓い>には裁判官さんと水晶が必要になるので費用が高額(1回につき100万メレ!)なことと、誓いを立てる際に、破った時同様の鋭い痛みを感じることだ。


 この痛みは、痛みを感じたくなければ誓いを破らないように、と抑止力になるようだけど、今回<誓い>を立てたい、立てさせたいと思っている対象のほとんどがまだ幼い子供な訳で……。


「子供たちに痛みを感じる<誓い>を強要するのはちょっと……。もう一度きちんとお話をして❝内緒だよ❞って約束させるだけではいけないの?」


 と思うのは当然だよね? でも、


「そんなんじゃダメだよ! 最近のおチビたちは調子に乗りすぎてわがままになってる! ❝内緒❞を破っても許してもらえると思っていそうだ」


「だめ! あの子たちはお菓子の一つでもくれたなら、すぐにぺらぺらとしゃべっちゃいそうだもん! 最近のごはんに対して不満たらたらだし」


「僕は……、いつ大事な秘密を漏らすかわからないって不安を抱えるより、誓いの時に痛くてもヒミツをばらせない体になった方が楽だと思う」


 私がミネルヴァさんに投げた問いに答えてくれたのは、裁判官さんたちを呼びに行ってくれた子共たちだった。


ありがとうございました!

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― 新着の感想 ―
[一言]  周りの方が現実を見てますね。  ……いつもの事だってツッコミは、ミエナイキコエナイ。
[気になる点]  私がミネルヴァさんに投げた問いに答えてくれたのは、裁判官さんたちを呼びに行ってくれた子共たちだった。  ここなのですが、"子共"となってますが"子供"の間違いではないかと思い報告さ…
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