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悪魔的プロローグ
私、黒川咲には秘密がある。
至って普通の見た目の女子高生である私は、実のところーーーー
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「咲ちゃん、今日も……する?」
「うん、お願い」
クラスメイトで親友の少女、綾から促され、私は優しく彼女を抱き寄せる。私よりほんの少し小さい綾は、すっぽりと腕の中に収まった。
潤んだ瞳。艶やかな瑞々しい唇が輝く。綾は頬を薄桃色に染め上げ、まぶたを閉じた。
周囲に誰もいない事を再度確認してから、顔を近づけてーーーー
ゆっくりとキスをした。
「んっ……ふぅ……」
綾が可愛らしい吐息を漏らす。
私にそっちの気はないが、彼女のそんな愛らしい姿を見ていると、何度もこの背徳的な行為を重ねたくなってしまう。
弱々しく私に身体をゆだねる姿に、思わずゴクリと喉を鳴らしてしまった。
しかし、これはいかがわしい行為では断じてない。
いわば、「食事」だ。これをしなければ、私は干からびてやがてミイラのように朽ちてしまう。
何故なら私はーーーー
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ーーーー悪魔だから。




