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2-13 武神の少女による girl meets boy and fantasy③

5/4 自己紹介の名前にルビ。

 玄関のチャイムからピンポーンという音が鳴って待つこと30秒くらい、扉を開けて出てきたのは身長180後半くらいありそうな男性でした。扉が開く前に微かに何か会話みたいなものが聞こえた気がしましたけど、複数人いらっしゃるのでしょうか。そういえば、確か優がお屋敷に住んでる宗家のお坊ちゃんみたいなこと言ってましたね。その関係の人でしょうか。


「はいはい、いらっしゃい。ああ、初めまして、でいいのかな?俺の名前は干支神えとがみつかさだ。よろしくな。君はこの家を管理してくれている人でいいんだよな?今日まで、この家を綺麗に維持してくれていてありがとう」


 ずいぶんとぶっきらぼうな口調で話す人ですね?本当にいいところのお坊ちゃんなんでしょうか。でも、こちらを労ってくれてもいますし、ちゃんとした一般的倫理観はお持ちのようですね。まぁ、私の周りには変人が多いので、これくらいのことでは驚きもしません。そう、あの三人に比べると大抵の人は『個性的』という言葉で全て説明ができますからね。どこかの兄に至っては言わずともがなです。


 外見的な特徴はなんというか割としっかりと筋肉のついた立派な身体つきをしていますね。普段、お父様や兄、門下の人たちとの手合わせで相手の身体つきをなんとなく見ているので、服の上からでもある程度わかるようになってしまいました。さりとて私の兄の筋肉ゴリラのような力こそ正義なボディービル系筋肉ではなく、しなやかな、そう野生の豹を彷彿とさせるような無駄のない筋肉です。それに立ち振る舞いに隙がありません。どこか日常的に意識して身体を使っている印象を受けます。何か格闘技でもしているのでしょうか?前情報では18歳らしいのですが、今時この歳でこれほど身体ができている人は珍しいです。おっと、つい筋肉に見とれてしまいました。いけないいけない。


 顔の造形は……まぁ普通ですね。可もなく不可もなくといったところでしょうか。どちらかというと可愛いとかそういう方面ではなく、やや野性的な顔つきでしょうか。あと特徴的なのは、眼ですかね。目つきは鋭いのですけれど、眼の奥にある光はなんとなく温かそうな印象を受けます。身に纏う空気といいますか、雰囲気も柔らかいイメージで、どことなく喫茶『壁に耳あり、障子に目あり』のマスターに似ているかもしれません。私の勘に基づくものですが、第一印象は悪くないといったところです。それだけを過信してはいけないのですが、私の一族の勘は結構あてになりますから、そうそう外れることはありませんし。これで根っからの悪人気質だったら私の見る目がなかっただけでしょう。


「こんにちは、初めまして、干支神家の兎神様よりご依頼頂いている母に代わり2年前より、私がこの家の管理兼掃除を行っております。武神たけがみまいと申します。私のことは舞とお呼びください。私は司さんとお呼びしますね」


 簡単な自己紹介と会釈をして、相手の顔を見ると私を見ながら苦笑していました。せっかく私が丁寧に初対面の方に対する自己紹介したのに苦笑するとは何事ですか。ずいぶんと失礼な方ですね。これは減点1ですね。


「その、バカ丁寧な話し方はなんとかならないか?聞いたところによると、俺と歳がそうかわらないんだろう?確かに俺のほうが年上だが、俺は年上に敬語で話せとかそういうの気にしないし、普段通りに話してくれたほうが、俺も気を使わなくて済んで楽なんだが」


 おや、そういう理由でしたか。いいところのお坊ちゃんと聞いていましたが、ずいぶんと砕けた感じの方ですね。お偉いさんの家系はそういうところこそを気にする傾向があると今まで思っておりました。まぁ、何事にも例外があるものです。こちらが年下だということを考慮して、あらかじめ気を使わないように言い及んでくれるのはなかなかの紳士的な態度ですね。まぁ、この辺は馴れ馴れしさと紙一重なので、相手がどんなひとかによりますが。私にとって、これは加点1ですね。


「すいません、これが地なんです。別に特に気を使っているわけでもありませんので、こういう人間だと思って慣れてくれると助かります」


「…そうなのか。おっと、玄関先で長々すまない。とりあえずリビングにでも上がってくれ。何もないがお茶くらいだそう。ああ、今日も掃除はしてくれる予定なのか?片付けてもらっている身で悪いんだが、理由があってちょっと散らかっていてな。すまん」


 まぁ男の一人暮らしですから、散らかるのは仕方がないことでしょう。最近は女性でも片付けられない症候群な人がいるみたいですし、身近だと優とか、優とか、優とか。


 家に上がろうとして、玄関の中に入って、そこでハタと気づきました、司さんの奥、家のリビングに続く戸の隙間から、ちょこんと顔を出してこちらを伺っている生き物がいます。むむ、あれは子犬ですか?なぜ犬?来なかった間に、野良でも住み着いたのでしょうか?でも、お隣のおばさんから聞いた話ですと司さんが数日前から住んでいるはずですし、はて?

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