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2-4 武神の少女の日常、こんなに落ち着かない学校生活は初めてです②

 私はお気楽三人娘の許嫁(笑)口撃を華麗に無視しつつ、昼食のお弁当を食べ始める。今日のお弁当もおいしそうです。流石はお母様のお弁当です。私、料理だけはダメなんですよね。どうしてもうまくできません。お父様、私は本当にお母様の血を引いているんでしょうか?今度、お父様に直接聞いてみましょう。


「はぁ、あなたたちに相談した私が間違っていました。そもそも両親が勝手に決めたのであって、相手方もまだ納得はされていないようですし、私もまだ了承していません。こういうものは双方の合意が必要ですから。ですから、まだ正式な許嫁ではありませんし、私自身まだお会いしたこともないのですから、相手方の容姿などはお答えできるはずもありません」


「またまた、そんなこと言っちゃって~、本当はうれしいんでしょう?このこの~。舞、全然浮いた話とか聞かないし、バレンタインデーにチョコ渡してる気配もないし、私は不安だったんだよね。もしかして、舞が女の子のことを好きな変態だったらどうしよう!?とか。私ってば、友達思いだからいろいろ考えちゃうのよね。…………はぁ、でも私たち4人の中で彼氏持ち1号は舞で決まりか~。私もかっこよくて、やさしくて、お金持ちの彼氏がほしいな~。で、明日から学校休みだけど、彼氏に会いに行っちゃったりとかするの?」


 私がせっかく説明したのに、一切合切を無視して、赤穂詠美ことエイミーが焼きそばパンの袋を開けながら話しかけてくる。今日のエイミーうざっ。今日に限って、いつにも増してウザさ倍増です。しかも、後半のそれ、なにその迷推理。さらに声がでかい!周囲に丸聞こえじゃないですか!


「エイミー!!シャラップ!声が大きいです!!!ちょっと黙りましょうか?ええ、ちょっと物理的に黙らせてさしあげましょうか?大丈夫ですよ、もちろん命に別状はありませんし、たった1週間くらい声がでなくなるだけです。なに、ちょっとチクッとするだけで済みますから。あれです、注射と同じです。一瞬の我慢で息の根を止めて差し上げますから」

 

 この人はああああ、なんでこう、この娘は自分の欲望に忠実なんですか!?ここ、学校の教室ですよ!?このバカのせいで、早速みんなにばれたじゃないですか!来週からどうするんですか!私の穏やかな学校生活が……ちょっとくらいは自重という言葉を学習してきなさい!というか、ほんとうに物理的に黙らせたほうが早いのでしょうか。今の私なら一般人を昏倒させるのに5秒もかかりませんよ。それはそれは綺麗にさっくりと芸術的に黙らせて見せますよ。グラミー賞並みですよ。にゅふふふ。


「まぁまぁまぁ~、エイミーも舞ちゃんも落ち着いて~。そんな大声を出すと周りの人に迷惑ですよ~優ちゃんを見習ってご飯食べましょうよ~。早くしないとお昼休み終わっちゃいますよ~?今日は部活お休みですし、舞ちゃんの許嫁の件は放課後にでも喫茶『壁に耳あり、障子に目あり』でお茶でもしながらゆっくりと根掘り葉掘り聞きだせばいいじゃないですか~」


「おいしいご飯は正義。昼休みは有限。迅速な任務完了が必須。む、放課後もおやつ食べ放題の予感?今日は素敵な1日になりそう。至福」


「優ちゃん~、甘いモノの食べ過ぎはよくありませんよ~。マスターにも優ちゃんはケーキ食べていいのは1日2個までですよ~って言われてますよね?ちゃんと約束を守らないと出禁にされちゃいますよ?いいんですか~?優ちゃんが出禁になったら私たちは悲しいですよ~。シクシクですよ~?」


「む、それは残念無念。澪が悲しむのは不本意。仕方がない、今日も2個で我慢する。でも、今からどれにするか迷う。午後の授業中に脳内投票して決める。楽しみ倍増」


「優ちゃん、授業はちゃんと受けないとだめですよ~。先生が可愛そうです~」


 澪と優のほうを見ると、二人はもうすでに食べ始めていた。優に至ってはもう弁当箱2箱目を食べ始めている……しかも、重箱みたいな、やたら大きいお弁当箱を、2箱目です。どうやったら会話しながらそんなに早く食べれるんですか。はあ、優を見ていたら毒気抜かれてしまいました。私もお弁当を食べましょう。澪が後半変なこと言っていた気がしますが、今この場でエイミーに大声で話されて周りに筒抜けになるよりはるかにマシというものです。あそこならプライバシーは守られますし、マスターのケーキもおいしいですし、ついでにこのおバカ共に口止めしておきましょう。


 はあ、なんでこうなるんでしょうか。それもこれも私に内緒で勝手に唐突に決めてきた、うちの脳筋ゴリラのせいです。昨日のことを思い出したら、またムカムカしてきました、今度報復してやりましょう。どんな方法がいいですかね?脳筋ゴリラが食べる夕食に、私のオリジナル薬草料理を仕込んでやりますかね?にゅふふ。今から楽しみです。

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