1-13 灰色の男はファンタジーな生き物と出会う⑤
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まずは子犬を拭くのに使ったタオルと泥で汚れた上着を洗濯機に放り込んでスイッチオン。服が乾くまでTシャツ1枚だが仕方あるまい。そして、自分自身もしっかりと手を洗う。料理する前は絶対手を洗うこと。約束だぞ?
カレーの残りの食材からジャガイモを取り出していくつか皮を剥く。皮を剥いたら適当な大きさにカットして水洗いする。フライパンに水を張って、切ったジャガイモを投入して火にかけておく。ジャガイモをゆでている間に、カレーの鍋を見る。もう火が入ってるだろうから大丈夫そうだ。浮いている灰汁を捨てて、カレーのルーを投入してかき混ぜる。念のため味見をするが、いつも通りの市販の味だ。うまし。流石、日本が世界に誇るカレーだ。
もう十分に水を吸っているだろうから、炊飯器のスイッチを入れる。日本の炊飯器はワンタッチで30分もあれば勝手においしくご飯が炊ける優れものだ。ご飯を炊いている間に、サラダの準備をする。キュウリ、トマト、レタスを水洗いする。キュウリ、トマトはヘタを取ってスライス、レタスは3枚くらい適当に手でちぎってお皿に盛る。お手軽1分間クッキング。食べる時まで、冷蔵庫の中に放り込んでおく。
料理がひと段落したから、子犬の様子を見にリビングへ戻る。リビングにいる、毛布にくるまれた毛玉のお化けの首あたりに手を突っ込む。うむ、そんなに熱くもないけど、人間よりは体温が高い。続いて、耳の後ろと額を触る。以下同文、大丈夫そうかな?ネットで調べたら、子犬の体温は38.5~39.0度くらいらしい。
「よし、体温は上がってきたな。あとは目が覚めて、食欲があれば大丈夫そうだな。うーん、明日の朝までに目が覚めなかったら、朝一で病院に連れていくか。ってか、目が覚めたらいきなり襲い掛かって噛みついてくるとかないよな?だいじょうぶだよな?フラグじゃないからな?大切だから2回言うぞ? フラグじゃないからな?」
おっと、そろそろ電気カーペットは切っても問題ないだろう。むしろ熱いだろうからな。でも、まだ3月だし、夜になると意外と寒いから、あとで秘密兵器を作ってやろう。
しばらくして、洗濯が終わったからタオルと上着をハンガーにかけて室内に吊っておく。明日までに乾くといいんだが。洗濯物が処理できた辺りで、フライパンで煮ているジャガイモの様子を見る。箸でつつくと、スッと刺さるくらいの柔らかさになっていた。ざっと湯切りをして、少し火にかける。水分が飛んだところで、火から離して粗めに潰しておき、子犬用のマッシュポテトを作っておく。ついでにお皿にヘタをとったキュウリを5センチの長さにカット、トマトを4分割して載せて冷蔵庫にしまっておく。
いろいろな作業をしているうちに、夕ご飯の頃合いになったので、カレーを温めなおして、ご飯にカレーを盛る。冷蔵庫から俺用のサラダを出してマヨネーズをかける。コップにペットボトルから水を注いで、今日の夕食が完成だ。
うむ、今日もカレーはおいしい。こんなにお手軽に作れて、これだけおいしいんだから、俺としては正直毎日食ってもいい気がする。そんなことを言うと橙花ににらまれるんだけどな……。
夕食の後片付けも終わり、子犬の様子を見る。先ほどと同じように体温チェックをしたけど、人間よりも少し高いくらいだった。体温計がないけど、子犬の平均体温38度前後ならこれくらいだろうと思う。問題はなさそうだった。明日の朝に再度確認して、まだ目が覚めてないようだったら獣医に見せに行こう。
「今日はもう目が覚めそうにないな。うーん、心配だし、今日は隣で寝るか。犬って何が必要なんだろう。これから飼うにしても明日はいろいろ買ってこないとな~」
またしばらく時間が過ぎて、そろそろ寝ようかなという時間になってきた。今はやかんでお湯を沸かしている。お湯がある程度沸いたら、夕食で飲み切ったペットボトルにお湯を注ぐ。キャップをしっかりと閉めて、バスタオルを2重に巻きつけたら、はい出来上がり。
チャ〇ララン、即席ペットボトル湯たんぽ~。毛布の中の子犬に直接当たらない位置に放り込む。これで朝まで毛布の中は温かいはずだ。
そして、照明を消し、俺自身も毛布を1枚かぶると、子犬の隣で壁を背にして座って寝るのだった。




