第15話 王立レディアント学園入学試験3
〓入学試験3日目〓
アカツキは最終試験である実技試験を受けるため学園内の大修練場にいた。実技試験では適性属性や魔力量を計り、剣や魔法を使う。そして今年度の実技試験はいつも通りであっていつも通りではない。その理由は二つある。一つはこの国の第二王女が入学してくるということ。もう一つは隣国のアルーン王国の第一王子と第一王女の双子(二卵性双生児)が入学してくるということだ。この三名は昔から天才と言われていた。
彼女らは別室でだがアカツキと同じスケジュールで入学試験を受けていた。そして実技試験はアカツキ達と共に受けることになっていた。そのためこの試験の注目度は高い。さらに試験官としてダオルーク王国騎士団長とダオルーク王国宮廷魔法師長が来ていた。その中で試験を受けるのだから緊張しない者はいないだろう。アカツキは気にしていないが。
そんな中、試験が開始された。試験は剣術と魔法で半数に分かれて交代で行う。アカツキは剣術からだった。アルーン王国の双子も同じく剣術からだった。剣術は併設された第二修練場で試験を行う。
剣術の試験は試合形式であらかじめ相手を決められている。アカツキの相手はアルーン王国第一王子アキム・スル・フォン・アルーンだった。
◇◇◇◇◇
剣術の試験も残すところ二試合となった。
「「赤、アリサ・フラン・フォン・アルーン!青、ヨハンナ・ベック」」
次の試合はアルーン王国第一王女の試合だった。周りの声を聞くと、
「終わったな」
「ムリゲーだろ」
「ムリゲーって何だよ」
「いや、頭の中で何かがそう言えって叫んだんだ!そうやって心が叫びたがってるんだ!」
などと言われていた。
アリサの得物はレイピア、それに対してヨハンナの武器はショートソードだ。
「「「始めっ!!」」」
そして試合はすぐに終わった。
アリサの圧勝だった。アリサはヨハンナが斬りかかってきた瞬間にレイピアでショートソードを往なしヨハンナの首にレイピアを突きつけた。試合時間はおよそ30秒だれが見ても圧倒的だった。
◇◇◇◇◇
「「赤、アキム・スル・フォン・アルーン!青、アカツキ・ユウキ!」」
そして、最終試合。アカツキの試合だ。これも前の試合と同じくムリゲーだと言われた。
「「「始めっ!!」」」
ビュン!!!
「終わりました」
そして開始の合図の直後にアカツキの声が響いた。そちらを見ると剣を突き付けられたアキムがいた。
「おい!見えたか今の!」
「何があったんだよ!」
「分かるわけねぇだろ!何だよアイツ!」
修練場では困惑した声が響いていた。
アカツキが行った事は簡単だ。開始と同時に音速で移動しアキムの首に剣を突き付けた。ただそれだけだ。
こうしてアカツキの剣術の実技試験は幕をとじた。
◇◇◇◇◇
アカツキ達は魔法の試験を受けるため大修練場に戻ってきた。ここで行うのは基本属性魔法適性と魔力量測定、そして魔法の実技だ。アカツキはここでも最後に試験を行う事になった。
「「「おお~~~~!!!」」」
「スゲェ!四属性だ!!」
「魔力量もスゲェぞ!」
今、試験を行っているのはアキムだ。彼の属性は『火、風、土、光』だった。魔力量は30000だった。宮廷魔法師になるのに必要な魔力量が最低で15000なのでかなり多い。因みに宮廷魔法師長の魔力量は58000だ。
「次はあの的に得意な魔法を撃ってください。理論上は15位階の魔法でも壊れないのでおもいっきりやってください」
アキムは説明を聞くと詠唱を始めた。
「激しき豪炎よ 我が敵を燃やし尽くせ 『豪炎弾―ブレイズショット―』」
放たれた魔法は真っ直ぐに的に当たった。それを見た試験官の反応はかなり良かった。
次はアリサの番だ。アキムの時と同じようにかなりの人数が驚いていた。彼女の属性は『火、水、氷、雷、光』の五属性だった。さらに魔力量は驚きの数値を表していた。彼女の魔力量は95000だった。アキムの約3倍の数値だった。そして魔法に関しても申し分なかった。
◇◇◇◇◇
さらに時間が過ぎ、漸くアカツキの番となった。
「なあ、アイツ魔法もスゲェのかな?」
「さすがにそれは無いだろ?剣術があんななのに魔法まですごいとか」
「だ、だよな」
アカツキも双子と同じくかなり注目されていた。そして彼らの期待は裏切られる事になる。
アカツキが基本属性適性を調べる水晶に手を置き魔力を流すと水晶は虹色に輝いた。
「バカな!?基本全属性魔法に適性を持っているだと!」
「ぜ、全属性!?嘘だろ!?」
「有り得ねぇだろ、剣術も凄くて魔法もとか」
昔タルカの支部長が驚いていた理由はアカツキが全属性に適性を持っていたからだった。アカツキはそんな事を知らず何故驚いていたのか分からなかったが今謎がとけた。
「ま、待てよ!まだ魔力量測定が残ってるだろ!凄く魔力量が少ないとかじゃねぇか?」
「た、確かに」
そんな事を言っているがそれは再び裏切られる事になった。
アカツキが魔力量を測定するマジックアイテムに血を落とすと有り得ないと思われていた事がおこった。
★★★★★★★★★★
魔力量:error
警告:測定不能。魔力量が多すぎます。
★★★★★★★★★★
「嘘だろ!?error!?計れないって何だよ!!」
「魔力量が多すぎるって!このマジックアイテムで測れる最大魔力量ってなんだっけ!?」
「確か、99999999だよ!」
「じゃあそれ以上って事か!?」
そう、測定不能である。アカツキの魔力量が多すぎて測れなかったのである。
「で、でも魔法がショボいとかあるんじゃね?」
「た、確かに!」
そして又々この希望は裏切られる事になる。
「じ、じゃああの的に得意な魔法を撃ってください」
アカツキはそれを聞くとすぐさま魔法を放った。
「『太陽神槍―ブリューナク―』」
放ったのはオリジナルの神級魔法。
結果は的が粉々になった。
「嘘だぁぁぁぁぁぁ!!!!」
「天才って追い付けないもんなんだな………」
こうしてアカツキは騒ぎを起こしながら入学試験を終えたのだった。
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試験結果
受験番号256アカツキ・ユウキ
実技試験点数
剣術 500/300(300/300)
魔法 500/300(300/300)
備考:剣術では騎士団長にすら見えないほどに速く動いたため、魔法に関しては魔法威力により点数を500点とする。
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試験結果
受験番号256アカツキ・ユウキ
各試験点数
筆記 500/300(300/300)
剣術 500/300(300/300)
魔法 500/300(300/300)
合計点数 1500/900(900/900)
アカツキ・ユウキを首席合格とする。
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