表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
332/337

332話

 淫靡な指でシシーは唇に触れる。


「……蛇?」


「たまたま観た映画でね。人は誰しも、心の中に『蛇』がいるんだってさ。それは悪意であったり、罪悪感であったり、様々な実体のないものが蛇に姿を変えている。ギフトビーネ、キミはなにが蛇の形をしているのかな?」


 対局とは全く関係のない話をメリッサは展開する。目の前の少女を早くベッドに押し倒したい、という願望は抑え込みながら。


 ふぅ、と息を吐き、シシーはやんわりと否定。


「俺は毒蜂だ。蛇ではない。それならあなたにも蛇はいるのかい?」


「いるね。聞きたい?」


「ぜひ」


 即答で肯定するメリッサと、興味がさらに増してきたシシー。この空間は、彼女達を中心として外界とは切り離されているようで。駒だけが動くことを許可されている。


 トントン、とテーブルを指で叩きながらメリッサは頭に浮かべる。好きなお菓子を買っていい、と言われた際にどれにしようか、何個買おうかとワクワクするように。


「……欲望、だろうね。食欲、睡眠欲、性欲、知識欲、その他もろもろ。キミも似たようなものだが、少し違うね。どちらかというと、なにか『思念』のような。貪欲で凶暴な『なにか』。私にはそれを捉えることはできなさそうだ」


 だがそれがいい。研究者はこの世にまだ存在していないものを研究するからこそ生きがいを感じるのであって、未知だからこそ興味が惹かれるのであって。そういう意味では。この子は。極上。


 メリッサにとって、シシー・リーフェンシュタールという少女は、性的な目で見る対象。誰でもいい、というわけでは当然ない。ミステリアスで。傲慢で。そんな女性の殻を割りたい。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ