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31週目.リヴァイアサンの手伝い

俺とユイは海中を泳ぎ、マイホームで作った空間を目指した。


「あれ?どこだっけ?」

「海の中だと全然わかんないね」

俺達は海の中で迷子だった。


すると海中なのに勢いよく水が押し寄せてきた。

「なんだ?」

「うわー!」

ユイは楽しんでいる。


「やはり。この魔力量はお前達か!」

「ん?」

目の前には青紫色の綺麗な龍が現れた。


「あれ?お前、リヴァイアサンか?」

「ワシを忘れたのか!」

「忘れてない。いないと思ってたんだよ。だって卵産んでただろ?」

「そうじゃ。それで生まれたのがワシじゃ」

「ん?」

俺は混乱した。


「ワシらのようなモンスターは記憶や経験などを自分の子孫に渡すのじゃ」

「え?ズル!それって転生みたいなもん?」

「まあそういうことじゃ」

そう言いながらリヴァイアサンは人の姿になった。


「それでコータとユイはなんでこんなところにいる?」

「あーマイホームの場所がわからなくて」

「シャハハハ!自分が作った場所を見失ったのか!」

リヴァイアサンは大笑いしている。


「まだあの空間で魚人達を守ってるのか?」

「ああ。国を作ったセドロを支え、今はセドロと共にセドラールを支えている。本当は離れるつもりじゃったが、中々住み心地はいいし、魚人族達に敬われるのも気分が良くてな」

「ははは。約束を守ってくれてありがとな」

俺がそう言うと、リヴァイアサンは少し照れ気味に笑った。


「セドロやセドラールもお前達に会いたいはずじゃ。すぐに魚人国に連れて行こう」

そう言うと水流が俺とユイを掴み、勢いよく移動した。


▽ ▽ ▽


魚人国はちゃんと発展していた。


魚人達が住みやすいように、階層がある建物もあった。

そしてなぜか俺が作った家は記念として数軒残されていた。

恥ずかしいから壊してほしい。


「ねー!凄いね!」

ユイは目を輝かせていた。

何もない時を知ってるから感動しているのだろう。

数十年でこれだけは発展させたのは、魚人族の頑張りだろう。


「どうじゃ!あれが魚人国の城じゃ」

リヴァイアサンは自慢げに指を指す。

指した方向には立派な城が建っている。


「ん?」

城の前に気になるものを見つけた。

石像が3体、偉そうに立っている。


「リヴァイアサン。あれはなんだ?」

「あれか?あれは魚人族達を救った救世主の石像じゃ」

3体の石像は俺とユーサクとユイにそっくりだ。


「あれって俺達?」

「そうじゃ。セドラールが王になった時に作ったんじゃ」

「えー」

さすがにそこまでされると恥ずかしい。


「えー。嬉しい!セドラールくんにもお礼を言わなきゃ!」

ユイは自分の石像が出来て嬉しいみたいだ。


俺達はリヴァイアサンに案内されて、城に入った。



▽ ▽ ▽



俺とユイは魚人国で数日暮らした。


王になったセドラールが凄く丁寧に扱ってくれた。

「2人のおかげでこの国は出来たんです。好きなだけここで暮らしてください」

「ありがとな。何回も聞いて悪いが困ってることないか?」

「ないです。それよりもこれからどう発展できるかの意見交換をしたいです」

セドラールは国が豊かになることに夢中みたいだ。


なんでこの時代の魚人国に来たのか。

セドラールは何も問題を抱えていない。

魚人国の国民も大きな不満はなさそうだ。

邪神関係じゃない?


俺とユイはいろいろ国を見て、異変を探したが全くなかった。


問題があるとしたらユイだ。

同じくらいの年齢だと思ってたセドラールがおじさんになっていたから、どう話せばいいかわからなくなってた。

まあこれはタイムトラベル慣れが必要だ。


セドラールもセドロも俺達が老けてないことに疑問を持っているみたいだが、気を使って聞いて来なかった。

そういう配慮が本当に助かる。

変に質問されて、セドラールの『見極目』で嘘だと思われて信頼を失いたくはなかった。



「ん?なんだ?」

セドラールと話していると変な感覚に襲われる。

セドラールは何も感じていなそうだ。

変な感覚は徐々に大きくなる。


グラッグラッ


地震が起きた。

震度はそこまで大きくないが、違和感と地震に何か関係がありそうな気がする。


「はぁー。またあいつは」

リヴァイアサンは頭を抱えていた。


「ん?どうしたんだ?」

「この揺れの原因を知っているのじゃ」

「原因?」

「ああ。ワシと知り合いのモンスターじゃ」

「リヴァイアサンの友達?」

前にアクアサーペントと間違えた時、リヴァイアサンはものすごい怒っていた。

リヴァイアサンが知り合いっていうくらいのモンスター。

もしかしたらこれがこの時代に来た理由なのか。


「ちょっと鎮めに行ってくる」

「おい!俺達も連れて行ってくれないか」

「良いが、命の保証はできないぞ」

リヴァイアサンは真剣な表情で言った。


「あ?俺を舐めんな」

「シャハハハ!それもそうだ!すぐに向かうからワシに捕まれ」

「わかった!」

ユイは俺を見ている。


「ユイも来るよな?」

「うん!」

ユイは嬉しそうに頷いた。


ユイの教育方針は変わった。

タイムトラベルした時は出来るだけ色んな事をさせるつもりだ。

『邪神斬り』に頼るときが来てしまうかもしれない。

それまでに良い方向に心も体も鍛えておきたい。



「それでそのモンスターってなんてやつなんだ?」

「ああ。そいつは陸の王ベヒモスじゃ」



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