海王星から来ました③
太陽系の第8惑星で、太陽系の惑星の中では一番外側を公転している。
直径は4番目、質量は3番目に大きい惑星で、地球の約17倍の質量を持ち、太陽系のガス惑星としては最も密度が高い。
太陽からの距離は実に約45億kmで、公転周期は164.8年もかかる。
太陽光は地球のわずか 1/900 しか届かなく、表面温度はおよそ −220℃、大気の主成分は 水素(H₂)・ヘリウム(He)・メタン(CH₄)だ
。海王星が青く見えるのは、この大気中に含まれるメタン(CH₄)が赤い光を吸収し、青い光を散乱するためである。
また、海王星は太陽系で最も激しい風を持つ惑星であり、秒速400m(時速1400km)を超える暴風が常に吹き荒れている。
海王星の内部は「地球型」とも「木星型」とも異なる中間型である。
上層(外気層)
主成分:水素、ヘリウム、メタン
温度:−220℃付近
風速:最大 2,100 km/h(太陽系最速の暴風!)
中層(氷・アンモニア・メタンの海)
温度:約 2,000℃
圧力:数十万気圧
状態:「超臨界流体(液体と気体の中間)」
→ 水とアンモニアが混ざり、氷のようでも液体のようでもない層。
内部(岩石・金属核)
温度:約 5,000〜7,000℃
組成:岩石+鉄+ニッケル+氷の混合体
木星や土星のような「金属水素核」はない。
太陽からのエネルギーは弱いが、内部熱(惑星が自ら放出する熱)が非常に強く、外から受け取る太陽光の2倍のエネルギーを内部から放出している。
内部の「高圧水アンモニア層」では、
温度:100〜300℃
圧力:数万気圧
溶媒:超臨界水+アンモニア
という環境があり、極限化学反応が持続的に起こる“実験室”のような領域が存在する。
そして、深部へ進むと圧力は地球の大気の数百万倍に達し、氷(H₂O, NH₃, CH₄)は「超臨界流体」となって溶け合い、“アイス・マントル(氷の海)”と呼ばれる層を形成している。
この「氷の海」が、生命の舞台となる。




