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151 気付いた思い

お読みいただきありがとうございます(*´▽`*)

♪こちらのお話は、読了時間:約5分です♪


(Wordcount2400)



「お待ちしていましたよ~お二人さんッ!」


「え? あ~はぁぃ……」

(先生の笑顔が、あーやーしー気が)


 さぁさぁ〜と押されながら広い部屋へ案内され歩く、三日月とセルク。


 満面の笑みでラフィールは三日月たちを出迎える。しかしその表情があまりにもトロトロな目でふわふわとしており、それがまた怪し気。いつもの調子で「きっと何か企んでいるのでは?」と、そう思わずにはいられない三日月。

 疑いの目でジーーーーっとラフィールのことを、見つめていた。


 すると――?


「うふふふ〜♪ あらあららぁ~? 月さんはまた! そんな素敵で麗しい瞳で私のことを見つめてくださって♡ 恥ずかしッ。あっ、まさか! 私に見惚れて……恋しちゃいましたか!」


「ん、にゃーッ! ち、違います!! 先生がまた何か――」

(なんで! そうなるのですかぁー)


「まぁまぁ、月さんてば! お顔真っ赤で、カ・ワ・イ・イ♡ ですヨ」


 うっふふ~んと、笑いながら揶揄(からか)うラフィールの言葉に顔を真っ赤にしながら「んもぉーやめて下さい」と両手ぶんぶんで抵抗する、三日月。そのうにゃうにゃとした慌てぶりは部屋にいる皆をある意味、安心させる。


「月! あまり動きすぎるとふらつくよ。まだ、危ないかもしれないから」

「うぅ……で、でも、星様! 先生ったら、まだ言ってるんですー!!」


 セルクが心配する中でも三日月の恥ずかしさは収まらず、ほっぺたをぷぅと膨らませての、ぷんぷんモードだ。その様子に皆、大笑いをし始めた。


「ちゅっきぃーきゃわいッ」「ちゅきちゅきーきゃわわぁ」

「あっはは、まったく月はよぉ!」

「でも、月が元気になって……本当に良かった」


「うぅーん!! もぉ、みんなまで……」


――あ、れ? ちょっと待って。この声って?


 皆が笑う声音の中で見つけた……耳に入ってきた、ある声。ふと、三日月は冷静さを取り戻す。


「ぇ、え?」

 その心が感じた切なさと嬉しさ、そして内から込み上げてくるのは、ブワァっと熱く幸せな思い。


「あぁ、月さん。貴女のことをとても心配しておられまして。一日に何度も尋ねられるものですから『ここのお部屋でお休みになっていますよぉ~』と、お教えしたのですよ」


 三日月のぼんやりな表情に気付いたラフィールがすかさず説明をした、その人物とは――。


「よぉ、月。兄ちゃんは心底、心配したぞ」

「はぅ、あ、な、なんで? どうして……」


 そう言うと三日月の頭を、ポンッ。

「いきなり、居なくなるのは……ナシだぜ」


 一瞬哀しげに口唇をギュッと噛んだ太陽はすぐ、いつものガッツポーズに白い歯を見せニカッと三日月に、笑いかけた。


「た、たい……よぉーきゅん……ふぇ~ん」

(どうしてかな? すごい、安心しちゃって)


――涙がいっぱい、溢れてきちゃうよぅ。


「おぅ、どうした? はっはは! ほんっと泣き虫やなぁ~月ちゃんはよぉ」

「んっぅく、だっで……わかん、なひけどぉ」


 この学園に入学してからメルルとティル、そして太陽。この四人で過ごすことが多かった、三日月。ほんの数ヶ月前までは『ひとりでいる時間が好き』だと思っていた彼女が最近まで気付けなかった、ある思いがあったのだ。


(私は、太陽君の存在にすごく……頼っていて)

――本当の、お兄ちゃんみたいで。


「よぉーしよしっ! ほれ、行くぞ。ラフィール先生がお待ちだ」


(優しくて、柔らかく大きな手は……温かくて)

――本当の、家族みたいで。


 頭をナデナデ~涙ふきふき~して三日月を泣き止ませた太陽はまるで、高級店にいるウェイターのように素早く慣れた手つきで椅子を引き、彼女をゆっくりと腰掛けさせる。


「あ、あ……りがとう、太陽君」

 少し落ち着いた三日月は思わず泣きじゃくってしまった自分に反省しながらも太陽に、お礼を言った。


(気付けば、太陽君がいつも一緒にいてくれて――見守ってくれていたんだね)


「あらまぁ! 月さん、良かったですねぇ」

「良かったのらぁ?」「良かったったぁ!」


 そしてメルルとティルは三日月にスキスキアタック! 左右の椅子、どっちがどっちに座るかで取り合いを始めた。

(あはぁ~。お二人さん、寝る時と一緒じゃあ~ん)


 どちらに座っても隣だから変わらないのに~と思いつつ、引っ張り合いこに無抵抗のままいる、三日月。


 その光景を見ながらウンウンと頷きまたトロ~ンな目で、見つめる。そして自分の両頬を手の平でうふふ~と隠すとラフィールはサササっと、セルクの元へ。


 そして――!


「セルク坊ちゃま♡ このままでは太陽様に」

「ラフィール先生! ですから、何もありません!!」


 ボソッと耳元で呟くラフィール。その言葉を聞き終わる前に美声を遮ったセルクは少々、怒り気味である。


「おぅ? どうしたんだ、セルク」


 その様子に気付いた太陽が近寄り声をかけると「気にしないで」と、いつもの涼しい顔に戻った(厳密には戻すことが出来た)セルクは負けないぐらいの素敵な笑顔で、答える。


「そうか? んならいいがな――あぁっと、思い出したぜ。俺はまだお前に聞きたいことが山ほどあんのと、プーラ―スッ! 言わなきゃならんことがあるんだがな」


「そうか、うん。実は僕も。太陽に伝えておかなければならないことがあって」


 その優しく穏やかな笑顔の奥に見え隠れする、思考。互いに感じた深い思いは真剣な眼差しとなりセルクと太陽の瞳に、表れた――。


 この時二人が話した数分は一瞬のようでありしかし、数時間という長い時間のようにも感じる程に重い空気が、流れていたのだ。


「さてさて皆様! アフタヌーンティのお時間ですよ」


 ぱぁぁ――っ!!


 いつものように美しい光と共にラフィールが創り出す、テーブルセッティング。あっという間にケーキやサンドイッチなどが目の前に準備される。


「んーあぁぁ! お、美味しそ……でっすーせんせぇ」

「「んっきゃ~♪ つっきしゅきぃ~!」」


 セルクと太陽が話す声。相変わらずメルルとティルの「スキスキ、きゃっきゃ!」に振り回される三日月には何も見えない、聞こえていない状態であった。


お読みくださりありがとぉございます♪


『 関連のあるお話 』o(*・ロ・*)o


~☆今回はこちら☾~

 ↓ ↓

第36部分【28 文化交流会2日目~護衛~】


こちらではラフィール先生とセルクの関係、

そして「企んでいる?」姿にご注目(/ω\)


※加筆修正をしていない部分ですので、

一人称で書かれています(´;ω;`)うー

読みづらい場合は、申し訳ありません。


☆----------☾----------☆----------☾

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