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125 精霊の光(いのち)が望むこと

お読みいただきありがとうございます(◍>◡<◍)

♪こちらのお話は、読了時間:約5分です♪


(Wordcount2100)


「それは、メルティだけに特殊化されたことではありませんが――」


 そう涼しい表情で話を続けるロイズ。対して三日月は「お話についていけません!」と、そんな状態であった。


「えっと、それはつまり。ロイズ先生、どういうことなのでしょうかぁ?」


 

 精霊の(いのち)――自分が家族のように過ごしてきたメルルとティルの秘密に戸惑いながらも、えっへへ~と笑う三日月。その冷静さを装う姿を見たラフィールは静かにふわりと舞い、側へ飛んでくる。そして後ろから右肩にそっと触れると、三日月はその柔らかな空気に振り返った。


――キラッ!

(ふぇ? ラフィール先生……)


 一瞬、三日月の視界がキラリと光る。それから耳のあたりがじわじわと温かくなるような、感覚があった。


「大丈夫ですよ月さん。“私の声”をよく聞いて」


 ニコッと笑顔で両肩に手を置き支えるラフィールの手からは、微弱の癒やし魔法が(ほどこ)されていた。学生の間では癒しの神と(良い意味で)囁かれる回復魔法の使い手、ラフィール。こうしてにこやかに笑いながら心を癒やすことくらい、造作もないことである。


「声……」

(この感覚。あの時と、同じ? 心が穏やかに、ふわふわってなる)


「さぁ、月さん! リラ~ックス、リラックス~」


――心が、軽くなったみたい。


「はい! ありがとうございます」


 満面の笑みで答える今の三日月はラフィールの魔法に気付くことなく、ただただ恩師の優しい言葉にホッと、安心感を得ていた。



「ラフィと月さんは。深き信頼関係が、築けているようですね」


 そのラフィールの動きに納得するように呟き頷いたロイズは、三日月の気持ちに配慮しつつ説明は進められる。


「では月さん。精霊との守護契約について、ご説明いたしましょう。まず精霊が妖精へ変わる前に、必ず行われる確認事項についてですが。この世界に暮らす全ての精霊たちの中で、妖精へ変化(へんげ)したいと願う(いのち)は少なくありません。その際、精霊自身が我々の力と契約し、新たなる形で生まれ変わる時――()()()()()()を決めることが可能なのです」


「どう、変わるか……ですか?」


 母から言われたあの言葉「一言一句、聞き逃す事のないよう」という教えを思いながら真剣に、集中した顔でロイズの説明に聞き入る三日月。その側にはずっと離れずにまるで三日月を守るような鋭い眼光を放つ、ラフィールが立っていた。



 その背景には変化(へんげ)の説明をするにあたって、ラフィール(ラファエル)の存在が大きく、関わっているからである。



「そう、どう変わるかをです。それは例えば『女性の人形(ひとがた)、男性の人形(ひとがた)、もしくは性別を持たない』など。どのように生まれ変わるかで、様々な特性の違いも出てきますので」


 そこまで話したロイズは三日月に時間を与えるかのように、笑いながらお茶を一口。そして「私のような、変化の魔法で精霊の人生を変えることの出来る者が、勝手に決めることは禁忌(タブー)なのですよ~」と言い、再び微笑する。しかしその表情は厳しく、三日月が無意識に緊張し身体を(すく)めてしまう程だ。


 ロイズは飲んだお茶のカップをソーサーに戻すと右手を軽く握り口元に持っていき、遠くを見つめた。その手指は透けるように白く美しく、この部屋の効果なのか? いつも以上に高貴な雰囲気を醸し出している。



 しばらくの間、続いた沈黙。しかしやっとの思いで三日月は声を絞り出し考えを、ゆっくりと述べた。



「それは……性別がないというのは。で、でも! メルルもティルも、声や姿はとても可愛らしくて……私は……」


――私はてっきり、二人は女の子だとばかり!!


 三日月が思う最後の一言は発せられずに、心の中で叫ばれた。説明をするロイズは次の言葉を待たずに続きを、話し始める。


「実はこの妖精への変化には、精霊である光たちが今後、どう生きていきたいか? 様々な選択をさせて行います。例えば性別を持つことを希望した場合、その精霊が持つ魔力や能力は、ある一定の()()がかかる状態で妖精化し、人形(ひとがた)へと生まれ変わるのです」


 その制限加減には個体差がありますがと、ロイズは笑顔で話す。


――ある一定の……『制限』?


 三日月の中で様々な疑問は、膨らむばかりだ。少しだけ視線をロイズから離した瞬間にふと胸が、ドキリッと音を立てた。ある思いが三日月の脳裏を()ぎり「まさか!」という気持ちが生まれたからである。


(聞く、うぅー。でも、聞かないと分からない!!)


「ロ、ロイズ……せんせ」


「はい、どうかなさいましたか? 月さん」


 何かを察したのか? とても優しく柔らかい声で返事をするロイズ。聞きやすい状況とその雰囲気に少し気が楽になった三日月は、質問を投げかけた。



「あの。では、妖精であるラフィール先生も……」



 この時、三日月の心はモヤモヤとした薄暗い曇り空のようになり、そして頭の中では今までの記憶が映し出され、ぐるぐると回っていた。


 それは上級魔法師ラフィールとの、厳しい訓練の日々。

 どんなに気持ちが負けそうになっても必死になって頑張ってきた三日月。強い信念を持ち続ける自分でいられたのはラフィールの真剣な指導が、あったからこそである。


――私は今日、本当に初めて知ることばかりで。


 三日月の心は得も言われぬ心情に、押し潰されそうになっていた。


お読みくださりありがとぉございます♪

『 関連のあるお話 』ヾ(≧▽≦)ノ


~☆今回はこちら☾~


 ↓ ↓


第33部分【26 文化交流会2日目~三つの【信】~】


月ちゃんとラフィール先生の『信』を描いた

お話の回ですにゃ~(=^・・^=)♪


そうそう!

ラフィール先生は言葉を繰り返すのが

お好きなようです( *´艸`)笑



☆----------☾----------☆----------☾



皆様が楽しんで下さるようにもっとぉ~

頑張るる~でしゅ!

これからもよろしくお願いいたしますニャ


それでは、また~(*´▽`*)

次話もお楽しみにぃ☆彡

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