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115 会議出席者


お読みいただきありがとうございます(/ω\)

♪こちらのお話は、読了時間:約5分です♪


(Wordcount2500)


「ら、ランス様?!」


「はぁいのぉ〜ん。お久しゅう三日月ちゅきちゃん、お元気?」


 ルナガディア王国の周りを囲む星形、五つの森を(つかさど)る大妖精ランス。変わらず異彩なオーラを放ち、独特のしゃべりで皆の視線を集める。


「なぜ、こちらに……」


 三日月が最後に会ったのは、十歳の頃。こっそり一人で星域に遊びに行っていた時に見つかってしまったことがあった。しかしランスは「ナイショナイショだのぉ~ん」と望月には黙っていてくれると約束してくれただけでなく、一緒に歌を歌い遊んでくれたのだ。その優しく素敵なランスの笑顔は、今でも三日月の心に大切な思い出として鮮明に残っている。


「にゃふ? ここに来た話は今からですしなぁん」


 ランスは愛くるしい笑顔を見せ、安心感を与えた。しかしその安らぎも束の間、次に後ろから入ってきた人物を見て「えぇー?!」と三日月は声を上げ、椅子から立ち上がる程に驚いた。


「やぁ、月。御機嫌よう」


「ほ、ほ、星さまぁ?!」


 ドタバタドタバタ……バァーン!!


「「キャッはハハハ~い♪♪」」


「わぁ! メルルとティルまで」


(何? なにぃ?? 一体どうなっているのぉ)



 その瞬間三日月は背後から来る気配に気付く。サーッとしていて何とも言えぬ、とてつもなく重い空気の変化を感じたのである。


――ばさッ。


 その羽の音が、やけに三日月の耳に響いた。


「ランス。なぜ、メルティがここにいるのですか?」


 明るい雰囲気の中に突然、お怒りモードな声が聞こえてきた。三日月が振り向くと、ラフィールが両腕を組み仁王立ち状態で、羽を背に固く閉じランスの前へ来ていたのだ。すると、涼しい顔で流暢(りゅうちょう)に答え始める。


「いやいやぁ~ラッフィくん! ご機嫌いかがですかなぁ? これこれ違うのぉん。二人とも可愛すぎて飾りみたいにセルクにくっついていたで、見えなくて見えなくって!! 気付かなんだよぉ~にゃっはっは!」


 ランスの答えを聞いたラフィールは珍しく少々荒れ気味の、呆れた声で返す。


「大妖精ともあろうランスが、そんなわけがあるはずないでしょう? 全く!!」


「ふにゃぅ~あぁ、そう怒るでない」


 ランスは三角口で泣きそうな表情になりながら「はぅあ~」と溜息。


 三日月の頭の中はパニック状態になっていた。これだけの人が集まる会議って何だろう、考えても分からない……「どういうこと、どういうことなの?」結局その疑問形の言葉だけが頭の中でグルグルと回っている。


 いつものようにうーんうーんと悩む三日月には一つ、気になって仕方がないこともあった。


 それは皆が、ランスのことを()付けで呼んでるのに対してラフィールは、ランスに()を付けずにしかも口調も厳しく、だがとても親しそうに話しているのである。


(どうなっているの?)


 そんなことを考え天を仰ぐように真上を向いた三日月は、ふと思った。


 いや、気付いたと言った方が正しいのかもしれない。生まれた時からいつも自分の周りで笑ってくれている人たちや、(そば)にいる人たちは皆、知らない所で繋がっているのではないのか? ということ。


 ワイワイとたくさんの声が賑わう。目線を向けた三日月は、その様子を第三者のように見つめていた。緊張感の漂った真っ白なはずの会議部屋は、皆の起こすその楽しい魔力オーラで色を変え彩り、鮮やかになりつつあった。



――――パチンッ!


 どこまで続いているのかも分からぬendという特殊な空間に、その遠くまで美しく響き渡ったフィンガースナップの音。



 その音を合図に一瞬で、会議の部屋は元の真っ白で緊張感のある状態に戻った。こうして話が脱線しそうになる時に、いつも冷静な軌道修正をするのはもちろん、ロイズである。


「よろしいですか? お集りの皆さん、まずはお席へ」


 ぞろぞろ……。


(たった一言で。ロイズ先生って、やっぱりすごい)


――あれ? この感覚、どこかで……。



 ぷぅ~っとしながら『ロイちゃんは相変わらず、カ・タ・イ』こそっとセルクの耳元に(ささや)くランスの言葉。


 しかしそれを聞き逃さないロイズは、ニコリ。


「ひっえぇ~こわこわ!!」

 そう言うとランスも席に着いた。


 ちょこん。

 ちょここん。


「んっ? メルルとティルちゃん、すこぉ~し重い……かなぁ」


 あはは~と笑う三日月。


 今回の会議出席者は七人。ロイズ、ラフィール(ラファエル)、ランス、雷伊都(ライト)、望月、星守空(セルク)、そして主役となる三日月である。


 来るはずのなかったメルルとティルの席がなかったのだ。となれば! と二人は三日月の膝に座る。小さく変身でもできるのかと思うくらい見事に、上手に乗っている。


「「みっかじゅきぃ~しゅきしゅきッ♪」」


 ぎゅう~♡


(ハイ、私は許します……けれど)



 そっとロイズの顔色を(うかが)い、三日月は目が合った。


 ビクッ。


「え~っと。ロイズ先生?」


 するとにっこりと笑いかけるロイズはその不安に答えた。


「いいでしょう」


「ロイズ様――」


 ラフィールが驚き何かを言おうとしたところを「大丈夫」と言わんばかりに右手を上げ静止する。そして続きを話し始めたロイズの言葉で、三日月の胸は嬉しさからか? とても熱くなっていった。


「月さんにはメルティが必要ですし、またメルティにとっても月さんは大切な御方だということ。それは重々承知しております」


「ありがとうございます」


 真っ赤っかな顔でお礼を言う三日月の様子に、少し眉を下げて物悲しそうに笑うラフィール。


――ついに、この時がきたのですね。


 そう、心の中で呟く。


「皆様揃いましたので……私は、お茶の準備を致します」


 その言葉の後すぐに、ラフィールは羽を広げ一瞬で部屋から消えた。それを見た三日月は瞳をまるまるとしてビックリした表情で、残像を追いかけている。


「三日月、ロイズ様を――」


 母、望月の声で三日月は再び、ロイズの方へ目を向けた。


「ふふ、無邪気で良い。さて、本日こうして皆が集まることが出来たのは、日頃の行いが良いからでしょう」


「えっ、私のですか? いえそんな! あの、今日って私のお話なのですか?」


 微笑むロイズは一瞬だけ三日月から視線を外し、一番遠い席に座るセルクと目を合わせた。


 まるで何かの合図を送るように。


「えぇ、そうです。出来る限りお話しましょう。月さんが忘れることとなった記憶も含め」


 その全てを――。


いつもお読みいただきありがとぉございます♪


『 関連のあるお話 』


~☆今回はこちら☾~

 ↓ ↓

第1部分

【序章 始まりの時】

(序章は後で付け足した部分ですが)

こちらで、妖精ランスが登場しています☆

今回からやっとお話に参加デシュね(笑)


展開ユックリですみましぇん(*´Д`)


また読み読み来てくださいまし~♪

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